北海道国有林の大自然、森林づくりの現場などから届いた”HOTな写真”を掲載していくギャラリーです
森の植物
秋の三兄弟 平成30年9月4日(火曜日)撮影
秋の気配を感じるこの頃、北海道森林管理局にも三兄弟が訪れました。
結構立派なキノコです。
食べられるかどうか気になりますが・・・
テングタケ、イボテングタケと意見が分かれるところです。
いずれも毒キノコで食べられません。
こんなに立派に反り返るところを見るとイボテングタケでは?と思いますが、何事も最初が肝心。
経過を見ないと判断は難しそうです。
実りの秋ですが、毒キノコにはくれぐれもご注意下さい。
(広報主任官)
ササの花(平成30年6月25日撮影)
山は木々の葉も出そろい、緑一色といってもいいほど青々としています。
また、地表では小さな花も咲いており、仕事の合間の癒やしになっています。
その一方で珍しい花が咲きました。 「ササの花」です。
チシマザサ
クマイザサ
ご存知の方も多いと思いますが、「ササの花」は一説には数十年に一度咲くなどと言われており、実際、目にする機会はあまりありません。
しかし、今回は渡島森林管理署管内に主に分布している「チシマザサ」「クマイザサ」ともに開花して、各地に点在して見ることができました。
林道法面のクマイザサ
人工林内のチシマザサ
山腹斜面のクマイザサ
ササは花が咲くと枯れてしまいますので、今後は茶色くなる光景が広がると思います。
皆さんも注目してはどうでしょうか。
(渡島森林管理署白石森林官)
オオヤマオダマキの観察日記(平成30年6月29日撮影)
西紋別支署では、林内で見つけた植物を持ち帰り、署内にて植物の生長を観察しています。
現在は、林道で見つけたオオヤマオダマキ(大山苧環)を観察しています。
オオヤマオダマキは花が特徴的です。
一見すると小豆色の花びらに見える部分は“がく”で、“花びら”はクリーム色の部分です。
オオヤマオダマキ
さらに、オオヤマオダマキをもっとも特徴づけているのは、“距”(きょ)と呼ばれる花びらの裏側に伸びている小豆色の部分です。
この小豆色で、くるんと内側に巻いている“距”が、オオヤマオダマキの特徴のひとつです。
オオヤマオダマキの花びらと距
葉は二回三出複葉で、その小葉はさらに欠刻状に裂けています。
オオヤマオダマキの葉
同じオダマキの仲間に“ヤマオダマキ(山苧環)”、“ミヤマオダマキ(深山苧環)”という種類の高山植物もあり、同じような形の花を付けます。
ヤマオダマキとオオヤマオダマキの大きな違いは、距が内側に巻くことなく、まっすぐ伸びていることです。
また、ミヤマオダマキは背が10~25cm程と低く、花びらとがくが青っぽい色なのが特徴です。(オオヤマオダマキは40~80cm程になります。)
果実は袋果(たいか)です。まだ熟していませんが、種が出来るのが楽しみです。
オオヤマオダマキの果実
そんなオオヤマオダマキに、アブラムシが付いていました。
アブラムシ(中央)とアブラムシの抜け殻とアブラムシの赤ちゃん(左)
観察をしながらアブラムシが2匹ほどいたのは気付いていましたが、脱皮して、さらに子どもまで産んでいるとは・・・!
最初は抜け殻自体もアブラムシだと思っていましたが、アブラムシが脱皮することを知り、興味を持って少し調べてみると、アブラムシは単為生殖といい雌が単独で子を作ることができるそうです。オオヤマオダマキの観察からアブラムシの面白い生態も少し知ることができました。
アブラムシの赤ちゃんは立派にアブラムシの形をしていて、触角を上手に動かしていました。
あんまり増えるとオオヤマオダマキが弱ってしまいそうなので、今回は取り除いてしまいましたが、しばらく観察するのも面白そうです。
(西紋別支署 大山)
春の山で出会える野花たち(平成30年5月17日撮影)
先日林内の植生調査を実施しました。春の暖かさの下、待ちわびていたかのようにいろんな花が咲き始めています。
アイヌタチツボスミレ
フデリンドウ
キジムシロ
ハウチワカエデ
ニシキゴロモ
普段何気なく歩いている山の中も地面をよく見てみると、いろんな花が咲いていることに気づきます。
図鑑とルーペを持って細かいところまで観察するのは大変ですが、名前が分かると嬉しく、より楽しくなってきます。
(西紋別支署業務グループ主任森林整備官)
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