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更新日:25年4月1日 29.鎗戸植物群落保護林 当保護林は、剣山から一ノ森を経て鎗戸山への稜線の南側に位置し、コメツガやシコクシラベ、ヒメコマツ(ゴヨウマツ)、ウラジロモミなど四国では限られた高標高地域にしか見られない亜高山帯の針葉樹林が広がっています。 この付近は戦後に国有林として買い取った箇所で、戦前に伐採された箇所も多く、保護林内は伐採を免れた貴重な原生林が残っています。 また、隣接する鎗戸シコクシラベ林木遺伝資源保存林は、シコクシラベの純林を見ることができる貴重な森です。 保護林マップ上空から見た保護林(2012年10月5日撮影) その他の写真はフォトアルバムをご覧下さい。 保護林内に生育する樹木ヒメコマツ(ゴヨウマツ)は、標高の高い所(ブナ帯から亜高山帯)に分布し、葉が5本ずつつくためゴヨウマツとも呼ばれます。 当保護林ではシコクシラベやコメツガに混ざって生え、胸高直径115cmの巨木も確認されています。 ▲ヒメコマツの巨木 林内には、写真のようなヒメコマツの巨木が生育していますが、ニホンジカにより樹皮が剥がれる被害が増えており、ボランティアの方々や請負によりラス巻を行っています。徳島森林管理署が平成24年12月に一ノ森山頂付近のヒメコマツの枯死木2本から生長錐でコアを取り、年輪を調べた結果、生長量は約1mm/年ということが分かりました。胸高直径60cmの木であれば樹齢約300年と推定されます。 ▲ヒメコマツの葉と若い球果(2011年7月撮影) ▲コメツガの葉と球果(東赤石にて撮影) コメツガの球果はツガと異なり、球果の付け根が曲がりません。 ▲コメツガの若枝に生える毛(東赤石にて撮影) コメツガはツガと異なり毛が生えています。ツガの特徴は横荒山保護林をご覧下さい。 |