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東北森林管理局

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    岳岱自然観察教育林

    岳岱自然観察教育林

      岳岱自然観察教育林は、秋田県山本郡藤里町を流れる藤琴川の上流、藤里駒ヶ岳と三蓋山の二つの高い山に挟まれた台地状のところにあります。標高は約620m、面積は約12haです。ブナを主体とする天然林で、世界遺産地域の周辺区域として、核心地域(立入禁止の地区)の様相を体験できる森のひとつとされています。
      林内にはブナの実生から、稚幼樹、幼木、成木、老木に至る成長過程がよく観察でき、苔むした巨石が転がっている自然庭園のような風景が見られます。歩道や木道が整備されており、森林浴や森林環境教育によく活用され幅広い層の方々に楽しんでいただいています。
    地図 岳岱自然観察教育林
    〒018-3201
    秋田県山本郡藤里町藤琴沢国有林

    藤里町役場から車で約50分
    時期:4月~11月

    コース:一周約1.7km
    時間:約1時間

    パンフレット
    白神山地岳岱自然観察教育林散策ガイド(PDF : 2,678KB)
    世界自然遺産白神山地悠久の森を歩く(PDF : 2,878KB)

    岳岱案内図

    岳岱自然観察教育林見所

    岳岱の見どころ岳岱多目的展示施設

    1.岳岱大ブナ

      遊歩道周辺のブナの中では最大で、幹周り401cm、樹高31.6mの巨木です。
    白神山地のシンボルを400年ブナから2.こまいぬシナノキと共に引き継ぎました。
    岳岱大ブナ

    2.こまいぬシナノキ

      木のコブが神社の狛犬に見えたことから、こまいぬシナノキと愛称が付きました。
    幹周り473cm、樹高30.4mの巨木です。
    シナノキ こまいぬに見えるコブ

    3.サンカヨウ(春)

      春にこの場所にサンカヨウがまとまって咲いています。
    サンカヨウの花は雨によく濡れると透明になることがあります。
    サンカヨウ サンカヨウ サンカヨウ

    4.キハダ

      400年ブナの手前にある巨木はキハダという木です。
    岳岱唯一のミカン科の植物で、名前の通り葉や実はミカンの匂いがします。
    名前の由来は樹皮の内側が黄色い事によります。この樹皮は舐めると苦く、胃腸薬や湿布などに利用されています。
    キハダ キハダ


    5.倒れた400年ブナ

      例年3000人ほど訪れる岳岱自然観察教育林には白神のシンボルである400年ブナがあります。ブナの寿命は300年前後と言われており、それを遙かに超える老木でしたが、令和4年3月に倒れているのが発見されました。
      400年ブナについてはこちらで詳しく紹介しております→ありがとう400年ブナ

      ブナの肌は白から灰色、やや緑色を帯びており、これは地衣類やコケ類が付着しているためであり、そのため唯一無二の模様ができあがります。地衣類やコケ類が生育出来るのは主に、樹皮が剥がれ落ちないというブナの性質によります。また、ブナの樹形は雨を集める構造になっており、降雨時は葉が雨を集め、幹に雨が流れる「樹幹流」で地衣類などに水分が渡ります。この樹幹流は晴れているときでも跡が残っているので観察が出来ます。
      そして林内には多くのブナの実が落ちており、多くの命の支えとなっています。ブナの実は、発芽から生長して結実まで40~50年かかるといわれているのでブナの実一つでも時間の重みが伝わってきます。
    400年ブナ

    6.空洞のシナノキ

      木道を歩いていると突然現れる空洞のシナノキ。たくましく生きる姿に命の大切さを教えられます。
    樹木の中心部は人間の髪の毛のように細胞が死んでおり、体を支える働きをしています。
    水を吸い上げているの樹皮に近い細胞なので、このシナノキのように中心が空洞になっていても木は生きています。また、シナノキの樹皮はとても丈夫なため、帽子やロープ、かごなどに使われています。
    シナノキ

    7.カエルの池

      春に訪れるとカエルの卵が見られるカエルの池。葉の先にぶらさがっているはモリアオガエルの卵塊です。メスは最大約8cmになる大きいカエルで、全国で生息数が減少しています。
    池の中にあるタピオカのような卵はヤマアカガエル、白く大きい卵塊はクロサンショウウオの卵です。
    初夏はオタマジャクシが見られて、落ちてくるモリアオガエルのオタマジャクシをヤマアカガエルのオタマジャクシが食べます!

    カエルの池  モリアオガエル

    ヤマアカガエル ヤマアカガエル  クロサンショウウオ クロサンショウウオの卵

    8.巨石群

      ここには藤里駒ヶ岳から崩落してきたとされている巨石が点在しており、庭園のような美しい光景が広がっています。
    また、根で巨石をかかえこむブナもあり、時間の流れとブナのたくましさを感じられる事が出来ます。
    巨石群 巨石群 巨石群

    ゾウ?

    9.湧き水

      超軟水で飲みやすく、飲むと体がすっきりします。
    水温は8.5℃ぐらいで、湧き水の水温は年間を通じて一定と言われています。
    湧き水

    10.ギンリョウソウ・ギンリョウソウモドキ

      キノコのように見えるギンリョウソウは、菌から栄養をもらうため、光合成を行わない珍しい植物です。
    ギンリョウソウは5月から7月、ギンリョウソウモドキは9月から10月に見られます。
    ギンリョウソウ

    11.ヤチダモ

      ヤチダモは硬質で弾力性があるので、野球の圧縮バットに使われていました。
    写真の右に生えているのはイタヤカエデです。
    ヤチダモ

    岳岱で見られる主なお花と実

    岳岱で見られる主なお花
    岳岱開花目安カレンダー

    他にも…

    • 林内で聞こえる「ジェージェー」のはカケスという鳥の鳴き声です。英語ではその鳴き声の通りJay(ジェー)とよばれています。
    • カエデによく似ており、トゲが生えているのはハリギリという樹木です。別名「てんぐのうちわ」とよばれています。
    • 見所2から展示施設に向かう途中などにオオバクロモジという植物が生えています。オオバクロモジの枝はいい匂いがするので和菓子を食べる串に使われています。
    カケス ハリギリ オオバクロモジ

    岳岱周辺のおすすめスポット

    田苗代湿原

      岳岱よりさらに車で10数分登ると田苗代湿原へと続く黒石沢林道に着きます。さらにそこから約10分徒歩で進むと田苗代湿原にたどり着きます。
    春は白いミズバショウが咲き、夏はオレンジ色のニッコウキスゲは咲き、秋は黄色いブナの紅葉を楽しめることができます。
    他にもザゼンソウやトキソウ、モウセンゴケ、タムシバ、イワナなどが見られます。
    ミズバショウ ニッコウキスゲ


    藤里駒ヶ岳

      田苗代湿原から続く山頂までの登山が楽しめます。標高1158m、片道約2km。
    山頂からは素波里湖や能代市、男鹿半島が望めます。
    藤里駒ヶ岳 藤里駒ヶ岳

    藤里駒ヶ岳 藤里駒ヶ岳

    太良峡風致探勝林

      岳岱自然観察教育林に向かう途中で見られます。
    毎年秋に多くの方が訪れる人気のスポットです。
    太良峡 太良峡

    お問合せ先

    藤里森林生態系保全センター

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