2020年6月
富良野発!十勝連峰GSS山岳便りBLOG

令和2年6月28日(日曜日)十勝岳温泉 白銀荘 望岳台 各歩道入口巡視
近年増加するトイレ問題に対し、大雪山国立公園では携帯トイレの普及を進めています。
今回は大雪山国立公園の携帯トイレ回収ボックスの紹介をします。(写真は望岳台回収ボックス)
十勝岳温泉歩道入口の回収ボックスは入林箱より手前、看板の下に設置してあります。
撮影時、鍵は施錠されていませんでした。
白銀荘の回収ボックスは入林箱の隣にあり、非常にわかりやすいです。
施錠されており、鍵は白銀荘にあります。
望岳台の回収ボックスは、十勝岳望岳 台防災シェルターの建物奥側にある靴洗い場の隣に設置してあります。
ナンバー錠がついており、こちらの番号は530になっています。
令和2年6月27日(土曜日) 遊々の森 自然散策路・沢コース 巡視
本日は太陽の里付近の自然散策路・沢コースの巡視を実施しました。
キャンプ場内のこちらの鉄橋を渡り進みます。
トドマツに蔓を這わせた沢山のツルアジサイが開花していました。
開花までに数十年と非常に長い年月を要するバイケイソウの花を見つけました。
既に、エンレイソウの花は散り、大ぶりな小豆色の実が雨に打たれていました。
令和2年6月26日(金曜日)十勝岳温泉歩道入口~上ホロカメットク山 巡視
本日は、十勝岳温泉歩道入口より、上ホロカメットク山を目指します。
ウラジロナナカマドの白い花が開花しており、遠くに富良野岳が望まれます。
尾根上のハイマツ帯付近では、エゾノツガザクラが満開でした。
上富良野岳山頂からの景色。
看板の奥には三段山が見えています。
風当たりの強い稜線にイワウメが咲き誇っていました。
歩道入口付近にとても鮮やかに咲くノビネチドリを見つけました。
令和2年6月21日(日曜日) 富良野岳安全祈願祭、原始ヶ原歩道入口~(林間コース)原始ヶ原 巡視
本日は、原始ヶ原歩道入口にて、富良野岳安全祈願祭が執り行われました。
今シーズンの安全を祈念します。
6月に入り、低温多湿の天候が続く昨今です。
ミヤマオダマキが雨露に濡れながらも花期を迎えていました。
本日の林間コースでは、歩道入口よりおよそ20分進むと、不動の滝への分岐点に差し掛かります。
様々な植生が入り乱れて共存する原始ヶ原らしい様子です。
モウセンゴケの姿を沢山確認しました。
令和2年6月20日(土曜日)翁遊歩道 巡視
本日は、冷たい小雨の降る十勝連峰となりました。
花期を迎えたウラジロナナカマドも花開くこと無く若葉に雨粒をしたたらせています。
一部の歩道には雪渓が残っていたため、踏み抜きには注意しながら進みます。
苔むした腐葉土に、多くの植生が共存する様子にはどこか原始ヶ原に似た趣を感じます。
この日は特にサンカヨウの開花が目立ちました。
冷え切った天候の続く十勝連峰ですが、ミツバオウレンの状態の良い植生を見ることができました。
令和2年6月19日(金曜日)十勝岳山開き安全祈願祭 白銀荘~十勝岳避難小屋 巡視
本日は十勝岳山開き安全祈願祭に参列し、登山者の安全を祈ります。
(写真右は森林管理署長)
祈願祭参列後、白銀荘から連絡路を利用して十勝岳避難小屋を目指しました。
利用者は火山ガスに警戒が必要です。
看板の拡大写真です。
雲の平分岐から避難小屋までは約10分です。
十勝岳避難小屋に到着しました。この日は私たちのほか登山者は一人もいませんでした。
十勝岳といえば荒涼とした景色を思い浮かべがちですが、この日は満開のエゾノツガザクラが鮮やかに咲いていました。
令和2年6月13日(土曜日)富良野西岳安全祈願祭、十勝岳温泉歩道入口~(崖尾根コース)三段山 巡視
本日は、富良野観光協会主催の富良野西岳安全祈願祭が開催されました。
利用者の無事を祈願します。(富良野ロープウェーは9月からの運行予定です。)
場所を移し、この日は十勝岳温泉歩道入口より、三段山を目指します。気温も高く、穏やかな一日となりました。
陽当たりのよい岩場には、コメバツガザクラの開花が見られます。
三段山山頂からは、この時季独特の雪渓によるコントラストが混じった十勝連峰の景観が見事でした。
本日のコースから見られる植生は、少数ではありましたが非常に良い状態が維持されているように感じました。
山頂近くに群生の見られた、このミネズオウのようにこれから多くの高山植物の咲き誇る様子に期待します。
令和2年6月12日(金曜日)芦別岳旧道歩道入口~ユーフレ小屋 巡視パトロール
今日は、芦別岳旧道歩道入口からユーフレ小屋までの巡視を実施しました。
片道約1時間30分ですが、足場の悪い箇所が多く、ときおり道も不明瞭になるので楽な行程ではありません。
急峻で足場の悪いところには鎖やロープが設置してあるところもあります。
これらを使用する際には、強度を確かめてから、一人ずつ順番に通過するように留意します。
カラマツソウの群生が見られました。
旧道との分岐を過ぎて間もなく、ユーフレ小屋に到着しました。
二つ並んだ入口、右側はトイレになっています。
登山者の安全を見守るように、大輪のシラネアオイが小屋を囲むように咲いていました。
6月7日(日曜日) 十勝岳温泉歩道入口~安政火口 巡視
本日は、富良野GSSの活動中、最も多用される歩道入口である十勝岳温泉歩道入口より、安政火口を目指します。
歩道入口付近の標高は約1250メートルですが、雪渓が解けきらずに残っていました。
雪渓の上には、所々、解けた雪の中から植生の柔らかい新芽が覗いています。
今年も、その枝先を食べ散らかした、雪ウサギの痕跡である丸い落とし物が沢山確認されます。
昨年、安政火口口までの一部区間では、歩道の補修作業が実施され、大変通行し易くなっていました。
また、十勝岳・富良野岳方面との分岐点付近では、歩道の幅員が脆い土壌である為、路肩の崩落による欠損箇所が目立ちました。歩道の通行には注意が必要です。
上富良野岳山頂付近の奇岩(通称、八つ手岩)が、尖った黒い姿を高く雲間に覗かせた山容からは、どこかこの時季独特の威厳のようなものを感じます。
6月6日(土曜日) 原始ヶ原歩道入口~(林間コース)原始ヶ原 巡視
本日より、富良野GSSの活動開始となりました。
活動拠点とさせて頂く十勝連峰には、未だ多くの雪渓が見られ、多くの植生は雪の下となっています。
この日訪れた、原始ヶ原より望む前富良野岳の斜面にも、多くの雪渓が見られる様子です。(写真上左奥側)
この時季、多くの雪渓が残るこの標高約1000メートルの高層湿原ですが、既に雪渓は確認でません。
足下には、水気の無い乾いた土壌が見られる様子から、昨今の気象状況による環境変化を感じずにいられません。
水気の無い湿原内でしたが、やはり植生にも勢いを感じられません。
ピンク色のヒメシャクナゲと、奥側に見られるチングルマの若芽も、例年に比べ極少数のみ確認しました。
僅かな水の流れのほとりには、ミズバショウの群生が見られました。
こちらも数が少なく、踏み付けないよう、注意しながら行動します。
原始ヶ原に至る林間コースの歩道にも、雪渓は見られませんでした。
ここでも乾いた土壌が目立ちますが、夏季に向かい今年も多くの緑に埋めつくされる事と期待します。
原始ヶ原らしい、コケ類の繁茂した腐葉土に、白くコミヤマカタバミが群生していました。
沢の付近では、ギョウジャニンニクの群生が見られます。
原始ヶ原への歩道利用者に飲料水として広く知られる、天使の泉も健在でした。
金属製のカップが新調されていました。
下山時、入林台帳により、利用者の動向を確認しました。
曇天にも関わらず、富良野岳への往復を予定した利用者による記載も確認でき、入林台帳前の駐車場にも利用者の車両が数台見られるなど付近の山林に対する関心の高さがうかがえます。
雪解け間もない事情もあり、植生の花が希薄に感じられる中、オオカメノキが元気に白い花を付けていました。
始まったばかりの夏季シーズンに、多くの植生の花が咲き誇る様子を見守っていきたいと思います。
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