富良野発!十勝連峰GSS山岳便りBLOG(2021)

令和3年9月26日(日曜日)十勝岳温泉歩道入口~三段山・崖尾根コース 巡視
本日は十勝岳温泉歩道入口から三段山(崖尾根コース)を巡視しました。
すっきりとした秋晴れで、連休最終日ということもあり、駐車場は満車で道路にまで路上駐車の長い列ができていました。
十勝岳歩道入口付近の紅葉も見頃で、たくさんの観光客で賑わっていました。
登山者も200名を超えていました。
三段の沼周辺の木々もキレイに紅葉しています。
ウラジロナナカマドのトンネルを抜けて三段山山頂を目指します。
崖尾根コースは急登が続きますが、多様な景観を楽しみながら歩く事ができます。
秋の絶景を見て楽しむ登山者の明るい声が、いろんな場所から聞こえてきました。
三段山から望む富良野岳
三段山山頂からは十勝岳、上ホロカメットク山などの十勝岳連峰の山々、遠くは旭岳も確認でき、見事な展望でした。
令和3年度の十勝岳連峰GSSの活動は本日で終了します。
本年も新型コロナウイルスによる影響が色々なところであり、制限される事もありましたが、怪我もなく無事に終える事ができました。
一日も早くコロナウイルスが終息することを願い、今年度のGSSブログを最後とします。
ありがとうございました。
令和3年9月25日(土曜日)富良野岳 巡視
本日は、十勝岳温泉歩道入口から富良野岳を巡視してきました。
紅葉が見頃を迎えた週末ということで路上駐車の列もかなり長くなっていました。
安政火口までの道のりは、比較的歩きやすいのでスニーカーなどで来られる観光客の姿も多く見受けられました。
ナナカマドやダケカンバの紅葉が見事でした。
朝のうちは晴れていたのですが、雲が多くなり風も強くなりました。
富良野岳分岐(通称:馬の背)から山頂は気温も下がって厳しい条件となりました。
山頂付近では氷のかけらが散乱していたので、夜間は氷点下の気温まで下がっているようです。
いつ雪が降ってもおかしくないでしょう。
富良野岳山頂では気温5度・風速10メートル(平均)を計測しました。
特に風当たりの強い場所では風速13~14メートルもあり、体感温度は氷点下の世界でした。
防寒対策としては、ダウンジャケットや厚手のグローブ、ニット帽などが有効でしょう。
温かい飲み物があるとなおよいでしょう。
天候が悪いときや、体調が優れないとき、不安を感じたときは無理をしないですぐ下山してください。
下山途中、標高1600mのお花畑でトイレゴミを回収してきました。
夏はチングルマの群生、秋は紅葉で美しい場所なのですが、歩道から外れた踏み跡をたどっていくとマナーの悪い登山者のトイレゴミが多い場所でもあります。
携帯トイレを使用してください。
ゴミを放置しないでください。
美しい山がいつまでも美しくありますように。
令和3年9月24日(金曜日)遊々の森 自然散策路・沢コース 巡視
本日は、山部自然公園太陽の里・ふれあいの森 自然散策路(沢コース)を巡視してきました。
散策路コースは尾根コース、沢コースの2種類ありますが、尾根コースは閉鎖中の為、沢コースのみ散策できます。
沢コースはスタート地点にある看板よりキャンプ場内に歩き進み、オレンジ色の鉄橋を渡り、対岸のキャンプ場に行きます。
出入口が分かりづらいですが、獣害対策のフェンスを通り抜けると沢コース入口です。
沢コースは、距離は2キロほどで、約1時間の山里林の山歩きを手軽に楽しみながら歩けるコースです。
コース内に何カ所か休憩所もあり、休みながらゆっくり散策できます。
コース内にクマの爪痕が残るトドマツをいくつも見かけました。
ヤマブドウやコクワの実を採る為にクマが木に登り、降りる時についた爪痕です。
熟した大きなコクワ(サルナシ)の実
朝夕はめっきり冷え込むようになりました。
そろそろ冬の便りが聞こえてきそうです。
令和3年9月19日(日曜日)十勝岳温泉歩道入口から上富良野岳を巡視
本日は、十勝岳温泉歩道入口から上富良野岳を巡視します。
駐車場は満車で路上駐車の列が目立ちました。多くの登山者が紅葉を楽しみながら歩いていました。
(クリックすると拡大されます)
三百階段を登りきるとD尾根上は視界不良で強風でした。
雨具を着て防寒対策をしながら降りてくる登山者とすれ違い、上はさらに風が強いと教えてもらいました。
上富良野岳山頂は、富良野岳方面と上ホロ方面の分岐となっています。
視界不良のためどちらの山も望むことはできませんでした。風もかなり強く吹いていました。
下山を始めると雲が抜けてきました。
今日の天気は午後から回復傾向なので続々と登山者が登ってきます。
上ホロ分岐近くまで降りてくると、風も穏やかになり視界も開けてきました。
ナナカマドが美しく紅葉しています。
(クリックすると拡大されます)
D尾根下部のトラバース道を歩いていると、用をたしたあとのティッシュペーパーが散乱していました。
十勝岳連峰では、山のトイレマナーがまだまだ低く、今シーズンこのような光景を何度も目にしてきました。
上富良野のコンビニでも携帯トイレが購入できるようになりましたので、山では携帯トイレを使用してください。
回収していますが、そうでなければ多くの登山者を不快にするばかりでなく、環境への負荷も計り知れません。
令和3年9月18日(土曜日) 夕張山地各歩道入口 巡視
本日は夕張岳(金山コース)、芦別岳新道・旧道、富良野西岳(四線沢コース)の各歩道入口を巡視しました。
台風の影響で朝から冷たい雨が降り続き、日中も肌寒い一日でした。
夕張岳歩道入口までの林道には、ヤマブドウやクルミの実が熟していました。
しかし、今年はヤマブドウやコクワなどの木の実が不作な気がします。
実がついてない蔓を多く見かけます。エサが少なく、ヒグマの市街地などへの出没が心配です。
芦別岳新道・旧道
芦別岳では登山者によるクマの目撃情報が寄せられていました。
今年はクマの目撃情報が特に多いので、十分な獣害対策をお願いします。
芦別岳の麓にある山部自然公園太陽の里キャンプ場は、緊急事態宣言が延長の為、30日まで閉鎖していますので、ご注意ください。
富良野西岳歩道脇にホオノキの実を見つけました。
色鮮やかな赤色の大きなトゲトゲな実です。
本日は悪天候の為、各歩道入口からの入山者はいませんでした。
明日から天気は回復予報です、山に登る際は装備の確認をお願いします。
令和3年9月17日(金曜日)十勝岳 巡視
本日は、望岳台から十勝岳までの歩道を巡視してきました。
天候に恵まれましたが、紅葉が見頃を迎えるいま、植生のうすい十勝岳を訪れる登山者は少ないようです。すれ違いは10名ほどでした。
十勝岳避難小屋は、望岳台から2キロメートルほど歩いた標高1320メートルにあります。水場のない無人の小屋ですが、外観同様に内部もきれいに保たれていました。
十勝岳が噴火した場合に備えて、防災用品のヘルメットなどが設置されています。
避難小屋から急なザレた坂を登りきると、スリバチ火口横の緩やかな尾根に出ます。奥には十勝岳山頂が見えます。
ここからは、吹きさらしの広く平らな礫地が続き、悪天候や視界不良時は迷いやすいので、無理をせず引き返しましょう。
十勝岳の肩手前で62-B.火口からの噴煙を真横に見ました。
風向きによって歩道に噴煙が流れ込み、呼吸が苦しくなることもあります。呼吸器系の疾患をお持ちの方は注意してください。
十勝岳の肩から富良野岳を望みます。
あおあおとした山肌が十勝岳とは対照的です。
大雪山系の中でも紅葉の早い旭岳・黒岳に比べると、十勝岳連峰の紅葉はこれからのようです。
寒暖差の激しくなるこの時期、一雨ごとに進む紅葉を観察していくのは、毎週同じ山域に登れる巡視パトロールの楽しみです。
(クリックすると拡大されます)
穏やかな秋晴れの中、静かな十勝岳山頂を訪れることができました。大きな岩が積み重なったような山頂なので強風時は、風裏になるような岩を探して休むといいでしょう。
山頂からは十勝岳連峰だけでなくトムラウシ山や大雪山が一望できました。
令和3年9月12日(日曜日)十勝岳各歩道入口 巡視
本日は十勝岳温泉・白銀荘・望岳台の各歩道入口を巡視しました。
朝から雨が降ったり、止んだりの繰り返しで不安定な天候です。
凌雲閣より撮影
十勝岳温泉歩道入口
下り坂の天気予報だったので、日曜日でしたが駐車場の利用も少なく、静まりかえっていました。
登山者もほぼいませんでした。
気温は12℃はありましたが、風も強く体感温度はもっと低く感じました。
白銀荘歩道入口
白銀荘歩道入口からの登山者も数名。
緊急事態宣言が9月30日まで延長になり、それに伴い、白銀荘キャンプ場・車中泊も引き続き閉鎖中ですのでご注意ください。
望岳台
望岳台も小雨で普段より利用者が少なかったですが、観光客や散策をしている人達を何組か見かけました。
登山者は数名いました。
山の天気は変わりやすいので、無理のない登山計画をお願いします。
令和3年9月11日(土曜日)富良野岳 巡視
本日は、富良野岳を巡視してきました。
日中は概ね晴れていたので多くの登山者が紅葉を楽しんでいました。
山頂付近では、チングルマの綿毛と草紅葉がとても鮮やでした。
ウラシマツツジの紅葉は見頃を迎えつつあります。
ナナカマドやカエデの紅葉が見頃を迎えるのは、まだ少し先のように思います。
歩道の利用者が増えると回収するモノも増えます。
上記以外にもペットボトルやゴムキャップ、手袋もありました。
マスクと紙類(ティッシュ・除菌シート)の落とし物が特に多いように感じます。
「とっていいのは写真だけ、のこしていいのは思い出だけ」です。
落とし物をなさらぬよう注意願います。
令和3年9月10日(金曜日)十勝岳温泉歩道入口~上富良野岳 巡視
本日は十勝岳温泉歩道入口から上富良野岳周辺を巡視してきました。
十勝岳連峰は本日もあいにくの空模様で、山頂付近は厚い雲に覆われていました。
秋の気配が色濃くなっています。
昼と夜の寒暖差が大きくなり始めたので、紅葉が一気に進みます。
三百階段付近より撮影
上富良野岳山頂は雲の中で展望はありませんでした。
登山者も山頂で少し休憩しては、足早に下山していました。
ツツジ科の常緑小低木、コケモモ
令和3年9月5日(日曜日)翁公園遊歩道 巡視
本日は、翁公園遊歩道を巡視してきました。
歩道入口は、上富良野山荘(凌雲閣の手前)の駐車場脇にあります。
看板などありませんが、歩道はよく整備されております。
すぐ近くを道路が併走しているのですが、深い森の中にいるような雰囲気の歩道です。
足元にはイワツツジの実が赤く熟していました。
さまざまな種類のキノコがいたるところに生えていました。
翁公園には翁温泉の源泉地があります。
手を入れてみるとほんのり温かく、硫黄の臭いもします。
令和3年9月4日(土曜日)十勝岳温泉歩道入口~富良野岳肩分岐 巡視
本日は、十勝岳温泉歩道入口~富良野岳肩分岐周辺を巡視します。
すっきりとしない空模様でしたが、十勝岳連峰では紅葉の便りが届きはじめ、賑わいを見せており、駐車場は満車状態でした。
ウラジロナナカマドの木々が少しずつ色づき始めました。
巡視中にゴミを回収しました。
利用者が増えると残念ながらゴミも増えてしまい、今シーズンはマスクの落とし物が目立ちます。
環境の保護、美化にご理解いただき、ゴミは各自で持ち帰るようお願いします。
アカモノやクロマメ、コケモモなどの実がたくさん実っていました。
豊かな実りの秋を迎えています。
ツツジ科の常緑小低木、アカモノ(イワハゼ)
山頂付近はほぼ雲の中で、展望はありませんでした。
不安定な天気でしたが、一瞬の晴れ間に、上ホロカメットク山、八ツ手岩がみえました。
十勝岳連峰は秋の訪れを感じるころとなり、朝晩は冷たい空気に包まれています。
防寒装備をお忘れなく、紅葉シーズンをお楽しみください。
令和3年9月3日(金曜日)芦別岳新道コース 巡視
本日は、芦別岳新道コースを半面山まで巡視してきました。
山頂付近で複数の登山者がクマと遭遇したようです。
今年は、例年に比べクマ目撃情報が非常に多い芦別岳です。
半面山から見た芦別岳(左)と雲峰山(右)
半面山と雲峰山の間に“熊の沼”があります。
名前の通りクマの目撃情報が多い場所でもあります。
熊の沼の近くに遭難慰霊碑があります。
あめ玉等のお菓子がお供えされていましたが、野生動物への餌付けになってしまうので、お控え願います。
クマの爪痕がついたトドマツが歩道上には数多く見受けられ、周辺にはコクワやヤマブドウの蔓が確認できます。
クマとの遭遇を避けるために獣害対策の徹底をお願いします。
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