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ウメバチソウ

ウメバチソウ ウメバチソウ

ウメバチソウ
(ユキノシタ科・ウメバチソウ属)梅鉢草

Parnassia palustris Linn.属名(パルナッシア)ギリシャのParnassus山の名に因む。Dioscoridesのいうparnasusの草が初期の学者等によってP. palustrisであると考えられたため。種小名は沼地を好む、沼地生の意味。北海道・本州・四国・九州の山野の日当たりよい湿地に生える多年草で、北半球の暖帯から寒帯にかけて、広い分布域を誇るユキノシタ科の植物。

根生葉は数個が束生し、長い柄がある。葉身は長さ幅とも2~4cmの広卵形で、基部は心形。茎葉は無柄で茎を抱く。花茎は無柄で高さ10~40cm、8~10月茎頂に直径2~2.5cmの白色の花を1個を上向きに開く。花弁は個。雄しべは5個。花粉を出さない仮雄しべ5個は、先が糸状に12~22裂し、先端に小さい球状の黄色い腺体がつく。雌しべの柱頭は4裂する。

紋所の梅鉢に似た花。そのつくりはたいへんな凝りようで、花弁にある数条の線刻もさることながら、本来の雄しべと交互に配列された仮雄しべが見ものである。扇の骨組みのように細かく分かれたアクアグリーンの先端にはまっ黄色に輝く宝石のような小玉(蜜腺)がのっている。まさに造花の神の傑作といえよう。英名には、ボッグ・スターズ(湿原の花)、グラース・オブ・パーナッサス(詩人のような草)、ホワイト・バターカップなどきれいな名があり、ドイツ名はヘルツブライト(ハート形の葉)、日本にもシュクハイソウ(祝杯草)、シモフリバナ(霜降り花)などの方言がある。

参考及び引用文献:山に咲く花・草木帖(山と渓谷社)

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