北海道国有林の大自然、森林づくりの現場などから届いた”HOTな写真”を掲載していくギャラリーです
森林(もり)の撮っておき!(2017年6月)
森からの来庁者?平成29年6月21日(水曜日)撮影
庁舎前の駐車場にひょっこりエゾユキウサギが現れました。
ぴょんぴょん飛んだので全速力で追いかけましたが、ウサギさんは天性の跳躍力を発揮して草むらに消えて行きました。
(投稿者:網走中部森林管理署業務グループ一般職員)
平成29年6月20日(火曜日)、21日(水曜日)撮影
海岸近くの海岸防風林の林縁でマイヅルソウの群落を見つけました。
枝が絡み合うように伸びていて昼間も真っ暗な林内。
下層植生もほとんど見られませんでした。
日が射さないせいなのか、単に時期が早かったのか、葉はたくさんあるのに、花を付けているものはわずかで、唯一見つけたのがこの一輪。
写真だとわかりにくいのですが、線香花火のように小さくて白い花がまとまって咲きます。
マイヅルソウ(舞鶴草)は、2枚の葉の様子が鶴の舞う姿のようであることから名付けられたそうです。
諸説あるようですが、一番しっくりきたものを紹介します。
マイヅルソウの花は線香花火にたとえましたが、こちらの写真のバイケイソウは手持ちの噴出花火のような少し派手な印象を受けました。
背も高く(60cm~1.5m)、茎も葉もパリっとしていて大きいので見つけたときは、何となく圧倒されるような気持ちになります。
ここまで大きくなると違いは明白ですが、芽吹きの頃にはギョウジャニンニクに似るそうです。誤食すると嘔吐、血圧低下などを引き起こし、重症化して死亡した例もあるそうです…。
山菜との大きな違いとして、「全く美味しくない」ことが紹介されていたのですが、だれがそれを言っていたのかが個人的にはとても気になるところです。
(西紋別支署大山)
フラワーソン参加平成29年6月17日(土曜日)、18日(日曜日)撮影
6月17,18日の2日間、フラワーソンに参加しました。
フラワーソンとは北海道新聞社の主催で5年に1度全道各地で同日に行われる花の開花状況調査です。
各地で花が好きな人たちがグループを作り、2日間でそれぞれ咲いている花・つぼみ・咲き終わった花を調べていきます。
今回は網走西部森林管理署西紋別支署で有志を募って調査を行いましたので、その時の様子をお伝えします。
林道沿いであっても意外と様々な花が咲いていました。
エゾオオヤマハコベです。
ハコベの仲間は見分けるのが難しいですが、これは花弁が細かくチリチリになっているので、見分けやすいです。
エゾレイジンソウです。
緑色っぽい花で、森林の中にひっそりと咲いていますが、トリカブトの仲間なので、猛毒を持っています。
ヤマブキショウマです。
花の付き方は円錐形で総状花序と呼ばれ、棒状の花穂に白い小さな花がびっしりと付いて咲いています。
サイハイランです。
森林の中の暗い所に咲くピンク色のランです。
フラワーソンでは特定種調査の対象となっていて、あったかどうかと開花状況を記録することになっています。
調査を終えて林道を歩いていると、大きなガがいました。
オオミズアオというヤママユガの仲間です。
しかも2頭、ササの葉を挟んで向かい合っていて、動かないのでじっくり観察できました。
何をしていたのかは聞けなかったので定かではありませんが、交尾の前後とかかもしれませんね。
今回は、1日目に73種、2日目に45種の花を確認しました。
ただ、林道は人の出入りがあるため、セイヨウタンポポやルピナスなどの外来種が多いのも事実で、森林生態系に影響を及ぼさないことを願うばかりです。
この機会に初めて見る花や見分けるのが難しい花をたくさん調べることができ、また一つレベルアップできたように思います。
(西紋別支署業務グループ主任森林整備官)
目国内岳・雷電山平成29年6月17日(土曜日)撮影
久々の晴天に恵まれた週末となったので、札幌近郊のニセコ連山に足を伸ばしてみました。
今回は目国内岳(めくんないだけ、1220メートル)から岩内岳(1085.3メートル)、雷電山(1211.3メートル)にかけて縦走しました。
周辺はニセコアンヌプリといったウインタースポーツでも著名な山々から、「積丹ブルー」とも言われる美しい海中景観を見せる積丹岬とともにニセコ積丹小樽海岸国定公園に指定されています。
登山口は道道268号岩内蘭越線沿いの新見峠(747メートル)です。
登山口には駐車場からあふれ道路沿いにまでたくさんの車が停まっていました。
登山で賑わっているのかなと思いきや、ほとんどが山菜採りでの入山者の方々の車のようでした。
周辺はチシマザサが繁茂しているのでタケノコ採りでしょうか。
山菜採りによる遭難も多発しているので、十分注意して入林してください。
早速黄色い花が咲いていました。
フギレオオバキスミレです。
スミレにもこんなに大きな葉がつくものなのですね。
新見峠から1時間ほど登ると前目国内岳(まえめくんないだけ、980メートル)です。
正面に目国内岳がどっしりと構えています。
あの大きな山に登ると思うと、気が重いです…。
気を取り直して、こちらはサンカヨウです。
道央の湿地のある山々でよく見かけます。
目国内岳の頂上は大きな岩が重なりあっています。
周りには遮るものは何もないのでぐるりと一周、羊蹄山から日本海まで一望できます。
岩から転落しないよう注意してください。
皆さん山菜採りに勤しんでいらっしゃったので、私も負けじと山菜を紹介いたします。
ニンニクのような臭いでおなじみ、ギョウジャニンニクです。
アイヌネギとも呼ばれていますが、その名の通りアイヌ語では「プクサ」と言い、アイヌの方々にとっても貴重な春の味覚です。
根こそぎ引き抜くとアイヌの神様にこっぴどく怒られるので、茎からポキっと折ってくださいね。
目国内岳の麓には湿原が広がっています。オアシス気分です。
湿原から登り返すと岩内岳です。
岩内町の街から一気にそびえ立っているので、岩内の市街地はもちろん、日本海も一望できます。
雷電山の手前からは日本海の雲海が望めました。
雷電山の頂上は一等三角点が設置されていますが、なんと景色は望めません!背伸びをすれば羊蹄山が頭を出す程度です。
いつからか看板も朽ち果ててしまいました。
しかし、ここまで来ると人気もなく奥地の雰囲気が漂うので、個人的に気に入っている山頂です。
ここから西進すると、日本海側の雷電海岸まで下りることができます。
(※あとがき)
今回辿ったコースは帰路も含めると長距離になるので、うまくコースを組み合わせながらそれぞれの体力に応じたコースを計画して登山を楽しんでください。
(網走中部森林管理署業務グループ一般職員)
野幌にて(平成29年6月16日撮影)
5月下旬にトケンランの葉を見つけてから、いつ花が咲くのかなと待っていたら、ようやく咲いてくれました。
トケン(杜鵑)とはホトトギスのことで、花被や葉についている斑点がこの鳥の胸の斑点に似ていることから、この名がつけられたそうです。
本州では多くの地域で絶滅危惧種に指定されています。
また、北海道においては南西部では普通に見られるものの、野幌においては非常に珍しいヤグルマソウの花も満開でした。
ヤグルマとは鯉のぼりに添える矢車のことで、アキタブキと同じくらいの大きさの葉です。
葉の付き方が矢車に似ていることから、この名がつけられたそうです。
葉は若干紫色をおびていました。
(撮影者:石狩地域森林ふれあい推進センター所長)
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