2019年8月
富良野発!十勝連峰GSS山岳便りBLOG
8月31日(土曜日) 曇り 十勝岳温泉・白銀荘・望岳台各歩道入口 巡視
十勝岳温泉歩道入口付近
上ホロカメットク山方面は雲に覆われており、急な雷雨や突風の予報されていたため、本日の入山者は、3組でした。
現在、歩道入口付近で、工事が行われていますので、工事区間を通行する際には、工事車両などにご注意下さい。
白銀荘歩道入口
こちらは、雲間から晴れ間も覗いており、三段山の姿も確認できましたが、上空の雲はすごい速さで流れていました。
望岳台歩道入口
こちらは、十勝岳温泉歩道入口、白銀荘歩道入口より標高が低いため、青空が広がっていましたが、普段の週末より観光バスや車の数が少なく閑散としている印象を受けました。
シラタマノキの葉も少しずつ赤く染まってきており、秋の訪れを感じました。
8月30日(金曜日)曇り 十勝岳温泉入口~上ホロ分岐~上富良野岳~三峰山 巡視
未明まで降り続いた雨の痕跡がハイオトギリに残っており、霧に覆われた十勝連峰の朝は、冷たい空気に包まれていました。
この時季に最盛期を迎えるイワギキョウも、冷たい空気に包まれ、花の開かない個体が目立ちます。
三峰山に至る稜線を辿ると、歩道脇に一部、紅葉の始まったウラシマツツジを見かけました。
今後利用者が増える紅葉シーズンに入るため、特に巡視活動に力を入れていきたいと思います。
三峰山の山頂では、雲の中に完全に入っており、周りの景色を全く見る事が出来ませんでした。
登山者の姿も上富良野岳を登頂された方と、この後富良野岳肩分岐ですれ違った方の2名のみでした。
ヒグマによる掘り返しの痕跡を確認しました。
痕跡があった場所の近辺でヒグマの足跡を確認しました。
この時期は、動物に遭遇する可能性もありますので、獣害対策の必要性を啓発活動に活かしていきたいと思います。
8月25日(日曜日)曇り一時雨 原始ヶ原歩道入口~林間コース~原始ヶ原 巡視
ここ数日間、大気が不安定な状態が続く十勝連峰ですが、原始が原歩道入口の駐車場には、雲間から時折日差しが覗かせていました。
歩道入口前の広場には、宿泊可能なニングルの森管理棟があります。
利用されていたボーイスカウトの一団から、威勢のよい号令が聴かれるなど、いつもより賑やかな朝の一幕が見られました。
コースの途中には、沢を渡る箇所があります。最近雨が降り続いた影響で、増水していますので、徒渉する際は十分注意をして下さい。
原始ヶ原湿原では、雲間から薄日もさしてきて明るい印象ですが、最近の荒天の影響により、水気が随分と多いようです。
湿原内では、エゾウメバチソウが盛期を迎えていました。
エゾウメバチソウ
湿原内に植生するモウセンゴケです。小さな虫を捕らえる食虫植物として知られています。
モウセンゴケ
8月24日(土曜日)曇り一時雨 白銀荘歩道入口~十勝岳避難小屋 巡視
今シーズンも季節が移りゆく中、歩道の脇には様々なキノコを見かけるようになってきました。
連絡路を通行する際、一度富良野川の源流部を渡ります。
足首が浸かる程の深さになっていますので、渡渉する際は足元に気を付けて下さい
前回巡視した際は、マツの枝が歩道上に掛かっており、通行に支障を感じましたが、枝打ちの処理により、通行に充分な幅員が確保されていました。
朝晩の冷え込みが少しずつ厳しくなってきている十勝連峰では、花や葉などの植生が徐々に色づき、秋の装いに変わりつつある事を感じました。
8月18日(日曜日)曇り後晴れ 芦別岳新道歩道入口~半面山 巡視
本日は朝から夏らしい青空になり芦別岳新道入口の駐車場には、早朝から芦別岳の登頂を目指す方の車が駐まっていました。
このコースでは、前半に険しい傾斜の尾根道を登ります。
頭上に繁茂した木々により、盛夏の直射日光が遮られます。
呻吟坂(しんぎんざか)をしばらく登ると、富良野盆地を展望できる見晴台に着きます。
青空が広がっていますが、正面の十勝連峰付近には雲が停滞していました。
鶯谷と呼ばれる地点です。
ここは、ユーフレ小屋を経て、旧道コースに繋がる覚太郎コースとの分岐です。
ユーフレ小屋に泊まる登山者や荷物を置いている登山者の方がここから覚太郎コースへと向かいます。
半面山の山頂です。富良野盆地や湾曲する空知川が眺望できました。
芦別岳から下りてきた登山者の方が「天気が良くて山頂からの眺めが素晴らしかった」と満足されていました。
往路では確認できなかった、ヒグマの足跡を確認しました。
写真では不明瞭ですが、歩道上に3つ残されていました。
こちらのコースもヒグマの目撃情報が多いため、獣害対策は万全に準備されるようにお願いします。
8月17日(土曜日)曇り 十勝岳温泉・白銀荘・望岳台各歩道入口 巡視
〇十勝岳温泉歩道入口
台風から変わった温帯低気圧が、昨夜から未明にかけて断続的に激しい雨と風をもたらしたため、駐車場には停まっている車はありませんでした。
吹き付ける霧雨が全身を濡らし、雨水により歩道は川のように坂道を流れていました。
歩道入口横の展望台から確認したヌッカクシ富良野川の源流部の様子です。
普段はほとんど水量が無いのですが、昨夜からの雨の影響で濁流となっていました。
〇白銀荘歩道入口
こちらも昨夜からの天候の影響で今日はテントを張られている方はいませんでした。
十勝岳への連絡路は、明日開催されるトレイルランのコースに設定されているため、歩道は整備されており良好な状態でした。
〇望岳台歩道入口
望岳台歩道入口は、十勝岳温泉歩道入口や白銀荘歩道入口より標高が低く、雨や風の影響をほとんど感じませんでしたが、駐車している車はごくわずかでした。
8月16日(金曜日)晴れ一時曇り 十勝岳温泉歩道入り口~富良野岳肩分岐 巡視
本日の十勝岳周辺は、晴れ間が覗いていましたが、上空では異常な速さで流れる雲の様子が印象的でした。
ヌッカクシ富良野川を渡渉する箇所では、山から下りてくる風が霧と雨を運んできていました。元々崩れやすい土壌になっており、落石の恐れがあるため、安全確認を徹底しました。
さらに上ホロ分岐より富良野岳肩分岐方面に至る歩道まで進むと上空には厚い雲がかかっていました。
下山中の登山者が「山の稜線に出ると暴風に晒され、通行困難な状況下であるので登頂を断念した」と話されていました。
富良野岳肩分岐付近に生息するダイセツトリカブトが今年も花期を迎えていました。
ダイセツトリカブト
今年も、朝晩の冷え込みにより、季節の移り変わりを強く感じるようになりました。色付き始めたウラジロナナカマドの実も、もうすぐに真っ赤に染まる事と思われます。
登山による利用者には、季節に応じた装備の携行をお願いします。
ウラジロナナカマドの実
8月11日(日曜日) 曇り 十勝岳温泉歩道入り口~上ホロ分岐~上ホロ避難小屋 巡視
本日は、一日を通して雲の低く垂れ込めた十勝連峰となりましたが、連休中とあって、登山・観光による利用者により、歩道入口の駐車場は朝から満車の状態でした。
歩道入口では、伸びていた草が刈り払われ、昨日までの大雨によって浸食された箇所に石を詰める作業が行われていました。
歩道の整備には、人手がかかり、地道な作業によって保たれている事を改めて考えさせられます。
歩道の脇に飲み物が落ちていました。
歩道脇はササが繁茂しているため、バックパックのポケットなどから荷物などが引っかかって落としやすくなっています。
荷物の管理には充分ご注意下さい。
上ホロカメットク山の山頂に到着すると、霧が辺りを包み、周囲の景色が全く見えなくなりましたが、上ホロ避難小屋のテントサイトには、3張りのテントが設営されていました。
この時期、十勝連峰を縦走される方も多いため、避難小屋の存在は大変重宝されています。
上ホロ避難小屋の内部は清潔に利用されていて、利用者に大事に使用されている事がわかります。
現在、避難小屋周辺では、キク科の黄色い花と青い花のイワギキョウが花期を迎えています。
イワギキョウ
連休中は、登山される方もとても多いと思われます。歩道入口と山頂では、体感気温も変化します。体調には特に考慮して、装備の見直しを充分に行うようにお願いします。
8月9日(金曜日) 雨 原始ヶ原、芦別岳新道・旧道歩道入り口 巡視
〇原始ヶ原
昨夜から降り始めた雨が、今朝も強く降り続いているため、原始ヶ原入口に至る林道には、雨水によって深い溝が出来ていました。
車を走行する際は、運転にご注意下さい。
〇芦別岳新道歩道入口
芦別岳は入山者が多いですが、本日は歩道入口前の駐車場にも車はなく、入山者もいませんでした。
芦別岳新道は歩道入口から急坂がすぐに始まるため、まとまった雨が降ると、歩道に雨水がすごい勢いで流れてきます。
雨が止んだ後も、歩道には雨水が流れている場合もあり、滑りやすくなっているので、通行にご注意下さい。
〇芦別岳旧道歩道入口
芦別岳旧道に関する市販のガイドブックには、上級者向きのコースと紹介されているためか、利用者は少ないようです
旧道は、危険な箇所も多く過去には死亡事故も起きています。体調や体力、経験値などを考慮に入れ、無理のない登山計画をお願いします。
8月4日(日曜日) 晴れ 原始ヶ原歩道入口~林間コース~原始ヶ原 巡視
一年で一番暑く、緑が濃くなる時季を迎えました。歩道の脇では、ミソガワソウを見る事が出来ました
ミソガワソウ
天使の泉の手前でヒグマの足跡を確認しました。足跡はかなり大きいため成獣のものと推測されます。
特に原始ヶ原コースはヒグマの目撃情報の多いルートですので一層の獣害対策が必要です。
木の側に小さく白い花のアリドオシランを見つけました。
アリドオシラン
原始ヶ原までの歩道は植生も良好で、前回の巡視の時よりも緑が濃く感じました。
帰路、不動の滝に立ち寄りました。
沢山の登山者が涼を求め、休憩しました。
滝付近の岩壁にはダイモンジソウの群生が花期を迎えていました。
ダイモンジソウ
8月3日(土曜日) 曇り時々晴れ 白銀荘歩道入口~三段山巡視
キク科の黄色の花が歩道の脇に開花していました。
刈り払いがされていない一部の区間では、ササが伸びて歩道が確認しづらい箇所があるので、足下に注意が必要です。
またこのような場所では、ダニや虫刺れ、クマなどの遭遇の恐れもありますので、獣害対策にも注意して下さい。
ハイマツ帯をしばらく通行すると、ロープが設置された木の階段があります。
山頂近くに残っていた雪渓の跡には、マルバシモツケの群生が花期を迎えていました。
マルバシモツケ
帰路、落とし物がありました。ササなどに荷物が引っかかったり、落としたりする恐れがありますので、気を付けて通行して下さい。
夏休みのシーズンのため、親子で登山を楽しむ姿や一緒にテントを設営する姿がありました。
この機会に少しでも山や自然を身近に感じて興味を持っていただきたいと思います。
8月2日(金曜日) 晴れ 十勝岳温泉歩道入口~富良野岳巡視
先週から気温、湿度と共に高い状態が続いており今日も真夏日が予想される中、駐車場には、道外ナンバーの車も多数駐車していました。
今日は雲一つ無い晴天で、富良野岳がはっきり見えていました。
富良野岳肩分岐を過ぎて、富良野岳への歩道の周囲はお花畑になっており、山頂付近の斜面では、多岐に渡る植生を見る事が出来ます。
コイワカガミ
イワギキョウ
コイワカガミやイワギキョウの群生も花期を迎えており、登山者の目を楽しませてくれています。
岩を登るのが通常のルートですが、岩登りが敬遠され、歩道外への踏み荒らしが発生していたので、鉄杭とテープで通行しないようルートの明確化と誘導を施しました。
Before
After
富良野岳山頂よりの展望です。左奥から十勝岳、上ホロカメットク山、三峰山となります。歩道には登山者の姿も確認できました。
お問合せ先
総務企画部 企画課
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