2018年9月
知床ウトロ発!ウトロGSS通信

平成30年9月29日(土曜日)羅臼湖巡視
本日は、羅臼湖の巡視を行いました。
羅臼湖周辺は高層湿原帯のため、歩道は通年ぬかるんでいます。植生保護のためにも長靴を着用し、歩道内での散策を楽しみましょう。
撮影スポットとして人気の三の沼です。
今日は、風がなく、天気が良かったため、沼には、羅臼岳や空までキレイに映り込んでいました。
標高740~750m付近は、秋の紅葉に向け、色づきはじめました。
赤く目立っているのはナナカマドです。
黄色くなっているダケカンバは紅葉前に落葉してしまうため、あまりキレイに色づきませんが、今年は珍しく歩道沿いを彩っていました。
知床の紅葉は10月に入ってからが見頃といわれています。
現在は知床横断道路の標高の高い場所が見頃ですが、10月中旬にはウトロの町中も色鮮やかに変化する事でしょう。
ゴゼンタチバナの紅葉が始まっていました。
今日の羅臼湖です。入林者は13組33名でした。
羅臼湖までは天候が良く山も見え快適だったのですが、着いたとたんにみるみる雲が出てきて肌寒くなってしまいました。
山の天気は急変するので、これからは防寒対策の装備を準備し散策を楽しみましょう。
平成30年9月24日(月曜日)知床硫黄山巡視
本日は、知床硫黄山登山口(標高約240m)から新噴火口最上部(標高約750m)までの巡視を行いました。
新噴火口最上部では下山中の登山者2組4名とすれ違いました。そのうちの1組は知床連山縦走とのことでした。
登山口から樹林帯を登り初めて、木々の中を抜けて出た尾根から見える風景です。
今日は知床硫黄山がきれいに見え、周囲の木々がうっすらと色づき始めていました。
この尾根沿いの歩道に白い実をつけたシラタマノキを見つけました。サロメチールのような香りのするのが特徴です。
新噴火口の岩場では、紅葉している小さなミズナラを見つけました。
この場所はハイマツが生育する厳しい環境ですので、大きくなれずにもう何年も生育しているようです。
旧硫黄採掘跡地付近(標高約500m)から見える硫黄山の様子です。
山の上部は色づいているようですが、下部の紅葉はまだこれからのようです。
標高300~400mの樹林帯の歩道でヒグマのフンを発見しました。
ハイマツの実をたくさん食べているようです。
平成30年9月20日(木曜日)第2回ドングリ回収日
今日はミズナラ結実調査のためのドングリ回収日です。
第2日目となる今回は先週の第1回目の回収の時と比べどのような変化があるでしょうか?
シードトラップの中は、鳥などの食べたと思われるナナカマドやトドマツの実などの実を多く落ちていました。
回収したドングリは個数を数えた後、重さ・直径・長径を計測するため、ドングリの殻斗(かくと)と言われる部分を丁寧に外していきます。
(殻斗とはドングリの「ぼうし」や「はかま」と呼ばれる部分です。)
今回は27本の調査木から83個のドングリを回収しました。
第1回目の49個と比べると増えてはいますが、昨年度の第2回目の回収時の814個と比較して桁違いに少ないのが気がかりです。
平成30年9月16日(日曜日)羅臼湖巡視
羅臼湖歩道の付近には駐車場がないので巡視の際は、知床峠の駐車場から知床横断道路を約2.5km歩いて羅臼湖入口に向かいます。
道路沿いでは度々動物の死骸を目にしますが、今日はコウモリの死骸が落ちていました。
今日は肌寒い曇り空でしたが、三の沼映り込む逆さ羅臼岳が綺麗に見えました。
羅臼湖線歩道では、人より様々な種類のカエルを見かけますが、今日はアマガエルを見つけました。
今日の羅臼湖です。
湖周辺の水草や木々が色づいてきました。
今日の入林者は4組15名でした。
巡視後も知床横断道路沿いのゴミを拾いながら峠の駐車場まで戻りましたが、とても寒く、雲の中で真っ白でした。
これからの時季は防寒着を準備することをお勧めします。
平成30年9月13日(木曜日)ミズナラ堅果結実調査 第一回ドングリ回収
本日は、ミズナラ結実調査のために9月7日に設置したシードトラップに落ちたドングリの第一回目の回収を行いました。
シードトラップに落ちたドングリを回収作業中の様子です。
今年の第一回目のドングリの数は例年に比べとても少なく、シードトラップを設置した27本のミズナラの内、ドングリが落ちていたのは13本で、ドングリの総数は49個でした。
昨年の第一回目はドングリの総数で556個、一昨年は524個でしたので、今年の一回目は非常に少ないと言えます。
岩尾別の調査地の倒木にびっしりとキノコが生えていました。
平成30年9月10日(月曜日)羅臼岳巡視
羅臼岳のウトロ側では、弥三吉水から大沢にかけて環境省による歩道の整備工事が行われていますが歩道は通行可能です。
この整備工事は、近自然工法の石組み手法が用いられています。
この手法は、雨天時に歩道を流れる流水により道が削れてしまうことを防ぐため、石組みにすることで路面の保護や、雨水を誘導することが期待される工法となっています。
林内ではオオカメノキが赤い実をつけていました。
先日の台風の影響か、歩道上には所々で青いドングリが落ちていました。
結実前の青いドングリばかり落ちていたのが気になります。
アゲハチョウの幼虫を見つけました。
この時期に見られる蝶類の幼虫はサナギのまま越冬するそうです。
平成30年9月7日(金曜日)ミズナラ堅果結実調査トラップ設置
知床森林生態系保全センターでは、平成元年より実施しているミズナラ堅果(ドングリ)結実調査のため、シードトラップの設置を行いました。
調査地は、知床世界自然遺産地域内のイダシュベツ地区と岩尾別地区の2箇所です。
イダシュベツ地区はカムイワッカの滝や知床大橋方面に向かう道道知床公園線の途中に位置し、岩尾別地区は羅臼岳登山口に向かう町道岩尾別温泉道路の途中から川を渡ったところに位置します。
ドングリを回収するためのシードトラップは調査対象となる1本のミズナラに対し、3つのトラップを設置しました。
ドングリの回収は来週より毎週行い、ドングリが採れなくなる約1ヶ月間続けます。
今年はどれだけのドングリが採れるのか今から楽しみです。
町道温泉道路にて、ヒグマが捕まえたと思われるカラフトマスの残骸が放置されていましたので、回収しました。
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