こんにちは森林官です！（紋別森林事務所）

森林事務所の概要

紋別森林事務所は、北海道北東部のオホーツク海に面した紋別市に所在し、上渚滑（かみしょこつ）森林事務所との合同森林事務所で、管轄面積は紋別・上渚滑森林事務所併せて約2万6千ヘクタールとなっています。
紋別市はカニやホタテなどの漁業が基幹産業の街で、それに伴った水産加工食品の生産なども盛んです。

また冬は厳しい寒さの日が多く、流氷が接岸することもあって、ガリンコ号での流氷クルーズ目当てに多くの観光客が訪れます。
紋別の豊かな水産資源もこの流氷が由来だと考えられています。


流氷を撮影

森林事務所の業務

紋別森林事務所で行っている業務は多岐に渡りますが、管内国有林の林野巡視をはじめ、雪解けや大雨の後の林道点検や森林の状況の把握、今後の森林施業の計画を立てるためのベースとなる地林況調査、苗木の植え付けや下草刈をする造林事業や森林を伐採して丸太の造材を行う製品生産事業の監督業務などを行っています。


製品生産事業にて丸太の積込み

管内の山々は傾斜がきつく、調査業務の際の山歩きは過酷な時もありますが、山の声を聞き、紋別の雄大な自然とふれあいながら森林の整備に携われることに喜びを感じています。

海岸防風林について

紋別森林事務所の特徴として、海岸防風保安林があります。この紋別海岸防風保安林はオホーツク海からの塩害や強風などの気象害からの防備を目的として、昭和33年頃から造成を開始し、アカエゾマツを主体とする延長2.2キロメートル、幅約80メートルの林帯が造成されました。
しかし、昭和48年頃から海岸浸食が目立ち始め、土砂や倒木が海に流出するなどの被害も発生し、その後さらに浸食が進んだ結果、林帯幅は約50メートルまで減少してしまいました。

地域からの要望があり、令和2年まで、防潮治山工事を行ってきました。
今後は枯損した林帯の再整備に向けて、有識者からの意見聴取や現地検討会を行いながら整備を進めていく予定です。


紋別海岸防風林をドローンで空撮

最後に

当事務所に赴任して早くも半年が経とうとしています。赴任してからは管内の状況を把握すべく、各林道を覚えることから始まり、急峻な山が多い紋別において、期待のホープの若手職員・ベテランの非常勤職員とともに協力しあい、事業量の多いこの地で悪戦苦闘しながら日々業務に励んでいます。
これからも、国民の財産である国有林の管理に努め、地域との関わりを大切にし、業務に励みたいと思います。