
広大な国有林の最前線・森林事務所に勤務し、国有林を守り育てている森林官から届いたメッセージ紹介します
こんにちは森林官です!(奥尻森林事務所)
檜山森林管理署 奥尻森林事務所 森林官 中山 晃一
管内の自然と森林
奥尻森林事務所は、北海道南部の西方沖約18キロメートルに位置する奥尻島(=奥尻町)の国有林を管理しています。 島の約8割が森林で、このうち約6割が国有林です。
全域が檜山道立自然公園内で、大半がブナ-チシマザサ群落ですが、特別地域の西海岸は、イタヤカエデ、シナノキ等を伴う海岸風衝林です。
一見、よくあるブナ林に見えますが、北海道内の他の地域のブナ林とは遺伝的に特異である可能性が示唆され、離島のブナ自生北限に位置し、学術的価値が高いことから、奥尻島生物群集保護林を設定し保護しています。
 早春、ブナ保護林の芽吹き
管内の人とくらし
主要な産業は、漁業や観光業です。米、日本酒、天然水、ワイン、酪農等の産業もあり、いずれも、健全な森林の確保が必要なものとなっています。
 眼下に広がる牧草地、ブドウ畑、光る海
奥尻は離島のため、フェリーでの輸送費が非常に高く、木材を島内で角材などに製材することで、コンパクト化するとともに付加価値を向上させて、各地へ出荷する取組をしています。
製材端材は「木質バイオマス燃料」として島内で利用しています。
また、平成5年7月に起きた北海道南西沖地震により甚大な被害を受けましたが、米やワイン、地酒など、おくしりブランドの構築や津波被災の経験を防災教育としていかすなど、島民が力強く歩みを進め復興しました。
現在も島民による地域活性化に向けた様々な活動や取組が行われており、イベント等に積極的に取り組みました。
森林官の仕事
通常の業務として、間伐・林道修繕等各種作業の監督や森林の現況・搬出・環境などを把握するための地況・林況調査、砂防ダム・水力発電所・道路・水道などくらしに関わる貸付状況の管理を行っています。
また、平成30年の豪雨により各地で被害が生じたことから集中的に行われている治山工事の監理や森林教室など森林環境教育の講師、鉱石販売業務、遊歩道管理、イベント参加、島内で行われる各種会議への出席などを行っています。
 平成30年の災害時の様子
 森林教室の一コマ
感想や想い
島民の皆様を始め関係者の方々には、大変お世話になっており感謝しております。
また、現在は、先輩達の礎をなぞり、なんとか日々の業務をこなしている現状ですが、自らの足跡を一部でも地域振興の糧としていただけるよう今後とも努力していく考えです。
檜山森林管理署 奥尻森林事務所
住所:北海道奥尻郡奥尻町字奥尻444 電話:01397-2-2077
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お問合せ先
総務企画部企画課ダイヤルイン:050-3160-6271
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