広大な国有林の最前線・森林事務所に勤務し、国有林を守り育てている森林官から届いたメッセージ紹介します
こんにちは森林官です!(苫小牧森林事務所)胆振東部森林管理署 苫小牧森林事務所【地域の紹介】苫小牧森林事務所は北海道中南部の胆振地域にある苫小牧市に所在しています。苫小牧市は人口約17万人と道内で4番目に大きな街ではありますが、東にはラムサール条約登録湿地であるウトナイ湖が、西には登山で人気の樽前山もあり自然豊かな地域でもあります。 【苫小牧市の国有林について】私の担当している苫小牧担当区は、活火山である樽前山の山麓に位置しています。過去に何度も起こった噴火によって火山灰が降り積もり、沢や谷が埋められたことで形成された平坦地が広がる特徴的な地形を有しています。担当区内にはひたすらと真っすぐな林道が縦断していて、初めて通った時はとても驚きました。![]() 中央右寄りから真っすぐ奥に伸びているのが第一縦断林道 一番左奥に見えるのが樽前山です。 また、主に火山灰からできている土壌は栄養に乏しく、火山礫やその下にシルト層という固い土の層があり、樹木は深く根を伸ばすことができないため、強風により樹木が倒れる「風倒被害」の多い地域でもあります。過去の台風により何度も風倒被害を受けており、今でも至るところに復旧後の造林地を見ることができます。 ![]() 風倒被害地の様子。幹から折れることは少なく 根元から倒れてしまうことがほとんどです。 【最後に】苫小牧担当区は風倒被害が多い一方で、林床にササが少ないため、苗木を植えなくても自然に落下した種子等が発芽・生育する「天然更新」が旺盛な地域でもあります。![]() 風倒被害跡地に天然更新したトドマツ また、地形が平坦なため、森林の伐採や植付け・下刈り等の保育作業を効率的に行う面でも有利な点が多く、様々な可能性を秘めた、面白味のある地域だと感じています。 今後は、風倒被害地の回復はもちろんのこと、天然更新など土地の持っている力を活かした森林づくりについても試行錯誤していきたいと思っています。
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