こんにちは森林官です！（清水森林事務所）

管内の概要

清水森林事務所は、十勝平野の西部、日高山脈の麓に広がる清水町に所在しています。
管理する国有林は11,416ヘクタールで、清水町管内の森林面積の約6割を占め、剣山や芽室岳など登山者に人気のある山々を有しています。

清水町の特色

清水町は農業を基幹産業とする町で、豊富な農畜産物を利用した食品加工業が盛んです。

「食」のイベントも多彩で、昨年は「十勝若牛アスパラまつり」「十勝清水肉・丼まつり」「十勝清水にんにく肉まつり」など、町内外の多くの来場者を楽しませる催しがありました。

また、豊かな森と自然景観にも恵まれ、「十勝清水四景」に選ばれている日勝峠展望台からは、眼下に拡がる十勝平野と遠くに浮かぶ大雪連峰の四季折々の絶景が、見る人の心に刻まれます。


「十勝清水四景」のひとつ日勝峠展望台からの眺望

「なつぞら」のロケ地

昨年放送されたNHK連続テレビ小説「なつぞら」は十勝が舞台でしたが、清水町にもそのロケ地があり町営円山牧場周辺には記念の看板が設置され、多くの観光客が足を止め写真撮影する光景が見られました。


ドラマ「なつぞら」のロケ地

大雨災害からの復旧

平成28年8月に台風10号による未曾有の大雨により管内国有林を流れるペケレベツ川や小林川などが氾濫し、道路や建物、農業施設等に甚大な被害が発生しました。

災害後、道路等の復旧と併せて、国有林においても大規模に荒廃した林地と渓流の復旧に向け、治山ダムの整備等を進めています。

また、厳しい気象条件下にある日勝峠付近では、防風柵を設置して、アカエゾマツ等を植栽する「日勝峠保安林整備事業」を実施しています。

これらの整備等に併せて、地域からの要望である災害復旧と事前防災・減災に向けた取組を推し進めています。


完成が待たれる小林川のスリットダム


植栽されたアカエゾマツと防風柵

森林整備事業等

当事務所管内では、共同事業体による森林整備事業を6月から11月中旬まで実施しましたが、事故もなく終えることができました。


森林整備の結果として出材した丸太をグラップルにより整理している土場

また、一昨年、昨年と「天然力を活用した多様な森林づくり現地検討会」が実施されカラマツ人工林の複層伐と大型機械による地拵えを一体で行う林分において、より良い森林の姿を模索するべく現地調査と意見交換を行ないました。

最後に

当事務所管内の国有林には平成28年の台風による甚大な災害の爪痕が残っていますが、引き続き治山施設等の設置や日勝峠の保安林整備とともに、森林の保全管理に不可欠な林道の復旧など、今後も国有林の現場を担う森林官として、その取組を前進させていきたいと思います。