知床森林生態系保全センターブログ(2019年8月)
8月19日 世界自然遺産のおはなし令和元年8月19日 世界自然遺産のおはなし
8月19日(月曜日)、斜里郡斜里町において令和元年度第1回の科学委員会を開催しました。
(※)科学委員会とは:知床世界自然遺産地域の管理を行う上で必要な助言を学識経験者から得るための委員会
事務局は環境省、林野庁、北海道の3者で構成されています。
会場の様子
今回の科学委員会では、各ワーキンググループ等の検討状況や、長期モニタリング計画について話し合いました。
世界自然遺産に登録される際には4つの評価基準「自然美」「地形・地質」「生態系」「生物多様性」のうち最低1つを満たす必要があります。
知床の場合は何が評価されたかご存知ですか?
「生態系」と「生物多様性」の2つです。
海と陸のつながりが豊かで(生態系)、希少種を含め多様な種が生息している(生物多様性)のが知床のポイントです。
海と山の距離が近い
希少種のシレトコスミレ
その生態系と生物多様性を今後にわたって維持し続ける必要があります。
遺産登録がゴールではありません。
そのため、長期モニタリング計画に基づいて37項目にわたるモニタリングを行っています。
サケ・マスの遡上を待っているヒグマ
みなさんのご存知のヒグマやエゾシカ、それから、トドやアザラシなど海の生き物も含めて広い範囲でモニタリングが行われています。
モニタリングの内容についてはこちら
「そのモニタリングの結果をどう評価するか、その評価を一般の方にどう分かりやすく伝えればよいか」
これが今回の議論に取り上げられました。
まだまだ議論すべき点は多く、一朝一夕で答えを出せるものではありませんが、
引き続き、議論を深めていきたい所存です。
お問合せ先
知床森林生態系保全センター
〒099-4355 北海道斜里郡斜里町ウトロ東番外地
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