こんにちは森林官です！（開陽森林事務所）

地域のご紹介

開陽森林事務所は北海道の東側、根室振興局管内の中標津町に所在しており、北部に山岳地域、南部には平坦な根釧原野が広がっています。中標津町は酪農をはじめとした農業の盛んな地域です。
また、中標津空港もあり、根室管内の玄関口となっています。

積雪は少なく、一年を通して冷涼で過ごしやすい気候です。
根釧原野には北海道遺産である幅180メートルの大規模な格子状防風林が広がっており、開陽台という観光スポットからその一部を眺めることができます。

開陽森林事務所の概要

開陽森林事務所は養老牛森林事務所、西春別森林事務所との合同森林事務所で、中標津町の東側及び標津町の一部の防風林約1,700ヘクタールと合わせて約10,700ヘクタール国有林を管轄しています。
合同森林事務所では、3森林事務所がそれぞれ防風林を含んで構成されており、3名の森林官と2名の非常勤職員で各種業務をおこなっています。

格子状防風林

広大な格子状防風林はその多くが防風保安林に指定され、地吹雪をはじめとする厳しい自然気象から人々を守っています。
一方で、農地に対しては、高く成長した木々による枝の延伸や落枝、日照不足よる農作物への影響等の問題もあります。


開陽台から見た格子状防風林

このような現状においても、未だに悠然と防風林が存在しているのは、地域の方々の長年にわたるご理解とご協力ゆえです。
今日では、防風効果の発揮のみならず、森林の整備にともなう木材供給に貢献している道内でも数少ない防風林となっています。


防風林から出材したカラマツ

防風林で伐採された木材の多くは中標津市街地の西端に位置する集合土場に運び込んで販売をおこなっています。
集合土場は20,000立法メートルの材を収容することができます。
また、防風林は野生動物の生息域にもなっています。

巡視中、ガサガサと音がすると身構え、危害を加えることのない動物であるとわかると胸をなで下ろします。

最後に

当事務所に赴任してまだ1年も経っていませんが、様々なことを経験しています。
森林事務所の勤務は初めてで、合同森林事務所5人のメンバーの中では最年少です。

経験年数も少ない森林官ですので、先輩方に囲まれて、知らないことや困ったことがあるたびに、助けてもらいながら仕事をしています。
また、先輩方のみならず、地域の方々にも支えられて業務をおこなっています。

監督業務や、地域の方々の相談に向かったはずが、私の方がご指導いただくことばかりです。
いただいた知見を今後に生かせるよう、これからも頑張っていきたいと思います。


防風林で見かけたイイズナ