利尻島発!GSS活動日誌(2022)
令和4年8月26日(金曜日)
この日は鴛泊旧道からポン山・姫沼ハイキングコースの巡視を行いました。
ここ数日は風の強い日が多かったので、倒木の有無に注目して巡視を行っていきます。
鴛泊旧道の入り口付近ではオオウバユリが実をつけていました。
鴛泊旧道にて倒木がありました。
歩行に支障が出るほどの大きさではなかったので、手鋸で枝払いの処理を行いました。
作業前
作業後
ポン山・姫沼ハイキングコースは、ポン山ハイキングコース途中にある分岐から片道約2時間半の長丁場のハイキングコースになります。
道中には携帯トイレブースがあります。歩かれる際は十分な量の水と携帯トイレの用意をお願いいたします。
また、道中涸れ沢を横断する箇所が数カ所あります。
大雨などにより沢に水が流れている場合もあるので、状況に合わせた判断をお願いいたします。
涸れ沢の様子誤って立ち入らないようにロープが張ってあります。
後日の巡視で鴛泊旧道に歩行に支障の出る大きさの倒木があるのを確認しました。
登りでは右側に迂回して通行できるようにしてあります。歩かれる際はご注意ください。
令和4年8月20日(土曜日)
この日は鴛泊コースの巡視と刈り払いを行いました。
標高が上がるに従って風が強くなり、ガスも出ていたので避難小屋周辺の笹を中心に刈り払いを行いました。
作業前
作業後
麓の方はまだ気温の高い日が続きますが、山頂付近は風が強い日が続き、気温もだいぶ下がってきました。
利尻山ではあと1ヶ月ほどで初冠雪となります。夏山のシーズンももう終わりです。
ちなみに、初冠雪とは山に雪が積もっているのを目視で確認出来る状態のことで、目視で確認が出来ない場合には初冠雪とはなりません。
そのため、場合によっては初冠雪が確認されるよりも前に雪が降ることがあります。
これからの時期では防寒具は必須になります。
入山される際は防寒具の準備をお願いいたします。
ここ最近、巡視中に見かけた植物をご紹介します。
クロツリバナ 果実が赤く熟しています。
リシリブシ トリカブトの仲間で毒があります。
エゾタカネナデシコ エゾカワラナデシコの高山型で、エゾカワラナデシコよりも花弁の色が濃いのが特徴です。
令和4年8月13日(土曜日)
この日は鴛泊コースから登り、沓形コースとの合流点から親不知子不知(おやしらずこしらず)の間の刈り払いを行いました。
沓形コース三眺山から先の様子については以前お伝えしましたが、草が繁茂しており場所によっては道が判別できなくなるほどです。
真ん中が道です。
これだと分かりにくいですよね。
作業前
道が狭く、滑落の危険があるので作業には気を遣います。
作業後
沓形コース三眺山から親不知子不知を渡った先の道が分かりにくかったのでピンクテープで目印を設置しました。
親不知子不知は利尻山一番の難所です。場合によっては無理に渡らずに引き返すこともご検討ください。
この日は、麓は晴れており気温も高かったのですが、8合目から先はガスが出ており、作業中には雨が降り出しました。
山の天気は変わりやすいと言いますが、入山される際は雨具などの準備もお願いいたします。
ガスが出ているときの親不知子不知。
このような時は渡らない方がいいでしょう。
また、沓形コースで道が崩れている箇所がありました。
場所は鴛泊コースとの合流点手前です。歩かれる際はご注意ください。
右側の崩れているところが正規の道ですが、左側へ迂回しないと通行できません。
令和4年8月11日(木曜日)
令和4年8月11日山の日に、利尻山登山道等維持管理連絡協議会による「コマドリプロジェクト」のPR活動に参加しました。
コマドリプロジェクトとは、利尻山のコマっていることをトリ除く活動で、応援ピンバッジと応援手ぬぐいを販売し、それらの収益を歩道の補修や入山におけるマナーの普及などに活用しています。
応援グッズにデザインされているコマドリは、利尻富士町及び利尻町の町の鳥です。
応援ピンバッジと手ぬぐい
PR活動は関係機関により鴛泊・沓形両登山口及び鴛泊コース上で行い、GSSは鴛泊コース班に参加しました。
鴛泊コース班は、土留め(どどめ)と呼ばれる歩道の補修を行いながらPRをしました。
土留めとは、雨などで浸食された土砂が下方に流れることを防止する作業のことで、丸太を埋めて段差を作りました。
作業前 中央に見える木の根が土砂の流出により浮き出てしまっています。
作業後
丸太は、歩きやすくするためだけではなく、土砂の流出を防ぎ、歩道の浸食を抑制するためのものでもあるのです。
丸太に滑り止めのための切れ込みを入れるとこのようになります。
こうなると見覚えのある方も多いのではないでしょうか。
GSSでも刈り払いなどの簡単な整備作業は行っていますが、このような大々的な歩道の整備は初めてで、とても貴重な体験になりました。
登山口では、沢山の方に応援グッズを購入いただきました。
ご協力くださった皆様、ありがとうございました。
多くの方にコマドリプロジェクトについて興味を持って頂ければ幸いです。
*応援ピンバッジ、応援手ぬぐいは各1,000円で、島内各所で販売しております。
郵送での販売も行っております。詳細は利尻富士町ホームページをご覧ください。
令和4年8月7日(日曜日)
利尻山鴛泊、沓形の両コースには避難小屋がありますが、管理人は常駐しておりません。
また、携帯トイレブースはありますが、トイレ、水場などの施設や備品はありません。
利用も緊急時に限っていますので、避難小屋泊の登山計画は立てないようお願いします。
休憩等で利用される際には、携帯トイレの持参・使用、ゴミの持ち帰り、利用後の清掃など、環境保全にご協力をお願いします。
沓形コース、三眺山から先は草で足元が見えにくくなっています。
歩かれる際はご注意ください。
三眺山から先の様子。草がかなり繁茂しています。
8月に入りだいぶ数が減ってしまいましたが、まだリシリヒナゲシの花は見られます。
利尻山に訪れた際は是非探してみてください。
利尻島の固有種リシリヒナゲシ
写真は8月6日に撮影したものです。
立ち入り禁止ロープの先に咲いている場合もあるので、写真を撮る際はロープの先に立ち入らないようお願いいたします。
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