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林業専用道作設指針等の概要(講義)なぜ、今、路網整備が必要なのかを理解するために、森林・林業再生プラン、路網の現状、路網整備の考え方、林業専用道作設指針、林業専用道の設計上・管理上の留意点等について講義が行われました。
講師:東北森林管理局森林整備課 畠山設計指導官
《森林・林業の再生に向けた改革の姿》 改革の姿における路網整備の考え方は、 施業集約化の推進や民有林と国有林が併存する地域において森林協同施業団地の設定を推進するとともに、「林業専用道」「森林作業道」の区別を新設し、路網整備を加速化させます。 具体的には、(1) 械を組み合わせた作業システムの整備、(2) 林所有者が不明な場合にも路網整備が進められるよう措置を講じます。林業専用道の作設にあたっては、作業システムを考慮しつつ、森林作業道の取り付け箇所等の配慮が必要です。
《路網整備の現状》 作業道とは、素材生産など林業の事業に用いるため、作業用の車両の通行を予定して開設する道です。 林業の事業は、いくつかの作業用機械を組み合わせて行われます。 路網の総延長は約44万kmで、ほぼ地球11周弱(1周約4万km)となります。 路網密度は約18m/haです。
《諸外国の路網整備状況》 日本の路網密度はドイツの1/7、オーストリアの1/5の水準です。
《路網整備の考え方》 「林道」は、原則として不特定多数の者が利用する恒久的公共施設です。 「林業専用道」は、主として特定の者が森林施業のために利用する恒久的施設です。 林業専用道については、林道規定の自動車道1、2級の設計車両と同じ普通自動車が通行できる規格構造とすることしていますが、一般の者にわかりやすいように普通自動車(10t積み程度のトラック)と表記としていす。
《路網の区分と役割》 それぞれの役割を理解し、適切な組み合わせによる路網整備が重要です。 林業専用道は、林道の一区分との位置付けであることに留意する必要があります。
《林業専用道の例》 10t積みトラックの通行が可能であるため、森林作業道を使って集めた木材や林業専用道の沿線で伐採した木材を直接トラックに積み込んで市場へ運搬することができます。
《路網整備水準の目安》 路網・作業システム検討委員会において、地域の諸条件にとらわれない普遍的な因子として林地の傾斜度に着目して、地域で採用される作業システムに応じて必要となる路網密度の目安が示されました。
《林業専用道作設指針 第4 測量・調査・設計》 路線選定にあたっては、図上測設の段階から複数の路線を比較する方法により路線選定を行うものとします。 林業専用道は、地形・地質の安定した箇所を通過させることが必要であることから、地形図では把握できない微地形を把握して設計する必要があります。このため、現地での直接測量(線形目標杭(とんぼ)を設置しながら、繰り返し線形の検討を行う方法)によることが原則です。
《林業専用道作説指針 第5 土工》 切土のり面勾配は、現地の土質条件等から標準値では切土のり面の安定が保てないと判断できる場合は、必要に応じて安定のり勾配とします。 なお、労安則では、切土高が2m未満であって、崩落のおそれがない場合は、切土のり面勾配を直とすることができることとなっています。 盛土のり勾配は、1割2分を標準としていることから、良質な盛り土材料の使用が必須です。特に、保安林内等においては、十分な安定性を確保した構造としなければなりません。(ただし、1割5分を要求するものではない)
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《林業専用道作設指針のポイント》 林業専用道作設指針のポイントは、 (1) 地形に沿った線形とする、(2) 土構造を基本とする、(3) 波形勾配と横断排水による分散排水、であり、この考え方に基づき、詳細な規格・構造等を定めています。
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林業専用道の調査設計(演習)明日の藪川林道における現地実習の準備として、班ごとに図面上で路線の検討と、縦横断図等から見直すべき線形、工法等について検討しました。 講師:(株)森林テクニクス青森支店 柴田業務課長
この演習や実習により、林業専用道の適正な線形の選択や適切な施工管理の知識を習得します。
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森林整備部技術普及課
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