北海道国有林の大自然、森林づくりの現場などから届いた”HOTな写真”を掲載していくギャラリーです
森林(もり)の撮っておき!(2013年3月)
パイロットフォレストの様子(2013年3月25日撮影)
3月末のパイロットフォレストの様子です。カラマツの葉も落ちていて見通しが良く、望楼からの冬景色もなかなか良いものです。
(撮影者:根釧西部森林管理署 真竜事務所 森林官 長谷川 学)
知床周辺のエゾシカ被害(2013年3月5日~6日撮影)
3月5日から6日にかけて、知床周辺でのエゾシカ被害、捕獲の現状と今後の捕獲計画のため、現地を見て参りました。
当日斜里町から眺めるオホーツクは、流氷に覆われておりました。
海岸の斜面に集結しているメスジカの群れ。
ここは海岸で風が強いため雪が浅く、日当たりの良い斜面であるため、ところどころ地表が見えており、このわずかな草を食べるため集まっています。
腹を空かせているため餌への執着が強く、人間が少々近寄っても警戒はしますが逃げません。
斜面の草を食べている分には良いのですが、森林では極めて深刻な事態になりつつあります。
こちらは、キハダの樹皮を食べるオスのエゾシカ。
キハダは「黄肌」であり、樹皮を剥ぐと真っ黄色なので、遠目にも非常に目立ちます、
黄色い部分が漢方で胃薬にもなるものの強烈に苦く、人間にとっては薬になっても食用には厳しいのですが、腹を減らしたシカにとっては貴重な食料のようです。
しかし木にとっては深刻な事態で、樹皮剥ぎがぐるりと一周してしまうと、木は死んでしまいます。
そんな光景が至る所で見られます。 非常に深刻な状況です。
ここまでして食べている木の皮ですが、栄養価は低く、増えすぎたエゾシカが木の皮を食べるという状況は、末期的とも言えます。
冬も終盤になると、力尽きる物も出てきます。
こちらは、自然死したエゾシカの若いメスの頭部にとまり、ついばむ ミヤマカケスです。
倒れた直後はオオワシやオジロワシ、各種カラスの貴重な食料となっていたことでしょう。
ミヤマカケスは色合いこそ綺麗ですが、分類的にはカラスの仲間です。
体は小さいので、ワシや本家のカラスにはかないません。
ですからこのシカの美味しい部分にはありつけなかったのでしょう、僅かに骨に付着した肉をこそげるように啄んでいました。
この死骸に殆ど肉は残っておらず、毛皮もなめすだけで敷物に使えそうなぐらいに、徹底した食べぶりでした。
(撮影者:保全調整課 利用調整係長 山田 晴康)
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