大雪山GSS山岳パトロール日誌(2023)

令和5年7月27日(木曜日)黒岳
黒岳から北海沢まで巡視を行いました。
途中、踏み込み防止のために張っているロープが何者かに切られているのを発見。
切られたロープ
犯人は定かではありませんが、エゾユキウサギの仕業でしょうか?
ロープをつなぎ直し補修しました。
補修したロープ
北海沢付近の歩道に最後まで残っていた残雪も解けたのでロープを設置しました。
これで歩道上のロープはすべて張り終えました。
北海沢の様子
これらのロープは貴重な植生を保護するために張っています。
ロープを越えないのはもちろんですが、ロープを張っていない所でも歩道外には出ないようにお願いします。
令和5年7月26日(水曜日)北鎮岳まで巡視しました。
黒岳の7合目から山頂までの歩道にはダイセツトリカブトが咲き始めていました。
山頂ではエゾシマリスが植物を食べているところを目撃しました。
よく姿を見せますがエサは絶対にあげないようにしましょう。
お鉢平展望台前の雪が解けたのでロープを張りました。
北鎮岳に向かう道中の雪渓は雨により足元が滑るようになっていたため雪を割り足場を作りました。
足場を作りましたが、雪解けで滑りやすくなるので雪渓を歩く際はアイゼンなどの使用をお勧めします。
令和5年7月26日(水曜日)緑岳
昨日の強風で倒木がありました。
強風時はこのような危険もありますので気を付けて下さい。
第一花畑は、歩道上の雪が無くなりヨツバシオガマやミヤマリンドウ、綿毛になったチングルマが見られます。
雪解け直後のエイコの沢手前では、アオノツガザクラが満開です。
アオノツガザクラ
エイコの沢にて、白い花がヤマハハコ、黄色い花がミヤマアキノキリンソウ、奥の薄い黄色の花がヤマブキショウマです。
エイコの沢
エイコの沢から山頂までの生い茂ったボサやハイマツ等の刈り払いが終わりましたので、歩きやすくなっています。
天気の良い日はぜひ山頂まで登ってみてはいかがでしょうか?
令和5年7月25日(火曜日)緑岳
週末の好天からうってかわって、本日はあいにくの天気となりました。
朝から土砂降りの雨でしたが、小雨になったのを見計らって巡視を行いました。
第一花畑
この日の入山者は全員下山済みでしたが、このような時に巡視をする事も大切です。
晴天時には分からない歩道の状況を知る事が出来るからです。
歩道上に水が溢れて川のようになっています。
また、歩道から水を排出する導流工が落ち葉などで詰まってしまうので取り除く作業も行います。
導流工が詰まっていないかをチェック
雨が降った日は歩道が川のようになりますので、防水性のある靴で登山されることをお勧めします。
令和5年7月21日(金曜日)黒岳:北海沢まで巡視をしました。
黒岳からポン黒の稜線は、イワギキョウやツガザクラが咲き始めました。
花の季節も終盤に差し掛かりました。
チシマツガザクラ。奥は北海岳方面
現在、花を観察するのにお勧めの場所は黒岳石室から赤石川付近です。
雪解けが遅いのでまだ春先に咲く花の群落が楽しめます。
エゾコザクラとミヤマキンバイの花畑
ミネズオウ(赤石川付近)
令和5年7月19日(火曜日)(水曜日)黒岳
黒岳7合目から山頂間の歩道草刈りを行いました。
ササやアザミなどが歩道を覆ってしまうため毎年定期的に草刈りをする必要があります。
草刈りをする前
歩道脇に高山植物が生育しているため、高山植物を刈らないよう剪定ばさみで慎重に作業を行います。
剪定しながらの作業
チシマノキンバイソウなど既に開花した花は容易に見分けることが可能ですが、ダイセツトリカブトなどこれから開花する花もあるため見分けるのに苦労しました。
草刈り後
黒岳では多くの高山植物が生育していますが、花の撮影のため歩道外へ侵入して植生が踏み荒らされる事例が見受けられます。
くれぐれも歩道外には立ち入らないようお願いします。
令和5年7月18日(火曜日)黒岳:北海沢まで巡視
黒岳山頂は濃霧で何も見えませんでした。
山頂ではエゾシマリスが食事中です。
赤石川方面はエゾノツガザクラ等が開花しています。
北海沢前の雪渓はまだ残っていますが、融雪が進んでいますので踏み抜きに注意して下さい。
北海沢方面は快晴でした。
令和5年7月18日(火曜日)緑岳:コマクサ広場まで巡視
第二花畑の雪渓は無くなり、雪渓上の歩行は第一花畑の一部とエイコの沢付近だけとなりました。
第一花畑
ハイマツやナナカマドが生い茂るところではゴゼンタチバナが見頃となっています。
ゴゼンタチバナ
エイコの沢では、ハイオトギリが咲き始めました。
ハイオトギリ
砂や枯れ葉で詰まっていた導流工の手入れをしました。
手入れ前
手入れ後
導流工は、歩道上の流水を歩道外へ誘導する役割があり、これが詰まると歩道の洗掘や泥濘化により歩きづらくなることから、巡視時に手入れを実施しています。
令和5年7月14日(金曜日)黒岳
本日は小雨とガスが濃く、1日中このような天気でした。
黒岳山頂
雲ノ平にてホシガラスを確認。
雨の中飛び回っていました。
北鎮岳までの道の雪渓はまだ残っており、下る際は滑落する可能性があるので注意して下さい。
北鎮分岐についても天候はよくなりませんでした。
令和5年7月12日(水曜日)高原温泉
一昨年から行っているアメリカオニアザミの駆除を行いました。
トゲトゲしいアメリカオニアザミ
ゴム手袋や革手袋も貫通するほどのトゲを持っているので、触る際には注意が必要です。
根元は比較的トゲが少ないので、根元を持つのがポイントです。
根元をつかんで引き抜く
今回は合計で6.8kgのアメリカオニアザミを駆除しました。
駆除したアメリカオニアザミ
令和5年7月12日(水曜日)黒岳
あいにくの天気でしたが、お鉢の巡視をしてきました。
天気が悪く登山者がいないためか、ギンザンマシコを1度に複数羽確認できました。
ギンザンマシコ(♂)
お鉢平展望台。終日このような天気でした。
クモマユキノシタが開花していました。
シロバナヨツバシオガマが咲いていました。
エゾタカネスミレ
稜線上はエゾタカネスミレやキバナシオガマなどの黄色い花たちが見頃を迎えています。
ぜひ、晴れた日にお越し下さい。
令和5年7月11日(火曜日)黒岳
北鎮分岐まで巡視を行いました。
黒岳山頂まではウコンウツギがまだ見頃となっています。
黒岳8合目~9合目間のウコンウツギ
黒岳石室分岐から雲ノ平方面へ向かうとチングルマも見事に花を咲かせていました。
北鎮分岐手前の斜面はまだまだ雪が多く残っています。
傾斜もありますが、しっかりステップがついています。慎重に登り降りをして下さい。
北鎮分岐手前の斜面全景
ステップはしっかりついています
帰り道に雷雲が迫ってきました。山で雷に遭うと大変危険ですので、天気予報などをしっかりチェックして、予定を立てましょう。
また、雷雲が来るとロープウェイが運休になることもありますので注意して下さい。
雲ノ平、北鎮岳に迫る雷雲
令和5年7月10日(月曜日)緑岳
ロープ修正と巡視を行いました。
第1花畑は雪がさらに融け、植物が顔を見せています。
第1花畑のチングルマは早くも綿毛になっていました。
第2花畑も雪が融け、歩道が出てきていました。
第3花畑のロープを修正しました。
エイコの沢に続く道は融け始めていますがまだ雪が残っています。足元に注意して下さい。
令和5年7月10日(月曜日)北海沢まで巡視とロープ張りを行いました。
暑い一日、ノゴマの声が清涼感を与えてくれます。
ノゴマ。奥は屏風岳(9合目)
稜線風衝地にはエゾツツジ、イワブクロが咲き始め、第2弾の花の盛りを迎えています。
コマクサの群落(ポン黒)
黒岳石室周辺の雪田地にはチングルマが見頃でした。
チングルマの花畑(黒岳石室付近赤石川側)
雪が融けたところに植生保護の為のロープ柵を施しました。
赤石川方面
北海岳方面では赤石川、北海沢間にまだ雪が残っています。歩行には注意して下さい。
令和5年7月6日(木曜日)高原事務所のそばにある園地の紹介をします。
園地内には、ボッケ(泥火山)や少し変わった植物が自生しています。
ボッケとはアイヌ語で「ポフケ」(煮え立つ)から「煮え立つ場所」という意味で地質現象の「泥火山」のことです。
まだ冬毛のキタキツネ
ダイセツヒナオトギリ(固有種)が見頃となっています。
ネジバナ。別名「捩摺(もじずり)」。
ねじれ乱れた模様を染めた絹織物に由来するとされています。
ハクサンボウフウ:根はヒグマの大好物の1つ。
園地には、ベンチが置いてありますので温泉上がりや下山後にゆっくりされてみてはいかがでしょうか?
令和5年7月5日(水曜日)お鉢平展望台までの巡視を行いました。
歩道脇にクロユリが咲いていました。
ぜひ探してみて下さい。
雲ノ平にはキバナシャクナゲが多く群生しており見頃を迎えています。
お鉢平展望台は濃霧により全体を見渡せませんでした。
北鎮岳へ向かう途中の雪渓はまだまだ残っているので歩行の際はご注意下さい。
7合目にある、あまりょうの滝展望台も巡視しました。
ハイキングなどはこちらをオススメします。
令和5年7月4日(火曜日)高原温泉からコマクサ広場までの巡視を行いました。
高根ヶ原の斜面の雪も徐々に少なくなってきました。
コマクサ広場から緑岳山頂に向かう道はエゾイソツツジの白い花が咲き誇っていました。
エゾイソツツジの蕾
エゾイソツツジの花
令和5年7月4日(火曜日)北海沢から雲ノ平までの巡視を行いました。
広がりつつある花畑と山々がきれいでした。
マネキ岩とウコンウツギ(黒岳9合目)
バイケイソウ(赤石川)
雪渓と花畑(北海沢)
キバナシャクナゲと烏帽子岳(雲ノ平)
令和5年7月3日(月曜日)黒岳から北海沢まで巡視を行いました
黒岳7合目から山頂間の雪渓はほぼなくなりましたが数か所、雪渓上を歩行しますので、滑落や転倒にご注意下さい。
ウコンウツギが見頃となっています。
チシマヒョウタンボクも咲いていました。
赤石川周辺の残雪状況です。
踏み抜きには十分注意願います。
北海沢の雪渓上でクマの足跡を発見しました。
同日、北海岳の歩道付近でヒグマの目撃情報がありましたのでご注意下さい。
令和5年7月3日(月曜日)緑岳第2花畑からのロープ張りと巡視を行いました。
第2花畑は雪が融けて木道が出てきています。
第2花畑でロープを張りました。
木道が浮くほどの水量なので歩行の際は注意して下さい。
エイコの沢の雪渓は踏み抜きが多発していますので歩行の際は注意して下さい。
第1花畑にミヤマリンドウが咲き始めていました。
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