北海道国有林の大自然、森林づくりの現場などから届いた”HOTな写真”を掲載していくギャラリーです
森林(もり)の撮っておき!(2020年5月)
利尻島の森の春(2020年5月12~20日撮影)
4月は平均気温が約5度と寒い日が続きましたが、5月中旬となり、麓はもとより、利尻山も雪解けが進んでいます。
国有林に植栽した利尻島の森林の将来を担うトドマツは大きく背を伸ばし、光を受けようと懸命な姿を見せてくれます。
利尻島の森の春を写真で紹介いたします。
植栽木のトドマツと利尻山
芽吹くダケカンバ(手前)と利尻山(利尻富士町大磯)
ヤムナイ沢国有林治山ダムと利尻山(利尻富士町鬼脇)
砂防ダムと新緑と利尻山(利尻富士町雄忠志内)
芽吹くオヒョウ
芽吹くハリギリ(センノキ)
森の地表で芽吹くイタヤカエデ
(宗谷森林管理署 利尻森林事務所 森林官 中嶋)
芽室の山の春(2020年5月13日撮影)
ゴールデンウィークも過ぎ、十勝もいよいよ芽吹きの季節となってまいりました。
気温が一気に上がり、樹木が緑に染まってきたり、一斉に花が咲き乱れています。
そんな遅まきながらの春を、十勝平野は芽室町にあります、芽室森林事務所からお届けします。
春先の山の巡視をしながら、いろいろな植物が見えました。
まずは、山に咲くエゾヤマザクラから。
この時期に山を見るとぽつぽつと咲いているのが、ヤマザクラ。
道の悪い山の中を歩いているときのふとした癒やしになります。
たいていはエゾヤマザクラという種類です。
ぽつんと一本咲くことが多いですが、たまに近い距離で咲いていると見応えがあります。
ニリンソウです。名前の通り、「二輪で咲く」からニリンソウなのですが、三輪咲くことや一輪しかないことはよくあります。
花弁が真っ白くきれいなので、山では結構目立つ花だと思います。
若い葉っぱをおひたしで食べられる事も有名ですが、ある別の植物と誤認して食べ、中毒を起こしニュースになることでも有名です。
その間違える植物とは・・・猛毒と名高いトリカブト。
確かに間違えたら大変な事になりますね。
やたら葉っぱが大きい植物が見えるでしょうか。バイケイソウといいます。
春の水辺にやたらとあって、存在感を放っています。個人的にこの葉の形が好きです。
名前の由来は、花が梅に、その茎がラン(中でも恵蘭という種類)に似ているからですが、残念ながらまだ花は見えません。
そして、春の草花よろしくこちらも、間違って食べてしまう例があります。
若い芽が山菜で有名なギョウジャニンニク(ヒトビロ)と似ているそうなんです。そして、バイケイソウには毒があるので中毒になります。
割とあちこちに毒草があって、怖いですね。
さらに足下に目を落とすと、ちょっと変わった植物も見えます。
これはネコノメソウといいます。
割と身近にもよくある植物で、堅くてツヤのある葉の真ん中が、黄色くなっているのが特徴です。
実はこれ、花が咲いているんですよ?
真ん中の部分をよーく見ると、雄しべが付いているのが見えるので、これは花というわけです。
ネコノメソウは目立った花が付かず、黄色っぽい「がく」が唯一花のように見える、ちょっと変わった植物です。
ちなみに名前の由来は、花の周辺が「猫の目」のように見えるから。
名前もユニークですよね。
春の季節、やはり色々な植物が育ってきていますね。
冬場の、ある意味何もない世界から、こうやって植物が増えていく様を見るのは楽しいです。
さて、巡視をしていてだいぶ奥まで来たので、美生川の中流域の眺めをお見せしておきます。
美生川とは、十勝川に流れる川の一つで、芽室町を通る代表的な河川です。
雪解けにより川は勢いよく流れていました。
川沿いの木々には、だんだんと葉っぱが付いてきているのが見えます。
遠くの山は、まだ雪が溶けきらず残っていますね。
こんな景色も、春ならではで心地がよいですね。
(なお、この地点は崩壊地があり危険なので、一般の方は立ち入り禁止になっております。なにとぞ容赦ください。)
以上、芽室森林事務所の春をお届けしました!
(十勝西部森林管理署 芽室森林事務所 久保)
お問合せ先
総務企画部企画課
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