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北海道森林管理局

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    知床森林生態系保全センターブログ(2022年6月)

    6月24日 東京農業大学実習

    6月6日 ウトロ花いっぱい!

    令和4年6月24日 東京農業大学実習

    6月17日に東京農業大学オホーツクキャンパスのエゾシカ対策と資源利用について学習をしている学生11名が来所し、実習を行いました。昨年度に引き続きエゾシカの食害から樹木を保護するためのネット巻き実習を行いました。この樹木へのネット巻きは知床半島エゾシカ管理計画における「防御的手法」として位置付けられているエゾシカ対策の方法です。 

    まずは当センターのエゾシカ事業に関する講義を行いました。

    知床半島におけるエゾシカの分布状況や実際にワナを用いて捕獲を行った際の映像を交えながら説明を行い、その後、現地に移動してネット巻き開始です。 

    ↑知床半島のエゾシカの分布について説明しているところ 

    今回はイチイやキハダといったエゾシカによる食害がよく見られる樹木を対象にネットを巻いていきます。

    ↑ネットを巻く対象木について解説しているところ 

    まず対象木の円周を測定し、その1.5倍の長さのネットを準備します。ネットを木に巻き付け、重なる部分を結束バンドで固定しながらネットに切り込みを入れ、根にもしっかりかぶせていきます。

    ↑対象木にネットを巻いているところ

    これで作業は終了かと思いきや、そうではありません。ネットを1段だけ巻いていても、冬に雪が積もることでネットが埋まってしまい、ネットが巻かれたところよりも上の部分をエゾシカが簡単に食べることができてしまいます。

    そのため、巻いたネットにもう一段重ねるようにして新たなネットを巻く必要があります。

    学生の皆さんには協力しながら手際良く作業を進めていただいたので、スムーズに実習を行うことができました。

    ↑二段目のネットを巻いているところ

    最後に当センターのエゾシカ捕獲事業で実際に使用しているくくりワナの使用方法を見ていただきました。全体での説明の後に、個別に質問に来られる学生さんがいらっしゃったのが印象的でした。

    ↑くくりわなの使用方法について解説しているところ 

    学生の皆さん一人一人がエゾシカ対策について自分の考えを深めることのできた良い実習になったのではないかと思います。

    令和4年6月6日 ウトロ花いっぱい!

    6月4日(土曜日)に花の苗の植栽イベント「ウトロ花いっぱい!」に参加してきました。

    林野庁は共催などではありませんが、地域の一員としての参加です。 

     

    知床世界遺産センターの駐車場に集合し、423日に発生した遊覧船事故でお亡くなりになられた方々への哀悼の意と、いまだ救助されていない方々の早期発見への祈りを込め、黙祷を捧げました。

    そして植え方などの説明を受け、作業開始です。

     

    ウトロから斜里へと続く国道334号線沿いの花壇を中心に計5300本ものオレンジ色のマリーゴールドを植栽しました。

    一人一人が様々な想いを込めながら、一株一株丁寧に植え替えていきます。

     

     

    天候はあいにくの雨となりましたが、地元企業の方々を始めとするたくさんの地域住民の皆さんが参加され、作業自体はあっという間に1時間程度で終了してしまいました。

    お子さんを連れた参加もあり、子どもたちが丁寧に植え替えをしている姿がとても印象的でした。 


    また植栽作業の終了後には、海岸線のオオイタドリの刈り取りを行いました。 

     

    元気なオオイタドリが繁茂していると、ヒグマの格好の隠れ場所となってしまいます。放置しておくと、ヒグマが街場に降りてくる可能性も増して、人と遭遇するリスクも高くなります。

     

    こちらも1時間程度行い、視界の開けたさっぱりとした海岸線に生まれ変わりました! 

     

    斜里からウトロへ向かって国道を北上し、ウトロへの入り口となるトンネルを抜けるとすぐに、上の写真のような看板と花壇が目に入ってきます。未だ花は開いていませんが、開花すれば、お日さまのようなオレンジ色が道路沿いに広がり、知床に訪れた皆さんを華やかに迎えてくれることでしょう。

    お問合せ先

    知床森林生態系保全センター

    〒099-4355 北海道斜里郡斜里町ウトロ東番外地
    ダイヤルイン:0152-24-3466