2014年5月
2014年5月31日(土曜日)
今日の天気は快晴!嬉しい羅臼湖日和です。

知床峠の展望台では木製の古い『知床峠』の看板がいつもと違う所にありました。
いままであった定位置には明日の除幕式を待つ新しい石造りの標識が置かれています。古い木製の標識はよく見ると、ほとんど塗装が剥げてしまっています。
風雪にさらされながらも長い間ご苦労様でした。

羅臼湖入り口です。

入り口を示す目印の看板がようやく読めるほどに出現しましたが、羅臼湖ルールや地図等の案内板はまだ半分以上雪の中でした。

二の沼へ向かう歩道もほとんど雪に埋もれていました。

二の沼です。看板は出ていましたが沼自体はまだまだ姿をあらわしていません。

二の沼の次は三の沼です。奥の方に見えるほんの一部の雪が融けはじめていました。

途中でエゾユキウサギの糞を大量に見かけました。

「涸れ沢」と呼ばれている場所です。歩道はおろか、沢もまだまだ雪の中です。
残雪期の羅臼湖へのルートは非常に分かりづらいところが何カ所もあります。迷ったかなと思ったら無理して進むのではなく、引き返す様に考えましょう。
この涸れ沢はそんな迷う所のひとつです。

アヤメが原の湿原地帯は木道が冠水しそうな位に雪融け水が流れていました。
昨年、新設した木道は壊れた箇所もなく、初めての冬を無事に越せたようでした。

こちらは羅臼湖へ続く今年撤去予定の木道です。
20年近く頑張ったこの木道は途中で、折れ、沢の中に落ちていました。
この近辺の木道を歩く際は足元に十分注意しながら進んでください。

今日の羅臼湖です。入林者は地元の方で1組2名でした。

四の沼にて残雪多い中、ミズバショウが咲いていました。

ヒメイチゲです。
羅臼湖は冬と春が混在しています。
2014年5月30日(金曜日)
当センターの行うエゾシカの囲い罠捕獲は5月いっぱいで一時中断します。
そこで、国有林をねぐらにしながらウトロ住宅地に出没しているエゾシカを人海戦術でキャンプ場内にある囲い罠へ追い込むことになりました。センター、知床財団さん、北海道大学獣医学部の学生の皆さんと共同の総勢36名による大作戦です。

土地勘のある我々センターチームは、住宅地の端からエゾシカの姿を探す所から始まりました。地図を見ながら配置を決めていきます。

6頭のメス鹿の群れを発見しました。群れはこちらの不自然な動きを感じ取ってか、二手に分かれてしまいました。
二兎追うものは一兎を得ず。狙いを3頭に絞りました。
なんとかして囲い罠のあるキャンプ場へ誘導したいものです。

学生チームも加わり、20m間隔で横に並びキャンプ場内へじりじりと追い込んでいきます。
この時に注意するのは安易に鹿に近づきすぎないことです。

野生動物の動きは素早く、2頭は「人垣」の間をすり抜けられてしまいました。
それでもなんとか残る1頭を囲い罠の横に追い込みました。

逃げられないようにネットで逃げ口となりそうな空間を塞ぎます。

この時の鹿はとにかく外に逃げようと、防鹿柵を飛び越えようとして金網に体当たりを繰り返していました。

大型のそりを盾にして鹿を罠の中に誘導します。緊張の一瞬です。

最後はすんなりと囲い罠に入ってくれました。
今日は半日を費やし1頭しか成果はあがりませんでしたが、学生さん達には野生動物と人間との付き合いの難しさを感じ取ってもらえたのではないかと感じました。
2014年5月29日(木曜日)
今日はコープさっぽろさんのエゾシカ体験学習のサポートです
知床ではエゾシカの個体数の増加により植生や農作物への食害や交通事故などが問題になっています。
今回は、その現状と、どのような対策をしているかを体験していただくイベントです。

エゾシカを捕獲する「くくり罠」の説明をしています。

昨年12月からセンターが設置している「囲い罠」の説明をしました。
皆さん熱心に聞いています。
囲い罠で捕獲された鹿は養鹿牧場へ送られます。

職員が鹿になりきり

香り高い牧草という罠に誘われ、囲い罠に入るまでを実演しました。

最後は、鹿が頻繁に出没するキャンプ場の樹木の皮を食べられないように、立木にネットを巻く作業を体験していただきました。

お昼には実際に販売されている鹿肉を食べ、現状から対策、そして利用までを体験していただきました。
2014年5月26日(月曜日)
今日はまず羅臼湖入り口の残雪状況をチェックしてきました。

看板が少しだけ顔を覗かせていましたが、看板全部が出るのには、まだ時間がかかりそうです。

ふりかえると羅臼岳が綺麗に見えました。こちらの残雪もたっぷり残っています。

次にポンホロ沼へ向かいました。標高はかなり低い所ですが、入り口から残雪がまだありました。

太い掛かり木がありました。

途中で折れてしまい、宙ぶらりんの掛かり木で通行に危険を伴う状態です。

危険箇所を黄色の立ち入り禁止テープで囲い、立ち入らないようにしました。

他にも数カ所、危険箇所があり大変危険ですので立ち入らず、迂回するようご協力おねがいします。
2014年5月25日(日曜日)
今日は羅臼側の海岸線の巡視です。

海岸線の巡視では昆布番屋の前を歩いて行くのですが、今は昆布漁のシーズン前なので閑散としていました。

双眼鏡で遠くの浜にヒグマが歩いていないかチェック中です。
あいにくの濃霧で遠くまで確認することが困難でしたが、今日はヒグマと遭遇することはありませんでした。
この時期のヒグマは標高が低いところの植物の新芽を食べていることが多いので、海岸線ではこのようにヒグマのチェックを繰り返し巡視しています。
2014年5月23日(金曜日)
今日のウトロは朝からストーブを焚きたくなるような気温が低い日となりました。

写真では鬱蒼とした濃霧ですが、知床五湖の一湖へ向かう高架木道ではなんと!雪が降っていました。

観光で来られた方は傘をさし、速歩きで寒さに震えているようでした。

フィールドハウス近くのハンノキに雪が少し積もっていました。
雪の降らない暖かい地区から来られた外国人の方は予想外の雪に大喜びです。

羅臼岳登山道入り口(ウトロ側)付近です。雪景色で綺麗でした。
今日の入林者はいませんでした。

積雪の中、行者ニンニクが雪の中から顔を出していました。先日まで暖かい日が続いていたので、その時に生えたものでしょうか?

帰り道に菓子パンをくわえ、逃げ去るキタキツネを発見!
知床の道路脇では、エゾシカやキタキツネ、運がよければヒグマ等、野生動物に出くわす事もあります。こういった野生動物に餌を与える事はどうかやめていただきたく思います。
現在、知床半島では『STOP!えさやり禁止キャンペーン』を実施中です。
餌やり行為は一時の自己満足だけで動物の為になりません。学習能力が高く、人間からもらった食べ物の味を知ってしまうと繰り返し道路脇に出てくるようになってしまい、交通事故などを誘発します。
また、出くわした野生動物を撮影するためにカーブでもどこでも急停車する車両もよく見かけます。この行為は後続車両にとっては非常に危険です。
より多くの野生動物が長生きできるように、車の走行中に見かける事があったりしても急に停車するような事はしないようお願いします。
2014年5月22日(木曜日)
平成26年度の活動が本日よりスタートとなりました。
今年は4名体制で知床半島をパトロールしていきます。 どうぞよろしくお願いします。
 羅臼岳
 今日はウトロ側の羅臼岳登山口の案内板を組み立ててきました。
 シーズン初めの共同作業とあって、関係機関の皆さんが集まりました。 まだ骨組み状態です。
 屋根を取り付けます。
 掲示板をはめ込みます。
 ボルトをねじ込んで固定していきます。
 仕上げに看板を設置して完成です。
 登山の際は入林簿のご記入をお願いします。 皆さんが記入していただいた情報は、万が一の緊急時に重要な情報源の一つにもなり、 どの時期にどの位の人が入っているかと参考にもなり、歩道管理にも役に立っています。
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