2019年8月
知床半島発!ウトロ・羅臼GSS通信
令和元年8月29日(木曜日)羅臼岳ラウス側・木隠れの滝巡視
羅臼山岳会より木隠れの滝周辺に歩道として設置していた木板が流されていると情報が入りましたので、巡視を行いました。
木隠れの滝はいつもよりも増水した状態で、勢いよく流れ落ちていました。
流された木板を発見しました。
まずは木板を元の場所まで運びます。
木板を設置する場所を決め、周りの石を使って固定して設置完了です。
普段は小さな沢なのですが、相当な量の雨が降ったようで、あらためて水の威力を思い知りました。
後は水量が引いていくのを願うばかりです。
補修前
補修後
令和元年8月25日(日曜日)男の涙巡視で見つけたタマゴタケ
8月下旬になり森の中にいろいろなキノコが出始めました。
今回は男の涙周辺の巡視時に見つけたタマゴタケの仲間2種類を紹介します。
タマゴタケの基部には、名前の由来でもある特徴的な卵型のツボがあります。
ミヤマタマゴタケが白い殻を割って出てきたところです。
こちらは、生長したミヤマタマゴタケです。
こちらはタマゴタケです。見た目は毒キノコのようですが、実は食べられる美味しい食用キノコです。
下から見るとこんな感じです。
カサが開いているものや、まだカサが開いていない小さいものもありました。
キノコは種類が多く、森の中には形や色が違うたくさんのキノコが出てきていますので、巡視や散策する際の楽しみがまた増えそうです。
令和元年8月24日(土曜日)水浸しの羅臼湖巡視
今年のお盆は天候に恵まれず、雨が多い一週間でした。
特に羅臼町は大雨・洪水警報が発令された日もあり、特に標高の高いエリアは晴れた日はほとんどなく、悪天候が続いていましたが、やっと天気が落ち着いたため、本日は羅臼湖の巡視を行いました。
羅臼湖への歩道は貴重な湿原帯の中にあり、ぬかるみが多くあるため、毎回長靴着用で巡視を行っています。
木道やグレーチングなど必要最低限しか設置していないため、雨が続くと歩道は川の様な状態になってしまいますので、羅臼湖へお越しの際は長靴着用でお楽しみください。
もし長靴が用意できない場合は斜里町側にある知床自然センターで長靴をレンタルすることができますので、ご活用下さい。
今日の三の沼です。
沼に映り込む逆さ羅臼岳を見ることができました。
三の沼の先の涸れ沢は、雨の影響により大きな音をたて勢いよく水が流れていました。
今日の羅臼湖です。
展望台手前に見える湿原エリアが水没していました。
涸れ沢の水の流れ方や羅臼湖の増水の様子からいかに大雨だったのかがうかがえます。
歩道脇では蕾状態のエゾリンドウが顔をのぞかせていました。
令和元年8月23日(金曜日)ヒグマ目撃アンケートの集計
今日は各登山口に設置したヒグマ目撃アンケートの集計を行いました。
知床には多くのヒグマが生息しています。
もし、散策や登山などの際にヒグマと出会ったらヒグマを刺激しないように後ずさりをして離れてください。
また、ヒグマ撃退スプレーなどを持ち歩くことをおすすめします。
カムイワッカ湯の滝の様子です。
観光客から「カムイワッカ湯の滝からバス停までの途中の林道にヒグマがいました」との情報をもらいました。
8月1日から8月25日までの期間は、カムイワッカ湯の滝へ向かう林道がマイカー規制されており、知床自然センターからシャトルバスに乗り換えて行くため、カムイワッカ湯の滝からバス停までの約500メートルの間にヒグマが出てしまうとバス停に戻ることができなくなってしまいます。
林道に出没したヒグマは一旦沢へおりて対岸に向かったため、この隙に観光客の皆さんをシャトルバスに誘導しました。
観光客の皆さんをバスに誘導した後、ヒグマがカムイワッカ湯の滝方面へ方向転換してきたため、混乱が起きないよう、爆竹などでヒグマの追い払いを行いました。
令和元年8月16日(金曜日)フレペの滝巡視
本日はフレペの滝遊歩道の巡視を行いました。
この遊歩道は、8月に入ってから親子のヒグマが毎日のように遊歩道近くに現れるため、散策する際は注意が必要です。
フレペ遊歩道入口には、ヒグマ出没状況が掲載されています。
ヒグマ出没状況。
フレペの滝の断崖横の遊歩道です。
歩道横の草むらにゴミが捨てられていました。
袋の中には、飲みかけのペットボトルなどが入っていました。
今月に入りヒグマが出没している中、無造作に捨てられていたことにビックリしました。
知床ルールにもありますが、ゴミはヒグマを誘引するおそれがありますので、ゴミは全て持ち帰るか、定められた場所で処分するようお願いいたします。
今日は、羅臼岳から硫黄山までの知床連山は雲で覆われていましたが、羅臼岳の辺りに虹色が見えてきれいな風景を楽しめました。
令和元年8月10日(土曜日)羅臼町海岸線の巡視
本日は羅臼町の道路の終点の相泊から観音岩までの海岸線の巡視を行いました。
海岸トレッキングを楽しむ方や知床岳や知床岬へ向かう際にも歩くルートとなっています。
昆布で有名な羅臼町は7月下旬より始まった昆布漁が最盛期を迎えていました。
相泊からは昆布番屋が何軒か連なる場所があります。
昆布を干している場所は漁師さんにとって大事な仕事場ですので、昆布が干していなくても浜の真ん中を歩かずに、端を歩くようにしましょう。
また、立ち入り規制している箇所には立ち入らないようお願いします。
観音岩を過ぎて一本目の川のウナキベツ川です。
この川に架かっていた橋は一昨年の台風で流され、復旧の見込みはありません。現在は倒木が橋の代わりになっていますので、十分気をつけて渡って下さい。
シロヨモギの中でエゾノコギリソウが咲いていました。
令和元年8月4日(日曜日)羅臼湖巡視
羅臼湖へ巡視の際は、駐車場が近くに無いので羅臼湖入口より3キロほど斜里町側に戻った所にある知床峠の駐車場を利用し、徒歩で羅臼湖入口へ向かいます。
知床横断道路を50分ほど歩いて羅臼湖入口に到着しました。
羅臼湖入口から羅臼湖まではおよそ1時間半歩きます。途中には二の沼、三の沼、四の沼、五の沼を巡って羅臼湖へ到着となります。
写真は三の沼です。
8月に入りツルリンドウが増えてきました。
今日の羅臼湖です。
私たちが到着した途端に羅臼側から雲が流れ込んで正面の知西別岳が雲の中に消えてしまいました。
場所によっては青空がまぶしい所もありました。
ちょっと出遅れたクルマユリが一輪だけ咲いていました。
真っ赤な体が特徴的なギンザンマシコのオスがいつの間にか、じっとこちらを見ていました。欲をだして撮影しようとすると逃げられてしまいました。
令和元年8月3日(土曜日)ポンホロ沼・男の涙巡視
ポンホロ沼は知床国立公園内の斜里町側にあり、四季で表情を変える沼として密かなスポットとなっています。
春から初夏にかけては茶色い沼の状態でしたが、現在はすっかり夏の表情となって一面の緑となっていました。
この緑の正体はヒメシダという背の低いシダ植物です。
沼の中心部はすっかり枯れ上がっていました。
この泥の部分ではエゾシカやタヌキの足跡を確認しました。
ポンホロ沼の沼だったエリアはヒメシダばかりですが、沼の周囲にはエゾシロネの花が咲いており、植生の違いが見られます。
ポンホロ沼巡視の次にフレペの滝の巡視を行おうとしましたが、ヒグマが出没し、遊歩道が閉鎖となっていました。
どうやら、複数のヒグマが毎日出没している様子です。
原生林の隙間から見えた景色です。
オホーツクブルーの海と木々の緑がとても綺麗でした。
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