2017年7月
知床ウトロ発!ウトロGSS通信

平成29年7月29日(土曜日)羅臼湖巡視
本日の三の沼です。
北海道の夏らしいさわやかな青空の下、水鏡となった沼に羅臼岳が映り込んでいました。
四の沼付近にはヒグマの食痕があり、ミズバショウがグチャグチャに荒らされていました。
歩道周辺のハイマツの球果が大きく実って、とても重そうでした。
動物達にとっては、そろそろ食べ頃のようです。
湿地に生育している食虫植物モウセンゴケです。
羅臼湖の様子です。
本日は外国の方も含め3組11名の皆さんとお会いしました。
平成29年7月21日(金曜日) 羅臼岳(羅臼側)歩道整備
第一の壁すぐ下の歩道は、ササが繁茂しており、足元が見えない状況でしたので、希少植物に注意しながら電動バリカンと手バサミでササをザクザク、ザクザク刈っていきます。
暑さやダニと格闘しながら半日かけ、約100メートルの区間の刈り払いを行い、歩道が広くなり、とても歩きやすくなりました。
下山する頃には霧が立ちこめて、とても幻想的な雰囲気になりました。
こうして見ると半日戦ってきたササの色合い、佇まいはとても綺麗です。
峠からは風光明媚な羅臼岳を見ることができました。
平成29年7月20日(木曜日) ポンホロ沼の巡視
今年は例年より雪解けが早く、雨も少なかったため、水量が多い時期は短く、現在はヒメシダに囲まれた小さな沼となっています。
今日は羅臼岳が遠くに見えて、様々な緑のグラデーションが織りなす風景となりました。
小さくなったポンホロ沼は、周囲のヒメシダに負けず、凄い緑色でした!
ポンホロ沼へ向かう途中の涸れ沢では、苔生した石に差し込む光がとても綺麗でした。
ひっそりとした森の中ではキイロスッポンダケが異臭を放っていました。
クルマユリです。
開花した途端にエゾシカに食べられてしまいがちですが、近年の増えすぎたエゾシカに対する捕獲事業の成果で知床のエゾシカは数も減り、開花した植物を目にする機会が増えてきたように思います。
平成29年7月9日(日曜日) 海岸トレッキングコース(羅臼町の海岸線、相泊~観音岩)の巡視
羅臼の海岸線には昆布番屋が立ち並び、昆布干し場として整地された浜の端を歩いて観音岩を目指します。
昆布漁が始まる前の浜にはヒグマの糞が沢山ありました。
道中ヒグマと遭遇しないよう、双眼鏡を使って遠くの浜をチェックしながら進みます。
昨年の台風でカモイウンベ川とウナキベツ川の橋は流されてしまいました。
カモイウンベ川を渡る際は、海に近い川の浅い部分を選び、なんとか渡ることができました。
観音岩です。ここでは両手両足をフルに使って登っていきます。
岩場では在来種で絶滅危惧種のシコタンタンポポを見つけました。
花の下部にある萼の部分が外側に反り返らずに角状の突起があるのが特徴です。
平成29年7月6日(木曜日) 羅臼湖線歩道木道整備
本日の三の沼の様子です。
羅臼湖線歩道は高層湿原の中にあり、木道等が整備された箇所もありますが、ぬかるみも多く、植生の保護と歩道の広がりを防ぐため、木道の整備などを行いました。
なお、通行する際は長靴を着用し、歩道の真ん中を歩くようお願いいたします。
普段のぬかるみのひどい所に歩きやすいように木材を並べ、ネジや鎹(かすがい)を使ってバラバラにならないように固定していきます。
完成しました。
天気の良い日が続き、ぬかるみが乾いた中での作業となりました。
本日はこのような木道の整備を3箇所行いました。
三の沼では、ヒメシャクナゲが咲いていました。
平成29年7月2日(日曜日) フレペの滝・外来種駆除
本日は、フレペの滝遊歩道の周りに生えている外来種のアメリカオニアザミの駆除を行いました。
アメリカオニアザミは“アメリカ”と名がついていますがヨーロッパ原産の植物です。
全体的に鋭いトゲが生えているのが特徴で、綿毛で種を飛ばす植物なので開花前に駆除しなければいけません。
駆除の際はトゲ対策のため、ゴム手袋と革手袋を二重にし、道具を使って根こそぎ引っこ抜いていきます。
上手くいくと写真のようにゴボウのような長い根が姿を現します。
また、駆除したオニアザミは袋にまとめて持ち帰り、処分します。
アザミやササの隙間にウスベニツメクサがひっそりと咲いていました。
毎年行っている駆除の効果で、フレペの滝周辺のアメリカオニアザミは年々減ってきています。
今後も活動を継続することにより、以前の植生に回復することを期待しています。
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