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九州森林管理局

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    新着情報(令和3年度)

    梅雨前における防災対策現地視察に参加

       令和3年5月13日(木曜日)に長崎県島原市において、国・県の出先機関、警察、消防の防災関係8機関が集まり、防災対策現地視察が開催されました。
       この視察は梅雨期や台風などの災害時期を前に防災関係機関による危険箇所の現地視察を行い、災害発生時の迅速な連携と対応ができるよう毎年この時期に行われているものです。
       島原市では今年、雲仙普賢岳の噴火から30年の節目を迎え、これを契機に日本一の自主防災会を目指しています。
       当日は島原市長の「どのように防災対策をしていくかが今後の課題である」との挨拶を受け、各防災機関が事業について説明を行いました。
       当署からは、眉山の治山事業について渕上翔吾治山技術官がドローン撮影した動画をもとに、眉山における治山ダムなどの整備状況を分かり易く説明しました。
       その後各現場を視察、実際の構造物による防災対策の効果に加え、現在実施しているヘリコプターによる種子散布並びに今年度の計画について説明を行いました。
       その中で島原市長より、市民の安全・安心のため目に見える形で引き続き計画的な治山事業の実施について要望がありました。
       今回の現地視察を通じ、各防災機関がそれぞれの視点で現地を確認することで災害発生時の連携を強化し対応していく事の重要性とともに、地元における眉山の治山事業に対する期待の高さを改めて認識する事ができました。
       長崎署では、引き続き地域住民の安全・安心のために「現場の声を聴く」取組を徹底するとともに、関係機関、地域住民等との連携、情報の受発信を強化してまいります。

    雲仙田代原レクリエーションの森管理運営協議会が開催

       6月21日、田代原トレイルセンターにおいて、雲仙田代原レクリエーションの森管理運営協議会を開催されました。当日は、環境省・長崎県・雲仙市・観光協会など関係する組織・団体等が14人ほど集まり、今年度の事業計画等について意見交換を行いました。
       同協議会は行政主導ではなく、昨年全国レクリエーション協会会長賞を受賞したNPO法人「奥雲仙の自然を守る会」が事務局となり、田代原風致探勝林など雄大な自然環境や牧場立地を最大限活用し、毎年度、ミヤマキリシマの生育に支障となる樹木の除去や、地元小学生を対象にした森林環境教育、看板の設置などを行ってきました。
       長崎森林管理署では、ひとりでも多くの市民に大自然に親しみ、日常から少し離れてリフレッシュできる環境を提供するため、今年度も景観保全のための修景伐採などを計画し、地域と連携しながら奥雲仙の美しい景観の維持に努めていくこととしています。
       また、当協議会の取組は地域と連携した「日本美しの森 お薦め国有林」における景観保全の取組として今年度の森林・林業白書に掲載されます。

    対馬地域で森林作業道研修会開催

       7月28日、対馬において森林作業道作設技術の向上を目的とした研修会を開催しました。研修会では、長崎県内では「道づくり」の第一人者である(株)長崎林業の城臺猛氏を講師として迎え、対馬地域の林業事業体2社から5名が参加し、実演と解説をまじえながら、簡易で丈夫、耐久性があり継続的に利用できる森林作業道の作設指導を行いました。
       局資源活用課髙木周一企画官より、現地の状況にあった路網密度と路網の検討、作設指針や作設マニュアルの説明後、城臺講師が基本的な作設方法について解説。その後、実際に重機を操作し、全切り・全盛りを基本とした表土の処理方法や根株を用いた法面保護の実演を行いました。各事業体のオペレーターにマンツーマンで指導し、疑問点について意見交換を行うなど、これまでにない内容の濃い技術指導の場となりました。
       これまで対馬では地域の状況に応じた独自の方法で作業道を作設していたこともあり、今回の研修を通じ、基本に立ち返ることと、法令遵守、安全作業の徹底を申し合わせることが出来ました。
       なお、作業システムは多様で、最適な作業システムは各事業体、さらには各事業地により異なること。また、林業機械を購入する場合などは多額の投資が必要となることから、事業体の経営判断についても考慮する必要があります。今後も引き続き計画的な事業発注と事業量の確保により、意欲と能力のある林業事業体の育成に努めてまいります。




    稀少チョウ保全に向け対馬に保護地設定

       国内では対馬だけに分布する固有種のチョウ「ツシマウラボシジミ」を絶滅の危機から守ることを目的に国有林内に「保護地」を設定しました。チョウが数を減らしたのは、急激に増えたニホンジカが餌となる植物を食い荒らしているのが要因とみられることから、長崎森林管理署では、「チョウに優しい森づくり」として、50年生のスギ林内の一部を柵により区画し、植生を保護するものです。
       保護地では、ツシマウラボシジミの幼虫や成虫の餌で、卵も産み付けるヌスビトハギやケヤブハギ、フジカンゾウなどの植物を増やし、チョウの生息につながる環境を整備するものです。シカが植物を食い荒らさないよう25m四方の侵入防止柵を張り巡らし、定期的に森林官が植物の生育状況をモニタリングすることとしています。
       8月2日に対馬市及び県立対馬高校ユネスコスクール部の14人が校内で種から育てたハギ類の苗約400本を移植しました。
       この取組は対馬市自然共生課とも連携しながら、地元の高校生を巻き込んで行うもので市の担当者からは「安定的に管理される国有林での保護の取組みは心強い。互いに連携・協力を深めながら活動の輪を広げていきたい」と期待されています。
       また、対馬ではニホンジカが異常繁殖し、農林業被害や生態系への影響も顕著なことから、長崎署では、環境省・長崎県・対馬市・猟友会等と連携し、対馬ニホンジカ対策戦略会議を組織しています。昨年度は7,580頭、今年度は6月末現在で2,935頭を捕獲するなど、地域と協力して引き続き稀少な動植物の保護や農林業等への被害軽減に努めて参ります。

    高齢級ヒノキの有利販売に向け採材検討会を開催

       8月5日、雲仙市内の小浜温泉嶽国有林において、採材検討会を実施しました。現地は、複層林(上層木ヒノキ108年生、下層木スギ48年生)として、過去には6m程度の枝打ちも行われた林分(上層木の平均胸高42cm、平均樹高21m)です。長崎署では、雲仙天草国立公園第2種特別地域ですが、環境省と協議を重ね各種規制をクリア、景観に十分配慮した上で育成受光伐施業を行い、高齢級ヒノキを生産することになりました。
       生産される108年生ヒノキ(枝打ち材)は九州局管内でも稀少であり、秋季記念市等で400m3メートル程度の委託販売を予定しています。そのため、有利に販売するための「採材」について、熊本県内の2つの木材市場の担当者を招き、検討会を開催しました。
       当初、元玉6m材を生産目標としていましたが、過去に台風による被害を受けた林分であり、調査の結果、目周り(アテ)などの欠点が想定されること。また、住宅事情の変化や合板材への傾倒などから、4mを基本に採材し、一部の優良木について6m採材を積極的に検討する旨の方針を決定しました。また、社寺仏閣等への特殊用材としての活用も考えられることから、木材市場を通じ「買い方さん」への積極的なセールスを約束して散会しました。
       検討会には伐採・搬出に関わる請負事業体の作業員も参加し、ワンストップで市場から木材生産現場へニーズを共有する場となり、有意義な検討会となりました。

    長崎森林管理署2022カレンダーを作成しました。

       長崎森林管理署は九州北西部に位置し、平成2年の噴火により新たに生まれた平成新山を主峰とした島原半島やツシマヤマネコが生息する対馬、国境の島である男女群島を含む五島列島にある国有林を管理経営しています。
       この国有林には、長崎県内の景勝地を始めとした多様性を有した森林があり、島嶼地域では、その地域にしかない貴重な野生動植物が多く生息しています。
       2022年は長崎森林管理署管内の著名な山々を皆様に紹介するために、これまで職員が撮影してきた写真を使用して2022年のカレンダーを作成しましたので、どうぞご活用下さい。

    長崎署2022カレンダー(PDF : 2,602KB)

    お問合せ先

    長崎森林管理署

    ダイヤルイン:0957-41-6911
    FAX:0957-41-6913

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