富良野発!十勝連峰GSS山岳便りBLOG(2021)

令和3年8月29日(日曜日)原始ヶ原・林間コース 巡視
本日は原始ヶ原・林間コースから原始ヶ原の高層湿原を目指します。
滝コース内、二本目の丸太橋改修作業が先週行われ、手すりのワイヤーが設置されました。
通行の際は気をつけてください。
原始ヶ原の標識から少し歩くと、歩道に真新しいヒグマの糞を発見しました。
臭いはほぼ無臭でした。
獣害対策をお願いします。
林間コースはコースの途中に、沢を一箇所渡ります。
水量は少なくなりましたが、徒渉の際は足元に注意してください。
原始ヶ原は静寂に包まれていました。
ニシキギ科(以前はユキノシタ科)の花、ウメバチソウ
令和3年8月28日(土曜日)白銀荘連絡路 巡視
本日は、白銀荘連絡路を巡視しました。
昨日から北海道にも緊急事態宣言が発令されましたが山は登山者で賑わっていました。
白銀荘連絡路では、シラタマノキが見頃を迎えています。
富良野川の徒渉は水量が減っているので、登山靴でも大きな石を伝って渡ることができます。
望岳台から十勝岳を目指す登山者もたくさんいました。
8月最後の週末となり、麓には蒸し暑さが戻ってきた1日でしたが、山ではもう秋のような涼しい風が吹いていました。
令和3年8月27日(金曜日)十勝岳温泉・白銀荘・望岳台・夕張山地各歩道入口 巡視
本日は十勝岳温泉・白銀荘・望岳台・夕張岳(金山コース)・芦別岳新道・旧道・富良野西岳(四線沢コース)各歩道入口を巡視してきました。
あいにくの天気で、十勝岳連峰は時折雲に覆われていました。
白銀荘歩道入口より撮影
27日より北海道にも緊急事態宣言が発令され、白銀荘のキャンプ場・車中泊を休止、望岳台レストハウス内の避難スペースを当面の間、閉鎖していますので(十勝岳噴火時は避難所として入室可能です)ご注意ください。それも相まってか、十勝岳温泉、白銀荘、望岳台各歩道入口の駐車場に停まっている車がいつもの週末より少なく感じました。
白銀荘キャンプ場
望岳台より美瑛岳方面でヒグマの目撃情報がよせられていました。
鈴やクマスプレーなど、十分な獣害対策をお願いします。
林道脇の草刈りもされていて、走行しやすいですが通行する際は気をつけてください。
夕張岳(金山コース)歩道入口に向かう林道
芦別岳新道、旧道どちらのコースも歩道入口より下草が刈り払われており、歩道の状態は良好です。
天候が不安定だったため、入山者はいませんでした。
芦別岳の麓にある山部自然公園太陽の里キャンプ場も本日より当面の間、閉鎖しています。
スイカズラ科の落葉低木「オオカメノキ」春頃にアジサイに似た白い花が咲き、夏から秋にかけて赤い実をつけます。
令和3年8月22日(日曜日)望岳台探勝路 巡視
本日は、望岳台探勝路を巡視しました。
歩道入口は駐車場のすぐ脇にあり、起伏も少なく気軽に散策できるコースとして知られています。
シラタマノキの白い果実が大きくたわわに実っていました。
この果実はつぶすと湿布の匂い(サロメチール)がするのが特徴です。
原生林を歩くことができる貴重な歩道の一つです。森のいたるところに小動物の食痕や糞が落ちています。
彼らの生活環境を守るためにゴミ等の人工物を落とさぬよう心がけ願います。
ナキウサギが生息する岩場もあります。
鳴き声は聞こえますが姿を見ることはできませんでした。
探勝路は白金温泉まで続いていますが、本日は第三展望台までとしました。
ここからは十勝岳連峰を見渡すことができます。
左がオブタテシケ山・中央が美瑛富士・右が美瑛岳
残念ながら、お菓子の袋や虫除けシールなどが周辺に落ちていました(回収済み)。
令和3年8月21日(土曜日) 夕張岳金山コース歩道入口~小夕張岳 巡視
本日は夕張岳・金山コース歩道入口から小夕張岳を目指します。
気温が高く、夏に逆戻りしたような陽気です。
夕張岳・金山コース歩道入口に向かう途中、林道に倒木がありました。
丁度、林道が広く交わせますが、走行にはご注意ください。
小夕張岳に向かう歩道(標高900メートル付近)
小夕張岳までの歩道は傾斜も比較的緩いのですが、不明瞭な箇所や笹がコースに被り、所により背丈ほどの笹が現れます。
幅員も狭く笹のトラバースが続き、滑りやすいので、十分ご注意ください。無理のない登山計画で山を楽しんで頂くようお願いします。
森の中でキツツキの仲間のドラミングが響き渡っていました。
キツツキの仲間は木の中の虫等を捕食するため、木に穴を開けます。
森の中にはさまざまな希少野生動植物が生息しています。
野生動植物の保護・保全活動へのご理解とご協力をお願いします。
令和3年8月20日(金曜日)三段山・崖尾根コース 巡視
本日は、三段山・崖尾根コースを巡視してきました。
天候は安定しており、風もなく穏やかな一日となりました。平日の金曜日ですが、十勝岳連峰は登山者で賑わっていました。
十勝岳温泉歩道入口から三段山分岐へ入ると、すぐに三段の沼が現れます。
ここはヒグマの目撃情報もあるので獣害対策が望まれます。
歩道はよく整備されています。目印のテープも点在しているのでわかりやすくなっています。
ナナカマドのトンネルは少しかがみながら通過しますが、秋には紅葉で美しく彩られることでしょう。
アカモノ(イワハゼ)の果実が赤く熟しています。
歩道には、赤い実や黒い実、白い実などたくさんの果実が目につきます。野生動物たちにとっての実りの秋が訪れています。
令和3年8月15日(日曜日)十勝岳温泉歩道入口~安政火口 巡視
本日は十勝岳温泉歩道入口から安政火口周辺を巡視します。
十勝岳連峰はすっぽりと雲に覆われていました。
安政火口では、今現在も地表から噴煙が上がっています。
周囲に硫黄の匂いを漂わせています。風向きにはご注意ください。
無数の噴煙口が見られます。
富良野岳と安政火口の分岐周辺ではエゾリンドウが見頃を迎えています。
リンドウ科の花、エゾリンドウ
野生のエゾシカの親子に遭遇しました。
令和3年8月14日(土曜日)緑の回廊 巡視
本日は、緑の回廊を巡視してきました。
※“緑の回廊”とは、野生動物の移動経路を確保し、生息・生育地のネットワークを形成するために、複数の「保護林」を結ぶ森林を“緑の回廊”に設定し、生息地の拡大や遺伝的な多様性の確保に努めています。
トドマツの樹皮にヒグマの爪痕が残っていました。秋になるとコクワやマタタビ、ヤマブドウ、等の野生の果実が目立つようになり、ヒグマの動きも活発になります。
今年はヒグマの目撃情報や事故が多いので、獣害対策の徹底が求められます。
林道脇にはたくさんのヤマブドウが実っていますが、青々として堅いです。
富良野市街では気温18度だったのですが、奥落合は気温10度と肌寒く、秋の訪れを感じました。ツルアジサイがたくさん咲いていました。
令和3年8月13日(金曜日)十勝岳温泉歩道入口~富良野岳肩~三峰山 巡視
本日は十勝岳温泉歩道入口から富良野岳肩分岐、三峰山を目指します。
曇り空の十勝岳連峰ですが、多くの登山者を見かけました。
先週までの暑さから打って変わり、風も冷たく肌寒く感じました。十分な防寒装備をお願いします。
歩道からの逸脱を数カ所確認したのでペイントで記しました。踏み荒らしによる植生の被害が発生しますので、歩道から外れぬようお願いします。
ご理解とご協力をお願いします。
歩道逸脱を確認
三段山とウラジロナナカマド(クリックすると大きくなります)
ガンコウランの実が少しずつ見られます。
山は秋めいて来ました。
ツツジ科の常緑小低木、ガンコウラン
令和3年8月7日(土曜日)原始ヶ原滝コース(二本目の丸太橋まで) 巡視
本日は、原始ヶ原滝コースを巡視します。
先週改修作業が行われた1本目の丸太橋には、手すりとなるワイヤーも設置されていました。2本からなる丸太橋は、バランスをとりながら一人ずつ渡るようお願いします。
二段の滝の看板を過ぎると、歩道は険しくなっていきます。はしごや鎖場などがありますので通行の際は細心の注意をお願いします。
鎖を頼りに岩場を通行します。
はしごや鎖場を越えると蒼天の滝が現れます。
滝の近くは涼しい風が吹いており登山者の憩いの場所となっています。
蒼天の滝の先には二本目の丸太橋があります。しかし、手すりとなるワイヤーの支柱が折れております。
通行の際は無理をなさらぬよう、怖いと感じたら引き返しましょう。
河原にはダイモンジソウが涼しげに咲いていました。
令和3年8月6日(金曜日)十勝岳温泉歩道入口~富良野岳肩分岐 巡視
本日は十勝岳温泉歩道入口から富良野岳肩分岐までを巡視します。
富良野岳にはナキウサギが多く生息しており、写真には収められませんでしたが、岩場で休憩していると、かわいい姿を見せてくせました。
富良野岳に向かう歩道にてダイセツトリカブトが咲き始めました。
色鮮やかな紫で、目を奪われます。
キンポウゲ科の花、ダイセツトリカブト
富良野岳肩分岐で休憩する多くの登山者を見かけました。
本日も天候に恵まれましたが、十勝岳方面の上空は雲に覆われています。
富良野岳肩分岐からの景色(クリックすると大きくなります)
ウラジロナナカマドの実が赤く色付き始めました。
少しずつ秋の訪れを感じます。
バラ科の花、ウラジロナナカマド
令和3年8月1日(日曜日)原始ヶ原滝コース 巡視
本日は、増水で流されてしまった、滝コースにかかる丸太橋の改修作業を見学に行きました。
コースを管理する富良野山岳会から20名ほどの会員が集まり作業しています。
倒木を使い、ロープと滑車を利用して川に橋を架けます。
ベテラン会員の指導の下、順調に作業は進んでいきます。
2本からなる丸太橋が架かりました。
このままでは不安定なので、ワイヤーで固定します。
さらに手すりを通して橋は完成します。
駐車場の草刈りも行われていました。
登山道や周辺施設の維持管理は地元山岳会や有志の方達の力によって支えられています。
ゴミ捨て、植生破壊につながるような行為やマナーに反する行為をされないようご協力願います。
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