PDDについて
1. CDM植林の実施にあたって、最初にプロジェクトデザインドキュメント(Project Design Document以後PDD)の作成が求められます。PDDはプロジェクト活動の基本的、技術的かつ体系的な情報を提供し、UNFCCCによって要求されているプロジェクトの有効化、登録、検証の際には、PDDの記載に沿って各項目の確認が行われます。このため、PDDはプロジェクト全体を通して常にその原点として存在し、PDDの作成はプロジェクトの基盤を整え、その後の運営を円滑に進めていく上で非常に重要な作業となります。
2. PDDの構成はUNFCCCによって既に定められており、プロジェクト実施者はそのUNFCCCの定めたフォーマットに沿ってPDDを作成していく必要があります。しかし、UNFCCCの定めたPDDフォーマットは構成や用語が複雑であり、非常に難易度の高い作業となっています。そこで、ここでは、PDDの各項目を記載するための現地調査マニュアルを作成しました。
3. また、PDD作成において、その難易度や要求事項の多さから、地域住民は取り残されがちです。しかし、特に小規模のCDM植林の場合、貧困層の住民の参加が必須となっており、プロジェクト形成時点からの住民の参加は非常に重要です。そこで、これまでに作成した各ツールの中で住民の参加に係る部分を、「住民参加のPDD作成マニュアル」として別に統合してまとめました。
PDDの構成
UNFCCCで定めているCDM植林用のPDDフォームは大規模・統合用と小規模用の2つがあります。これらのフォームは以下のUNFCCCのオフィシャルサイトよりダウンロード可能です。
http://cdm.unfccc.int/Reference/PDDs_Forms/index.html#sscar
2013年2月末時点でのUNFCCCの承認済みCDM植林の方法論は以下の4つです。
方法論番号 | 方法論名 |
---|---|
AR-AM0014 | 劣化したマングローブ林の新規/再植林 |
AR-ACM0003 | 湿地以外の新規/再植林 |
AR-AMS0003 | 湿地における新規/再植林のための簡易ベースライン・モニタリング方法論 |
AR-AMS0007 | 湿地以外の新規/再植林のための簡易ベースライン・モニタリング方法論 |
AR-AM0014及びAR-ACM0003は大規模・統合用のPDDフォームを、AR-AMS0003及びAR-AMS0007は小規模用のPDDフォームを利用します。
PDDフォームの構成は以下の通りです。
SECTION A | プロジェクト活動の概要 |
SECTION B | 承認方法論の適用 |
SECTION C | プロジェクトの期限とクレジット期間 |
SECTION D | 環境影響 |
SECTION E | 社会経済影響 |
SECTION F | ステークホルダーコンサルテーション |
SECTION G | 承認・認可 |
お問合せ先
森林整備部計画課海外林業協力室
ダイヤルイン:03-3591-8449