北海道国有林の大自然、森林づくりの現場などから届いた”HOTな写真”を掲載していくギャラリーです
森林(もり)の撮っておき!(2022年2月)
輪切りの樹の大きな裂け目 2022年2月25日(金曜日)撮影
こちらにおいてあるのは、ヤチダモという樹が丸太にされたときの、不要となった切れ端が輪切りになって残っていたものです。
以前、私がとある国有林の伐採現場から見つけて拾って持ってきました。
輪切りのヤチダモ
ヤチダモは、まっすぐ高く育ち、樹木の上の方で枝を広げるのが特徴です。
特にその高さは中々のもので、同じ場所で育つ木々の中でも頭一つ抜けることが多いくらいです。
ヤチダモの樹
木材としてはとても硬いこと、木目がきれいなことが特徴になります。
そのため、柱として使われたり、部屋の内装や家具などに使われたりと、生活の様々な場面に役立ってきました。
そんなヤチダモの輪切りなのですが、ご覧になればわかる通り、中心あたりからバックリと裂けてしまっています。
大きな裂け口
大きな裂け口を拡大した写真
ヤチダモは硬い樹だと言ったばかりなのに、どうしてこんなことになったのでしょうか。
誰かが強い力で叩いて、割れてしまったのでしょうか?
実をいうと、これは何か力を加えたのではなく、輪切りにした樹の方が勝手に割れてしまったんです。
一体どうして、樹が勝手に割れるのか。今日はそんな話をいたしましょう。
中心あたりをよく見てみます。
裂け目の中心
裂け目は、輪切りにした断面の中心付近から始まり、少しずつ大きくなっています。
これは、円状に力が掛かって割れ目が入り、裂けていったという事です。
その力の正体は…乾燥です。
樹木は、切った後に放置しておくとだんだんと水分が抜け、乾いていきます。
この乾くときに、樹木のサイズが縮む現象が起きます。野菜を干したりするとしぼんでいくのと同じですね。
ただし樹木の場合は、自分自身が硬いせいで簡単にしぼむことは出来ません。縮む力と自身の硬さが拮抗しあって、どんどん強い力へと変わっていくのです。
特に、直径方向より年輪方向へと縮む力が強いため、年輪に沿った円状の力が働いていきます。
図に示すと、下のように力が掛かります。
裂け目にかかる力
どんどん乾燥が進み、どんどん力が掛かっていくと…いよいよ樹木が耐え切れなくなり、写真のように割れてしまうというわけです。
最初に説明したように、ヤチダモは非常に硬い樹ですから、そんなヤチダモが裂けてしまうくらいこの乾燥の力は力強いものなのです。
樹木から切り出した木材は、乾燥させると変形します。これは生き物の素材である木材にとっては避けられないものです。
なので樹木を木材として利用する時は、必ず乾燥することを頭に置いておかないといけません。
なお、私たちの身近にある木材製品は、事前にしっかりと乾燥させてから制作しています。
もう十分乾いているので、裂けたり縮んだりする心配はしなくて大丈夫です。
(十勝西部森林管理署 芽室森林事務所 森林官 久保)
ふしぎな足跡 2022年2月17日(木曜日)撮影
森林事務所での業務の1つである「地林況調査」は森林の現況や木の成長具合などを調査するものですが、ササが濃い地域では雪にササが埋もれてしまう冬期に行うことが多いです。
そんな地林況調査中にふしぎな足跡を見つけてしまいました。
ふしぎな足跡(画像をクリックすると大きくなります)
アップ(画像をクリックすると大きくなります)
なんだか神秘的で素直に感動です。
上司に何の足跡か聞いてみたところ、「エゾシカ」ではないかとのことです。
おそらく締め固まった足跡の周りの雪が強風にさらされて、足跡の雪だけが残ってこのようになったのではないかと考えられます。
こんな光景を見ることができるのも山での調査の役得ですので、引き続き、調査の方を頑張りたいと思いました。
(宗谷森林管理署 稚内森林事務所 村上)
葉ッピーバレンタイン 2022年2月10日(木曜日)撮影
2月14日はバレンタインデー。
日本においては、一般的には、チョコレートをプレゼントする日となっていますが、農林水産省では、フラワーバレンタインということで、花をプレゼントする日として、新しい文化の定着を進めています。
さて、それでは、私も負けてはならぬと、世界中の子どもたちの幸せを願って、リーフアートで、バレンタインカードを作ってみました。
リーフバレンタインですね。
この季節、木の葉っぱは全て落ちているので、クマイザサの葉っぱを使いましたが、来年は、ハートの形のカツラの葉っぱで、バレンタインリーフを作ってみたいと思います。
(計画保全部 計画課 佐野)
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