2019年7月
知床半島発!ウトロ・羅臼GSS通信

令和元年7月29日(月曜日)知床連山縦走路歩道整備2日目その2
2日目、歩道の整備作業の行き帰りに見られた植物等を紹介します。
花びらに紅が差しているゴゼンタチバナ。
イワギキョウ。
チシマツガザクラ。
黒く熟す、ガンコウランの実。
メアカンフスマ。
稜線にて、夏期繁殖のためにきているノゴマを見つけました。
チシマアザミ(紫)とタカネトウウチソウ(白)。
コマクサ。今年は数がかなり少ないようです。
チングルマ。
雪解けが早かったため、もう花が終わっているものが多かったですが、第一火口周辺にてまだ咲いているものを見つけました。
第一火口周辺にて、アオノツガザクラ。
エゾコザクラ。第一火口キャンプサイト周辺ではたくさん見ることができました。
令和元年7月29日(月曜日)知床連山縦走路歩道整備2日目その1
知床硫黄山近くの第一火口キャンプサイトで泊まり、2日目は縦走路、南岳周辺の歩道整備を行いました。
キャンプサイトで朝食を済ませ、早朝6時に目的地に向かって出発しました。
早朝のキャンプサイトの様子です。
手前の小川は雪渓から流れ出る水の温度は5度ほどでした。
目的地に向かう途中、写真右上の知円別岳へ向かう稜線です。
南岳手前から知床硫黄山と第一火口雪渓を望むことができました。
登山道整備作業開始。
整備前の道の状況。
整備中の様子。
整備後。歩道が明確になりました。
南岳周辺の尾根筋から見た羅臼岳の様子です。
好天に恵まれ、2日目の歩道整備作業は無事終了しました。
この後、第一火口のキャンプサイトまで戻り、もう一泊です。
令和元年7月28日(日曜日)知床連山縦走路歩道整備1日目
今回の巡視は環境省アクティブレンジャーと合同で知床連山縦走路の歩道整備を実施しました。
1日目は知床硫黄山登山口から第一火口キャンプサイトまでの巡視を行いました。
硫黄山登山口を9時50分出発し、登りはあせらずゆっくりのペースで、キャンプサイト到着は17時40分でした。
硫黄山登山口にてGSS3名です。
新噴火口で休憩を取りました。
この辺りは晴れていて気温が高く、硫黄山の山頂もきれいに見えていました。
シラタマノキには白い実が着いていました。
硫黄沢の手前から太陽が隠れ、霧が出てきました。霧と言うより雲の中のようでした。この霧は知床硫黄山の山頂直下まで続きました。
今年の山の雪解けは異常に早く、羅臼岳の大沢では6月中に雪渓がすべて解けてしまうという、今までにないような状況でした。
7月下旬の硫黄沢にも雪渓は全く解け、水の流れもありませんでした。
知床硫黄山の山頂直下周辺にはイワブクロが咲いていました。
今年は雪解けが早かったため、この時季にシレトコスミレの花が早く終わり、実が結実していました。
第一火口に残る雪渓。ここは9月の終わりまで雪渓が残りますが、今年は例年に比べてかなり小さくなっていました。
令和元年7月22日(月曜日)知床岬巡視
本日は、知床半島先端部にある防鹿柵の点検を行いました。
防鹿柵が冬の間にどの程度破損しているのかわからないので、補修に必要な道具を手分けして持ち、現地へ向かいます。
今回の点検では風倒木による防鹿柵の破損はなくホッと一安心しました。
また、昨年、動物によって地面に掘られた穴をふさいだネットも異常ありませんでした。
しかし、新たに掘られてしまった箇所がありましたのでネットで補修を行いました。
補修中
帰り道に海岸線でチシマセンブリを見かけました。
令和元年7月18日(木曜日)羅臼岳(羅臼温泉口)歩道整備
濃霧の中、草刈り作業を行いながら羅臼岳の巡視を行いました。
歩道内に伸びてくるササや、頭上に覆い被さっているササを重点的に刈っていきます。
林内には様々なキノコが生えていました。
コクワの花がたくさん咲いていました。
実りの秋が楽しみです。
令和元年7月2日(火曜日)羅臼岳合同整備
知床半島で一番高い山は羅臼岳で標高は1661メートルになります。
夏シーズンには約6000名が訪れるこの名峰で、今年は7月7日に山開きを迎えます。
本日は、山開き前の整備として、羅臼山岳会と環境省の皆さんで道迷い防止のための合同整備を行いました。
極楽平では標柱看板の補修を行いました。
大沢の様子です。
ここのエリアは、例年お盆の頃まで残雪が残り通行時にはアイゼンが必要なところなのですが、今年は雪解けが早く歩道上に雪はなく、アイゼンの必要はありませんでした。
羅臼平で二手に分かれて作業に取りかかります。
環境省チームは岩清水からお花畑分岐までの道迷い防止のロープ張りを行います。
私たちと山岳会チームは羅臼平からお花畑の間のロープ張りを担当しました。
お花畑の歩道の様子です。
ここも大沢の状態と同じで歩道上の雪はなく歩道部分が露出していました。
長年、知床の山を見続けている羅臼山岳会の会長は「こんなに雪がない年なんて初めてだ。」と驚いていました。
それでも途中に少しだけ雪があったので、悪天候時でも歩道の入り口が分かりやすいようにピンクテープを取り付け目立たせる処置をしました。
環境省チームが岩清水方面からロープを張りながら降りてきました。
歩道がまだ雪の中のようです。
お花畑分岐では標柱の設置を行いました。
この標柱は、よく見るとヒグマがマーキングでもしたのか、爪を立てた跡や毛がついていました。
雪解けが早かったお花畑のエリアでは高山植物が見頃となっていました。
チングルマ・エゾノツガザクラ・アオノツガザクラ・ミネズオウなどがたくさん咲いていました。
お花畑分岐からは岩清水への直登ルートをたどり、山頂まで巡視です。
ここの雪渓は、約150メートルあり、急登ルートのためアイゼンを装着して登りました。
また、ここに設置したロープは道迷い防止の為に雪渓上に置かれた物なので、通行の際は引っ張って利用しないようお願いします。道迷い防止のロープは登坂用のロープではありませんので体重をかけて引っ張るのは非常に危険です。
無事、山頂に到着です。
今日は雲の中で展望は望めませんでしたが、天気がいいとオホーツク海や国後島が海の向こうに見ることができ、多くの人で賑わいます。
今日の入林者は9組17名でした。
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