第21回APEC違法伐採及び関連する貿易専門家グループ会合(EGILAT21)の結果について
2022年2月14日(月曜日)、15日(火曜日)に第21回APEC違法伐採及び関連する貿易専門家グループ会合(EGILAT21)がオンラインで開催されました(ホストエコノミーはタイ)。
1.EGILATについて
違法伐採及び関連する貿易専門家グループ(EGILAT: Expert Group on Illegal Logging and Associated Trade)は、2011年に、違法伐採対策及び合法木材の貿易推進を目的として、APECのSCE(経済・技術協力運営委員会)の下に設立された作業部会です。EGILATの活動内容は、違法伐採対策及び合法木材の貿易推進に関する情報共有や意見交換、関係者の能力開発等です。EGILATでは、毎年2回、専門家会合を開催して、各エコノミー間の情報交換を推進しています。
2.出席エコノミー
今回の会合には、APECの21エコノミーのうち、日本、豪州、ブルネイ、カナダ、チリ、中国、インドネシア、韓国、マレーシア、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、メキシコ、台湾、タイ、米国の17エコノミーが参加しました。
3.主な議題
(1)各国における違法伐採対策の取組状況
我が国、マレーシア、 米国、ニュージーランド、豪州、インドネシア、タイから、違法伐採対策等に係る最新の動向について発表が行われました。
我が国からは、ITTOを通じた持続可能な木材利用の推進に向けた取組について、ベトナムのプロジェクトを中心に発表しました。また、低炭素社会の実現に向けた木材利用の重要性を強調しました。
これに対して、米国、ITTOから、我が国の貢献に対する謝意が述べられました。
我が国の発表資料(PDF : 195KB)
(2)「ポリシーテーマ」について
「ポリシーテーマ」は、民間セクターが木材の合法性確認に際して抱える課題や、政府や国際機関、市民団体等がとりうる民間セクターへの支援方策を特定することを目指すプロジェクトです。
昨年まで2年間のプロジェクトが終了しましたが、今後も第2期として関連の取組を続けていくこととなりました。
具体的な取組内容については、民間セクターを招いたワークショップの開催等も含め、今後、会期間中に検討していくことになりました。
(3)関連機関からの発表について
国際熱帯木材機関(ITTO)、World Resources Instituteから、関連の取組について発表がありました。
ITTOからは、熱帯林は世界の森林の約45%を占める中、ITTOのメンバー国で世界の熱帯林の80%以上、そして世界の熱帯木材貿易の約90%を占めていることの説明がありました。
また、森林に関する教育・啓発を促進することは非常に重要であり、昨年は国際森林教育会議を開催、また、合法かつ持続可能な木材サプライチェーン(LSSC)に関するオンライン学習コースを開設したことの紹介がありました。
4.次回の日程
次回EGILAT22は、2022年8月に開催される予定です。
お問合せ先
林政部木材利用課木材貿易対策室
担当者:貿易第一班
ダイヤルイン:03-3502-8063
FAX番号:03-3502-0305