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林野庁

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平成30年7月豪雨によって発生した災害への対応について

1.概況

平成30年7月豪雨により、広島県をはじめ西日本の広域で山腹崩壊、土石流等による甚大な災害が発生しました。今後、被災県と連携しながら、被害状況の更なる把握と原因究明等を進め、早期復旧に取り組んでまいります。

2.被害状況

平成30年7月豪雨による山地災害を含む林野関係被害の発生状況は、34道府県において被害カ所11,466カ所、被害額約1,088億円となっています。(8月9日9時時点で報告のあったもの)。

区分 被害カ所数 被害額
林地荒廃*
   1,893カ所
77,783百万円
治山施設
     85カ所
3,969百万円
林道施設等
9,420カ所
25,757百万円
木材加工・流通施設
     41カ所
1,027百万円
特用林産施設等
      27カ所
256百万円

11,466カ所
108,792百万円
 
林地荒廃*…新たに発生、または、拡大した林地の崩壊
 
都道府県別のデータ(PDF : 138KB)   農林水産関係被害の全データはコチラ

3.対応状況

(1)災害復旧等に係る技術指導及び現地調査

7月26日
・広島県及び愛媛県における山地災害の学識経験者による現地調査を実施(7月29日まで)
7月25日
・被災自治体からの要望を踏まえ、災害復旧等事業に向けた調査、設計等を集中的に支援するため、本庁及び各森林管理局の技術職員からなる「山地災害対策緊急展開チーム」を編成し愛媛県への派遣を開始
7月20日
・愛媛県大洲市において、八幡浜官材協同組合を含む木材加工流通施設の復旧に向けた被害状況調査を実施
7月18日
・林道被害関係:高知県(7月19日まで)
7月17日
・林道被害関係:広島県(7月18日まで)
・山地災害関係:愛媛県(7月18日まで)
7月12日
・林道被害関係:岡山県、愛媛県(7月13日まで)
・山地災害関係:山口県、高知県(7月14日まで)
7月11日
・山地災害関係(7月12日まで)

(2)ヘリ調査等の実施

7月12日
・愛媛県(四国森林管理局)
7月11日
・長野県、岐阜県、岡山県、高知県(中部・近畿中国・四国森林管理局)
7月10日
・京都府、広島県、高知県(近畿中国・四国森林管理局)
7月  9日
・兵庫県、福岡県、佐賀県(近畿中国・九州森林管理局)
7月  7日
・岡山県、広島県及び愛媛県等(近畿中国・四国森林管理局)(ドローン調査)
7月  2日
・下呂市(中部森林管理局)

  • 各森林管理局の災害情報
   中部森林管理局   近畿中国森林管理局  四国森林管理局   九州森林管理局
 

(3)リエゾン等の派遣

8月  3日
・広島県へ復旧方針策定支援のため本庁担当官を派遣
7月31日
・広島県へ復旧方針策定支援のため本庁担当官を派遣
7月20日
・愛媛県大洲市・西予市からの人的支援の要請を受けて、本庁担当官を派遣
7月  9日
・愛媛県災害対策本部(四国森林管理局)
7月  6日
・高知県災害対策本部(四国森林管理局)

(4)その他の対応

8月  6日
・「台風第13号接近に伴う山地災害の未然防止について」を都道府県に対し通知(治山課)
・「平成30年7月豪雨等を踏まえた山地災害危険地区等の緊急点検等について」を都道府県に対し通知(治山課)
・「台風13号接近に伴う山地災害等に備えた対応について」を森林管理局に対し通知(業務課)
・「台風13号接近に伴う林道施設災害及び森林災害発生時の対応について」を都道府県に対し通知(整備課)
8月  2日
・岡山県倉敷市が45戸の木造応急仮設住宅を建設することを、林業・木材関係団体に対し情報提供
7月30日
・広島県三原市がおよそ30戸の木造応急仮設住宅を建設することを、林業・木材関係団体に対し情報提供
7月26日
・「台風第12号接近に伴う山地災害の未然防止について」を都道府県に対し通知(治山課)
・「台風第12号接近に伴う山地災害等に備えた対応について」を森林管理局に対し通知(業務課)
・「台風第12号接近に伴う林道施設災害及び森林災害発生時の対応について」を各都道府県に対し通知(整備課)
7月24日
・愛媛県の2市(大洲市、西予市)で木造応急仮設住宅を建設するとの情報を踏まえ、林業・木材産業関係団体に対し、仮設住宅等に供する木質資材の優先供給について、改めて協力要請
7月19日
・愛媛県の2市(大洲市、西予市)で111戸の木造応急仮設住宅を建設するとの情報を踏まえ、林業・木材産業関係団体に対し、仮設住宅等に供する木質資材の優先供給について、改めて協力要請
7月18日
・東広島市から要請があった、崩壊した斜面の2次災害を防ぐブルーシート設置のための木製杭500本について、全国木材組合連合会に供給を要請。市役所倉庫に即日納入。
・愛媛県への齋藤農林水産大臣現地調査の実施
7月17日
・岡山県、広島県への齋藤農林水産大臣現地調査の実施
7月12日
・「平成30年7月豪雨を踏まえた治山対策検討チーム」を設置
7月11日
・関係団体に対し、応急対策及び復興対策に必要な木質資材、特に仮設住宅の建設に必要な杭丸太等の優先供給等適切な対応要請
7月  7日
・中部、近畿中国、四国、九州の各森林管理局に災害対策本部を設置

4.「平成30年7月豪雨を踏まえた治山対策検討チーム」について

(1)目的・検討内容等

検討チーム
  
検討チーム体制図(PDF : 413KB)

 
(2)現地調査の実施

7月26日~7月29日に学識経験者による山地災害の現地調査を広島県及び愛媛県と合同で実施  (報道発表資料)

広島県及び愛媛県で発生した山地災害の学識経験者による現地調査結果  (資料)(PDF : 129KB)

結果概要 (学識経験者による主な指摘事項)
【災害原因】
  • 崩壊は、山腹斜面に比べ傾斜が緩やかである山頂尾根部から発生。記録的な集中豪雨により地下水位が上昇し、土層が著しく飽和して崩壊発生源となったと推定。
  • 山頂尾根部の発生のため、流下距離が長く、かつ、渓岸・渓床侵食が進み、多量の土砂・土石が流下したことにより、より被害が大きくなったと推定。
  • 渓流内及びその周辺には大きさ約2~3mの巨石(コアストーン)が散在しており、その流下によって破壊力が増して被害の拡大につながったと考えられる。
  • 流出土砂・土石の多くは、記録的豪雨の異常な降水集中により根系の影響する範囲を超えた深さにまで及んだ崩壊や、根系深さを超えた渓岸・渓床侵食に伴うものと想定され、森林の山地災害防止機能に効果を及ぼす根系深さなどの影響が問われるものではないと考えられる。
  • 治山ダムについては、一部被災したダムが見られるが、計画した土砂量を補足しているほか、想定した渓床勾配の緩和や、土石流の流下能力の減衰、規模拡大の抑制といった効果は発揮していたものと考えられる。

 
【今後の対策等】
  • 不安定土砂・巨石が渓流内・周辺林地に堆積しており、下流保全対象への影響が及ぶおそれのある箇所の把握が重要である。そのためには、踏査による現地調査のほか、航空機によるレーザプロファイラ調査等の活用が効果的。
  • 一部治山ダムでは袖部、堤体等が損壊するなどの被害が見られたことを踏まえ、今後、豪雨に伴い巨石が流出するおそれのある地質条件下で保全対象に近接した箇所においては、巨石の流下による衝撃力も考慮した治山ダムの増厚、袖部の強化等の検討が必要。
  • 応急対策として、渓流内の土砂・土石を除去(除石)のほか、恒久対策として、斜面上の巨石はロープネット工等により斜面内で固定するなども有効。
  • 流木による被害は、九州北部豪雨災害と比較した場合、材積の面から限定的であったと考えられるが、今後、基礎データの分析を通じて比較・検証を進め、植生の違いなどによる流木災害の特徴を解明していくことが重要。
  • 流送区間の長い荒廃渓流の復旧に当たっては、施工条件を踏まえつつ階段状に治山ダムを整備することが有効である。また、渓流内に堆積している流木の対策として、危険木の除去や、流木捕捉式治山ダムの設置が有効。
  • 警戒避難体制の整備として、地域住民への避難に資する情報の提供や、人家裏山の亀裂発生箇所等における検知センサーの設置等の検討が必要。




お問合せ先

森林整備部治山課山地災害対策室

担当者:川崎、須永
代表:03-3502-8111(内線6197)
ダイヤルイン:03-3501-4756
FAX番号:03-3503-6499