北海道国有林の大自然、森林づくりの現場などから届いた”HOTな写真”を掲載していくギャラリーです
森の植物
秋期の森林植生勉強会を開催(2016年10月12日撮影)
石狩地域森林ふれあい推進センターでは、平成28年10月12日(水曜日)、野幌森林公園において、森林植生に関心のある近隣署の職員を対象として「森林植生勉強会」を開催しました。
春期と比べると少し参加者が少なく、非常に寒い日でしたが、熱心に現場で観察をしていました。
野外植物観察
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オオウバユリの果実 種子は何個あるのでしょうか |
エゾトリカブトやユウゼンギク、珍しいアケボノソウ、またタデ科のミズヒキなど少ないながらも花が残っており10種程度を確認をしました。
また、春期に観察した花が夏を経て秋に実を結ぶことを多く観察でき、赤や黒のヤマシャクヤク、オオカメノキ、橙のツルシキミ、白のフッキソウ、その他ツチアケビ、マイヅルソウ、トチバニンジンなどなど花がなくとも多彩な植物を勉強することができました。
今年の結果を踏まえて、来年度も現場森林官等に森林植生等の知識獲得のレベルアップが図られるよう計画したいと思います。
ヨモギハシロケタマフシという虫こぶ |
ヤマシャクヤクの種子 |
(撮影者:石狩地域森林ふれあい推進センター 行政専門員 山本 謙也)
秋の野幌国有林36果鮮(2016年10月11日撮影)
秋の野に、それぞれ個性を主張する実や花たち
ハイイヌガヤ (イチイ科) 今年は実が豊作で、緑色から赤く熟すと食べられます。 |
チョウセンゴミシ(マツブサ科) ブドウのような赤い実で、甘、辛、塩、酸、苦味の5つの味がします。 |
コウライテンナンショウ (サトイモ科) 別名マムシグサ |
ツクバネソウ (シュロソウ科) 羽子板の衝羽根になります。 |
ホウチャクソウ (イヌサフラン科) 花が宝鐸に似ています。 |
ツバメオモト (ユリ科) 青い実が目立ちます。 |
サルメンエビネ (ラン科) 猿の顔の花が実になりました。 落ちずに残った1つです。 |
ツチアケビ (ラン科) ウインナソーセージは今年は10箇所以上で見られました。
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マイヅルソウ (キジカクシ科) 赤い実がよく見られます。 |
ユキザサ (キジカクシ科) マイヅルソウと同じ属、似ていますね。 |
オオアマドコロ (キジカクシ科) ホウチャクソウに似ていますが、1つずつ並んでぶら下がります。 |
ルイヨウボタン (メギ科) 葉がボタン(牡丹)のようです。 |
エゾトリカブト (キンポウゲ科) 猛毒のエゾトリカブトですが、蜂は大丈夫なのですね。 |
ルイヨウショウマ (キンポウゲ科) こちらの葉はサラシナショウマに似ています。 |
春に普通に咲くニリンソウも10月に咲くのは珍しい。 |
サラシナショウマ (キンポウゲ科) 秋遅くまで大きな白い花を咲かせ、蚊を呼び寄せています。 |
フッキソウ (ツゲ科) シラタマノキと言いたくなる実をつけます。 |
ヤマシャクヤク (ボタン科) 良く目立つ黒い実と、赤い偽果。 |
エゾユズリハ (ユズリハ科) 新葉が出てから古い葉が落ちるエゾユズリハです。 |
アマチャヅル (ウリ科) かろうじて一粒だけ実が残っていました。 |
ツリバナ (ニシキギ科) 文字通り、枝から吊られて実がなっています。 |
ゲンノショウコ (フウロソウ科) 径12ミリほどの小さな花、下痢止めに現証拠。 |
ツタウルシ (ウルシ科) コショーのような花。 |
ツルシキミ (ミカン科) 橙の実が鮮やかで、良く目立つ。 |
ナニワズ (ジンチョウゲ科) この実もかろうじて一粒だけ残り。 |
エゾアジサイ (アジサイ科) 花はもう実を結んでいますが、飾り花が残っています。 |
キツリフネ (ツリフネソウ科) 実に見えるものは、虫こぶでキツリフネクキタマフシで中にタマバエの幼虫がいます。 |
サルナシ (マタタビ科) こう見るとリンゴのように見えますね。 |
オオキヌタソウ (アカネ科) 果実は2分果で一方が大きいというが、わかりづらい。 |
アケボノソウ (リンドウ科) 野幌の何カ所かで見られる。一輪だけ開花していました。 |
ツルリンドウ (リンドウ科) 独特のエンジ色っぽい赤い実で、俵型をしている。 |
オオヨモギ (キク科) キツリフネクキタマフシと同じく虫こぶで、ヨモギハシロケタマフシで、野幌ではオオヨモギです。 |
アキノキリンソウ (キク科) 秋と名がついた花を1つ紹介します。 |
オオカメノキ (レンプクソウ科) 実は赤から、最後に黒になります。 |
ミヤマガマズミ (レンプクソウ科) オオカメノキと同じ属なので似ていますが、葉の形が違います。 |
トチバニンジン (ウコギ科) 別名チクセツニンジン、野幌であちこちにあります。 |
(撮影者:石狩地域森林ふれあい推進センター 行政専門員 山本 謙也)
「山の日」山行・知床連山縦走(2016年8月11日~12日撮影)
「山の日」制定記念!ということで、2日間かけて羅臼岳から硫黄山を縦走してきました。当日は、斜里町側の岩尾別温泉から入り、硫黄山を越えて、カムイワッカ湯の滝側の登山口に下りました。
チシマクモマグサ。変わった形のお花ですね。
イワギキョウ。晴天に青色が映えます。
(投稿者:網走中部森林管理署 北見森林事務所 一般職員)
硫黄山巡視(2016年7月15日撮影)
硫黄山登山口を利用するには、北海道オホーツク総合振興局への事前申請が必要です
(詳しくはオホーツク総合振興局HP)。
登山ルートには水場とトイレがないため、飲み物と携帯トイレを準備して登ります。
また、歩道(登山道)の荒廃を防ぐため、ストックの先端にはキャップを着けましょう。
まず、登山口でヒグマ目撃情報をチェックして登山開始です(ヒグマ対策は必ず行いましょう)。
ところどころ雪渓の残る谷沿いを登り尾根に出ると、硫黄山直下です。
雲が出ており、山頂からの景色はあいにくでしたが、綺麗な花を楽しむことができました。
ミネズオウ、エゾノツガザクラ、チングルマ
エゾコザクラ
シレトコスミレ
硫黄山では過去に、滑落による死亡事故や沢への道迷いが発生しています。
必ず地図を持参し、安全管理を行って登山を楽しんでください。
(撮影者:知床森林生態系保全センター 一般職員)
緑岳(2016年7月9日撮影)
可憐な高山植物を求めて大雪山の緑岳(2019.9メートル)に登ってきました。
今回は大雪高原温泉から入り、緑岳を越えて、白雲岳避難小屋まで足を伸ばしてみました。
道中には様々な高山植物がありました。
岩陰にエゾイワツメクサが咲いていました。
緑岳頂上を越えた先には、ホソバウルップソウが一面に咲いていました。
紫色の花はエゾオヤマノエンドウ。
白っぽい植物はエゾハハコノヨモギです。
白雲岳避難小屋そばのキバナシオガマです。
当日は多くの登山者が緑岳を訪れていました。いよいよ大雪山も本格的な夏山シーズン到来です!
(撮影者:網走中部森林管理署 北見森林事務所 一般職員)
初夏の野幌 ノハナショウブの大群落(2016年7月5日撮影)
ノハナショウブの大群落
ノハナショウブ(アヤメ科)
東野幌の江別市有林でノハナショウブが咲いています。このノハナショウブは野生ですが、
園芸種のハナショウブはこの花を改良したものです。
タチギボウシ(キジカクシ科)
ノハナショウブの近くには、これから咲くタチギボウシがありました.
ノイバラ(バラ科)
桜が終わってもバラ科のノイバラはこれからです。
ミヤマガマズミ(レンプクソウ科)
同じ白い花でも、これは レンプクソウ科です。
サワフタギ(ハイノキ科)
この花も白いですが、こちらはハイノキ科
ノハラムラサキ(ムラサキ科)
ヨーロッパ原産の外来種、これは最近野幌に入ってきたようです
エゾアジサイ(アジサイ科)
アジサイの園芸種は庭などによく植えられていますが、エゾアジサイは野生種です
スズムシソウ(ラン科)
学名はリパリスマキノアーナ牧野富太郎に因んでいます
ヤマグワ(クワ科)
もう赤い実をつけ始めました。ちょっと早いようですが。
ギンリョウソウ(ツツジ科)
お馴染みの葉緑素を持たない菌寄生植物、別名ユウレイタケ。
(撮影者:石狩地域森林ふれあい推進センター 行政専門員 山本 謙也)
ワッカ原生花園(2016年7月3日撮影)
ワッカ原生花園(北見市常呂町)は、サロマ湖の砂州上に広がる海岸草原で、北海道遺産にも選定されています。
春から秋にかけて咲き誇る花々は、訪れる人々の目を楽しませています。
入り口にはネイチャーセンターがあり、原生花園の拠点になっています。
ここでは、常呂高校の生徒が中心となって、パンフレットの作成やボランティアガイドの取組をしています。
園内へは一般車両の進入が規制されていて、みなさんは徒歩かレンタサイクルで散策を楽しんでおられました。
北海道ではおなじみのハマナスです。
エゾノシシウド
エゾフウロ
エゾスカシユリ
花のつけ根に隙間(すかし)があります。
いつもは山の中にいるので、海岸性の植物を見るのは一味違った印象でした。
その外にも多くの種類の花があり、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
(撮影者:網走中部森林管理署 北見森林事務所 一般職員)
武華(むか)山(2016年6月19日投稿)
武華山(1759メートル)は、石北峠から北に伸びる国境稜線上の山で、周辺は「武華岳風景林」となっています。
北見市内からは、車で1時間30分ほどの距離にあります。
トドマツの根元にヒメイチゲが咲いていました。
キバナシャクナゲ。
よく見るとアリが頑張って蜜を吸っています。
おなじみの黄色い花・ミヤマキンバイ。
ふと頭上を見ると、時期外れの桜が。
GWから1ヶ月以上も経って、桜が見られるとは思いもよらず、今年の桜の見納めとなりました。
(網走中部森林管理署 北見森林事務所 一般職員)
雌阿寒岳(2016年5月22日投稿)
この頃は気温がぐんと上昇し、山の緑も大分濃くなってきました。いよいよ暖かくなってきて久々に山へ行こうということで、今年の夏山始めとして雌阿寒岳に行ってきました。
雌阿寒岳(1,499メートル)は、阿寒湖の南西に位置し、今でも激しく噴煙を上げる現役の活火山です。
麓には湖面の色が変化するとも言われるオンネトーやアカエゾマツの純林などを抱え、周辺は阿寒国立公園に指定されています。
今回はオンネトー側の登山口から雌阿寒温泉へ下り、オンネトーの縁を辿ってぐるりと周回するコースに行ってきました。
登山口周辺にはエゾオオサクラソウが咲き誇っていました。
ふと足元を見るとシマリスがいました。
オンネトー側の七合目から見る円錐形の阿寒富士。
雌阿寒岳火口の青沼と噴気口。
今も激しく火山性ガスが噴出しており、火口縁を通過する際には十分気をつけてください。
雌阿寒岳山頂からの景色。阿寒湖と雄阿寒岳が望めます。
当日は快晴で遠く大雪山系まで見渡せました。
麓にはアカエゾマツの純林が広がり、森林浴を楽しむこともできます。
下山後、オンネトーからは登ってきた雌阿寒岳と阿寒富士を望むことができました。
当日、登山者はまだまばらでしたが、本格的な夏山シーズンになるにつれ、多くの登山者でごった返すようになるのではないでしょうか。
(撮影者:網走中部森林管理署 北見森林事務所)
定山渓国有林(旧三笠山スキー場)(2016年5月12日投稿)
定山渓国有林(旧三笠山スキー場)では、スプリング・エフェメラルの花々が、今を盛りと咲き始めました。
定山渓の地域の方々にも年々評判になって、連日、市民の方々が訪れています。
皆様も色の饗宴をお楽しみください。
左:青組代表 エゾエンゴサク 右:青紫組代表 カタクリ
左:カタクリとエゾエンゴサクのデュエット 右:黄色組代表 キバナノアマナ
左:白組代表 ニリンソウ 右:フキノトウとエゾエンゴサクの共演
左:カタクリとエゾエンゴサクのハーモニー 右:トリオ三重奏
ニリンソウも加わり、青紫、青、黄色、白色のカルテツト四重奏
(撮影者:石狩地域森林ふあれあい推進センター 行政専門員 山本 謙也)
野幌森林公園にて(2016年5月9日投稿)
5月9日(月曜日)、定山渓国有林において、カタクリの花がちょうど見頃でした。青い花はエゾエンゴサクです。
カタクリの葉や茎には甘みがあり、りん茎には良質のでん粉を含み、昔は片栗粉として利用していたようです。
5月9日(月曜日)、野幌森林公園において、イタヤカエデの花がちょうど目の高さにあったので撮影しました。
葉が色づく前に花が咲くようです。
(撮影者:石狩地域森林ふあれあい推進センター 所長 藤生 浩史)
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