知床半島発!ウトロ・羅臼GSS通信(2023)

令和5年9月22日(金曜日)ミズナラ堅果(どんぐり)結実調査回収3回目・フレぺの滝巡視
今日は週に1回実施しているミズナラ堅果結実調査の日です。
午前中は岩尾別とイダシュベツの調査地へどんぐりの回収へ行ってきました。
調査木の下に設置しているシードトラップに落ちたどんぐりを回収していきます。
今週の回収数は岩尾別で15個(昨年は1148個)、イダシュベツで11個(昨年は541個)とちょっと寂しい結果でした。
この調査はどんぐりが回収できなくなるまで、まだ1か月ほど続きます。
午後はフレぺの滝の巡視を行いました。
知床の暑さはようやく落ち着き、涼しくなってきました。
フレぺの滝の水量はいつもと変わらず、静かな音と共に流れ出ていました。
木漏れ日のあたるところには大きな蜘蛛の巣がキラキラと輝いていました。
巣を製作中のようです。
こちらのキノコも木漏れ日のスポットライトを浴びているせいか、いつもより美しく感じます。
涼しくなった森の中では様々なキノコが一斉に生え始め、林床は賑わいを見せていました。
令和5年9月15日(金曜日)ミズナラ堅果(どんぐり)結実調査 回収2回目
昨年に比べて気温は高めですが、徐々に落ち葉や色づき始め、秋らしさが感じられるようになりました。
この日はミズナラ堅果(どんぐり)2回目の回収を行いました。
前回はどんぐりが例年よりも少ない結果でしたが、今回はどのような結果になるでしょうか。
調査地へ入るとまず目にしたのは、前日の強風で折れた枝がシードトラップを壊した光景でした。
ほかにも落下しそうなものがないか確認してトラップの修復作業を行いました。
どんぐり回収を終え官用車へ戻る途中、足元に珍しいものを発見しました。
ムラサキホウキタケ
自然の素晴らしさを感じられる瞬間でした。
この後、岩尾別も調査を行い、どんぐりの量としては例年よりも少ない傾向が見られました。
令和5年9月8日(金曜日)ミズナラ堅果(どんぐり)結実調査 回収1回目
昨年は秋の装いと共に始まったミズナラ堅果結実調査でしたが、今年の1週目は暑さと闘いながらの作業となりました。
まだまだ夏は続くようです。
どんぐりを回収しているとキタキツネが遠くから近づいてきました。餌付けされてしまったのでしょうか。
このように人との適切な距離が取れなくなってしまったキツネは、車に轢かれてしまうことも少なくありません。
肝心のどんぐりの調子はというと去年と比べるととても少ない印象でした。ミズナラは今年、やる気がないのかも知れません。
私たちは引き続きやる気を出し、調査を続けていきます。
令和5年9月3日(日曜日)羅臼湖巡視
今日は羅臼湖の巡視を行いました。
9月に入ってもまだまだ暑い知床ではありますが、標高約700メートルの羅臼湖はウトロ市街地と比べると過ごしやすく、巡視もはかどります。
羅臼湖へ向かう途中にある三の沼では、利用者の方々が水面に映る羅臼岳の風景を楽しまれていました。
あやめヶ原付近ではハイマツの実を食べたと思われるヒグマの糞を確認しました。
いつもなら個体識別のためのDNAサンプルとして糞の採取をするところですが、劣化した古い糞であったため、今回は採取しませんでした。
笹の間にはエゾオヤマリンドウがひっそりと咲いていました。今年はよく見かけます。
知床で1番よく見かける毛虫、ヨシカレハがハイマツの枝で休憩中でした。
令和5年9月1日(金曜日)ミズナラ堅果結実調査・シードトラップ設置
この日の最高気温は33℃と知床も残暑の厳しい状況ですが、今年度もミズナラ堅果結実調査が始まりました。
今日は岩尾別とイタシュベツにある合計25本のミズナラに各3基のシードトラップを設置していきます。
まずはイタシュベツの調査地からシードトラップを設置していきます。
背負子にシードトラップを積み込んでいざ出発です!
調査木に着いたらトラップの位置に異常がないか確認し、杭にシードトラップをかけて中におもりの石を入れます。
このトラップの中に落ちたミズナラ堅果(どんぐり)を集め、個数や重さを計測しています。
着々と作業を進め、次は岩尾別の調査地です。
岩尾別では先ほどより多い45基のトラップを背負子に載せ、沢を渡ります。足元に注意しながら少しずつ歩を進めていきました。
沢を無事渡り目的地へ到着。こちらでも同様に作業を進めていきます。
岩尾別も無事にシードトラップの設置が完了しました。来週からは毎週堅果の回収を行っていきます。
今年はどのような結果になるのか楽しみです。
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