こんにちは森林官です！（生田原第一森林事務所）

生田原（いくたはら）合同森林事務所の所在地

当森林事務所は、北見市留辺蘂から遠軽町に向かう国道242号線の沿線の旧生田原町にあります。生田原町は、平成17年の市町村合併により、遠軽町に合併、現在に至っています。


生田原の山々

私の管轄する生田原第一・安国（やすくに）森林事務所部内には、大正時代に北ノ王鉱山株式会社が設立され、金の産出量は道内第3位を誇り、ゴールドラッシュにわいた地でもあります。

昭和18年に閉山し、現在の主な産業は、林業や酪農です。また、北ノ王鉱山にちなんだ「ノースキング」という温泉宿泊施設があり、近隣から多くの方が癒やしをもとめて訪れています。

当森林事務所の隣には世界の木のおもちゃを展示している「ちゃちゃワールド」があり、多くの家族連れや観光客が立ち寄る場所となっています。

生田原地区は、寒暖の差が激しく、厳しい自然環境の中ではありますが、地域の方々をはじめとした多くの方に支えられながら業務に励んでいるところです。

森林事務所の業務概要

生田原第一・安国森林事務所は、併せて約1万ヘクタールの国有林を管理しています。

主な業務は、管轄区域内の森林計画に即した伐採量などを把握する委託調査、造林事業、木材生産事業、生産された木材の販売事業等の請負事業等の監督・検査や事業実行に不可欠な林道等の施設の点検や森林の巡視などです。

業務を通じて、契約書どおりに適切に事業を実行してもらうために必要な指示や打合せなどを行っています。


生田原合同森林事務所

また、森林計画の作成のための森林調査、植栽した樹木の生育状況等を把握し将来の森林づくりの在り方についての検討や取りまとめなど、管轄区域の計画作成から、その実行や森林管理まで森林の管理全てを行っています。

森林官として

山での業務は、日々の天候にも大きく左右されるので、天気や長期予報にも普段から気を使っています。近年は、数十年に一度の大雨やゲリラ豪雨などによる災害が発生しており、災害の報道があると、山崩れなどの山地災害や山に近い水源地に濁りが発生していないかと、気に掛かることも多い仕事です。

私は、58歳で初めて森林官業務に就いたこともあり、山歩き一つとっても大変な思いをしていますが、計画どおりに事業が完了したか否かをつぶさに見ることができますし、汗をかきながら業務をこなすことで、山づくりに携わっているとの充実感も味わうことができるのが、森林官になってよかったと感じているところです。


山の仕事（調査）の様子

退職まで、残りわずかとなりましたが、これまで経験してきた、山づくりへの思いを後輩に伝えていくとともに、地域にあった山づくりを考えていきたいと思います。