平成28年度活動状況
一ツ瀬川流域森林整備連絡会議(平成28年度第4回)を開催(2月23日)
平成28年度第4回一ツ瀬川流域森林整備連絡会議を開催しました。
今年度最後となる会議は、有害鳥獣捕獲駆除の手続き、一ツ瀬川流域森林計画区に所在する市町村におけるトピックス等の紹介と第2回の会議において後日報告することとした「シカネット設置後の効果検証及び被害の傾向と対策調査」の取組結果の説明等を議題に行いました。
児湯農林振興局からは、宮崎県が進める「山村地域の持続的発展推進会議」の設置について説明がありました。内容は、地域毎の林業の課題・対策を地域自らが捉え、実行する中核組織として、県出先機関を事務局に市町村林務担当課長、森林管理署等が構成員となり、「循環型林業の推進、山村地域の活性化、山村地域の所得向上」の目標達成を目指す地区協議会を設置する旨の情報提供があり、関係機関への協力要請がありました。
また、森林管理署からは、「シカネット設置後の効果検証及び被害の傾向と対策調査」の報告をスライドを用いて行い、シカネットの張り方は、垂直張り2.4m(スカート付)が効果的である。継続的な確認調査と対策の実証によって、造林コストの削減及び適正頭数の実現に繋がることを報告しました。
最後に次年度の第1回の開催は、6月に開催することとして、課題等については、開催日程までに調整し、事務局から通知するとしました。
スライドによるシカネット |
参加者による熱心な意見交換会 |
穂北小学校「木と子供のふれあい教室」を開催(2月8日)
平成29年2月8日に、西都市の穂北小学校4年生を対象に森林の役割や恩恵について学ぶ「木と子供のふれあい教室」を開催しました。
当日は、児童19名と当署職員を中心に、シカと森林の関係を知るカードゲームや森林における水の役割、本棚制作など、日頃なかなか体験できないことを経験しました。
なかでも、子供達が苦労したのは県産のヒノキ材を使っての本棚制作で、釘が曲がってしまったり、なかなか釘が打ち込めなかったりしていましたが、真剣に金槌を打ち、出来上がった本棚を自慢そうに見せ合ったりするなど木材の持つ暖かみを感じていました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
森を作るカードゲーム |
本棚作成中 |
みんな完成~! |
生徒からの感謝状 |
富田浜海岸林のマツ補植を実行(2月1日)
平成29年2月1日に、新富町の富田浜海岸濱山国有林281る1林小班にてマツの補植作業を行いました。この海岸では、例年続くマツ枯れ被害によりマツ林の減少が進み衰退の一途をたどっている状態です。また、海岸林内への不法投棄も多く見られます。
この海岸は、県・市町村・地域住民の協力もあり潮害防備・保健保安林としての機能を維持し、また、地元住民の安らぎと潤いを与える場として利用されています。
このことから今回海岸林の植生回復を目指し、新たに抵抗性マツを100本植栽、あわせて、苗木の早期成長を目的として2種類の有機性肥料をマツ(裸苗)苗木の根底部に施肥する植栽をしました。
「肥料1配合のマツ」・「肥料2配合のマツ」・「無肥料のマツ」、この3種類のマツの成長量を比較し経過を観察していきます。マツの早期成長を期待し、その結果の良いものを採択することにより、海岸林の早期再生に繋がるものと考えられます。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
施肥の様子 |
植栽作業中 |
植栽時状況 |
樹長・直径の測定 |
一ツ瀬川流域森林整備連絡会議(平成28年度第3回)を開催(12月19日)
平成28年度第3回一ツ瀬川流域森林整備連絡会議を開催しました。今回は、急傾斜地における間伐材の搬出が課題となる中、先進的な高性能林業機械(タワーヤーダ)を使用した簡易な架線集材による伐木・造林作業の勉強会を行いました。
現場は当署管内尾鈴(川北)国有林の立木販売箇所(皆伐)であり、集材は、尾根部(緩傾斜)から急傾斜地に変化する地点に立木を中間支柱とした約30mの主索1本に自走式搬器と搬器内のウインチに巻かれる荷吊り索での作業です。
架線集材は、車両に掲載したタワーを既設の搬出路を利用し、20m程度の間隔でタワーヤーダを移動する方法で行われており、架線の撤去と作設は2日程度で可能です。
また、集材作業は、タワーヤーダのオペレータと荷掛手の2名体制で、双方のリモコン操作で行われ、荷外しは、オートチョーカと呼ばれるチョーカワイヤ(リモコン操作で自動でワイヤが外れる仕組み)を用いることで、荷を下ろす際に材に近寄ってワイヤを外す必要がなく、生産性の向上と安全性を高めています。
会社は、高価な機械であるため、機械の稼働率を上げ、10,000m3/年の生産量の確保が必要であり、今後の生産目標1,000m3/月の生産量を目指すと説明がありました。
架線系の高性能林業機械の普及は、まだまだこれからですが、民国を通じた林務担当者にとって有意義な勉強会となりました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
人工支柱を装備した移動可能な集材機(タワーヤーダ) |
搬器ワイヤに吊り下がる集材中の材(手前グラップル) |
立木を利用した中間支柱 |
リモコンで操作するオートチョーカの説明 |
さいとふるさと産業祭りへ参加(10月30日)
平成28年10月30日(日曜日)西都市のシンボルである西都古墳群にて、産業及び観光振興を図る目的として、「さいとふるさと産業祭り2016こんね祭り」が、西都原イベント広場において開催されました。
当日は朝から晴天に恵まれ、たくさんのイベントや出店の並ぶ中、当署からは本棚とイスを子供達と一緒に制作する木工教室を行い、多くの来場者で賑わいました。
参加した子供達は、真剣な表情で金槌を打つ姿や、出来上がった本棚を自慢そうに見せたり、またイスの座り心地を確かめたりするなど、たくさんの方々に、木材の持つ癒やしや、ぬくもりを感じていただく絶好の機会となりました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
真剣な顔(^o^) |
ご満悦 |
出来栄えバッチリ!! |
頑張れ~! |
4者によるシカ被害対策協定の駄留地区で「獣を食べよう会」が開催(10月28日)
児湯郡木城町駄留地区で10月28日に鳥獣被害対策に尽力する地域住民や関係者をねぎらおうと、「獣を食べよう会」が開かれ木城町長や宮崎県、児湯農林振興局、地元住民ほか総勢70名以上の参加がありました。
8月31日に「4者によるシカ被害対策協定」を締結したことで国・県・町・地元団体による一層の連携ができ横断的なシカの捕獲ができつつあります。
そして今回、駄留地区で捕獲したイノシシを、本地区住民の方々が大きな鍋で柔らかくなるまで煮込んだ「しし汁」に、美味しく調理してもらい、ふるまっていただきました。あまりのおいしさに職員も5杯以上おかわりしたものも・・・
本協定を通じて4者が一体的となった宴が開催されたことで地域との親睦が深まり、今後の有害獣の捕獲に対する参加者の個体管理の重要性への理解など繋がるものと思われます。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
ふるまってくれた地域の方々 |
宴の様子 |
西都児湯森林管理署長の挨拶 |
地元の方の挨拶 |
平成28年度「業務研修」を開催(10月20日)
業務研修は、職員の現場業務に係わる知識の習得及び技術向上を目的に開催しています。
研修は、九流水森林事務所管内の吹山国有林27に林小班で、誘導伐(民有林においては更新伐)予定箇所の伐区設定と搬出路等の検討を主体に行いました。
また、今回の研修は、一ツ瀬川流域森林計画区における市町村森林整備計画の樹立年度であるため、現在、木城町森林整備計画作成をサポートする「木城町森林(もり)づくり活性化推進チーム」を設置し、地域課題等の解決に向けた勉強会、現地研修会等に取組むケーススタディ地区を設定ていることから、同チームの構成メンバーである児湯広域森林組合の職員7人にも参加して貰い、国有林で実施している誘導伐がどのような施業方法なのかを共に学び、民有林と国有林の連携をさらに深めています。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
誘導伐の説明を受ける参加者 |
現地調査前の打合せ |
現地調査の取り纏め |
現地調査の結果を図面に記入 |
一ツ瀬川流域森林整備連絡会議(平成28年度第2回)を開催(9月28日)
平成28年度第2回一ツ瀬川流域森林整備連絡会議を開催しました。
第2回の課題は、当署尾鈴国有林239に林小班において「シカ被害対策とコスト実証」の勉強会を開催しました。
当該地は、森林技術・支援センターの技術開発課題のひとつである、「シカネット設置後の効果検証及び被害の傾向と対策調査」の取組みとして、シカ被害防止対策ネットの効果的な設置と維持管理について調査・分析を行っています。
こうしたことから、同センター職員によるこれまでの実証結果等について説明を受け、今後におけるシカ被害防止対策ネット設置の検討材料とすること等を目的に勉強会を開催しました。
当日は、途中から雷雨により閉会したため、全ての説明を受けることができませんでしたが、来る10月18日・19日に開催される「森林・林業の技術交流発表大会」において、課題発表があることから、詳細については、後日、一ツ瀬川流域森林整備連絡会議等を活用して行います。
今後も林業及び木材産業の成長産業化の実現に向け、川上から川下が連携した取組みが進むよう同連絡会議を開催していきます。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
概要説明をする森林技術指導官(技C) |
寝かせ張り方式の説明に聞入る参加者 |
従来の直張り方式 |
ツリーシェルター(苗木保護管) |
「郷土の森(フォレストピア石河内)」の環境整備を実施(7月21日)
梅雨明け宣言後の好天の7月21日、木城町石河内地域住民の森林とのふれあいの場として利用されている郷土の森において、保全協議会メンバーはじめ、地域住民やボランティア約40名で歩道整備、林内の下草刈りを実施しました。
今年は、古くなった歩道の手すりとベンチの板を交換するなど良い汗を流しました。
また、今年8月11日が「山の日」として初めて祝日になることから、山に親しみ、山の恩恵に感謝しつつ、森林を守り育てる大切さに触れる絶好の機会となりました。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
古い手すり(交換前) |
手すりの交換(これで安全) |
郷土の森からの眺め(石河内) |
参加者が集り記念撮影 |
尾鈴キャンプ場開き(7月1日)
平成28年7月1日(金曜日)、都農町の尾鈴(川北)国有林1029イ林小班内において、尾鈴キャンプ場開き安全祈願祭が執り行われました。尾鈴キャンプ場は尾鈴県立自然公園の中にあり、尾鈴山瀑布郡きっての名瀑「矢研の滝」へのアクセス拠点となります。4月に予定されていた尾鈴山山開き登山は平成28年熊本地震の影響で中止となりましたが、今回のキャンプ場開きは天候にも恵まれ、都農町観光協会を始めとした関係者約50名が出席、キャンプ場内のモミ(尾鈴大山神)に玉串を捧げ、期間中の安全を祈願しました。
キャンプ場内のモミ(尾鈴大山神)は、林野庁が全国各地の国有林野に生存する次世代への財産として健全な形で残していくべき代表的な巨樹巨木を「森の巨人たち」百選として選定した胸高直径1m以上の樹木又は地域のシンボルとなる樹木です。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
参加した50名の関係者 |
安全祈願の様子 |
鳥居奥にそびえるモミ(高さ27m) |
尾鈴憩いの森林館 |
一ツ瀬川流域森林整備連絡会議を開催(6月29日)
平成28年度第1回目となる一ツ瀬川流域森林整備連絡会議を開催しました。
同連絡会議は、これまで年4回程度開催しておます。今回のテーマは、平成28年が一ツ瀬川流域森林計画区の編成年になることから、市町村森林整備計画の作成に当たる1市5町1村が抱える課題と解決策等について意見交換を行いました。
市町村の担当者からは、予算確保や所有者の伐採に対する意識が低い等の理由から山林整備が行き届かず荒廃し鳥獣被害が増加している現状。伐採承認に当たっての植栽に対する指導のあり方等担当者が抱える課題等が出されました。
課題解決に向けた意見等の集約については、国庫補助金の活用、森林所有者に対する森林資源の循環利用による森林の有する機能維持等についてのアプローチの必要性。各関係機関との連絡調整、協力を深めながら、マスタプランとなる市町村森林整備計画を作成することとしました。
また、今年度「木城町森林づくり活性化推進チーム」で取組みを進めている木城町森林整備計画の作成に向けたサポートの取組状況の説明を行い、引き続き地域が抱える課題解決に向け、地域に沿った施業等に繋がる市町村整備計画の作成に取組むことを報告しました。
![]() |
![]() |
各担当からの現状・課題の発表 |
課題等に対する意見交換 |
海岸林のクリーン活動(不法投棄の処理)について(4月25日)
平成28年4月25日(月曜日)、都農町の岩山国有林1079い、は林小班内において近接治山工事の請負者(第一建設(株))及び都農町職員並びに西都児湯森林管理署職員の総勢19名で海岸部における家庭ゴミ・粗大ゴミ等の不法投棄の撤去作業を行いました。
実施当日は雨でしたが、全身泥だらけになりながら作業を行った結果、軽トラック5台、2㌧ダンプ3台、4㌧トラック1台の不法投棄物を処理しました。
このことにより、海岸林内の景観・環境が向上したことや、不法投棄物の悪循環連鎖の防止に寄与できたと考えています。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
不法投棄物状況(1079い林小班) |
撤去作業状況 |
トラックへの積込み状況 |
集積した不法投棄物状況 |
お問合せ先
九州森林管理局西都児湯森林管理署
担当者:総務グループ
ダイヤルイン:0983-43-1377
FAX番号:0983-43-1379