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ハウチワカエデ

ハウチワカエデ

ハウチワカエデ
(カエデ科・カエデ属)羽団扇楓

 

Acer japonicum Thunb. 属名(アケル)カエデの一種A.campestreのラテン名。この言葉には裂けるという意味があり、切れ込んだ葉形にもとづく。葉の形を鳥の羽でつくったウチワにたとえたもの。

北海道・本州(中・北部)の山地の谷間や谷間に続く斜面に多い。日本固有種。建築材・器具材・彫刻材・船舶材(船室内の装飾)に使用。メイゲツカエデともいい、落葉高木で高さ5~10m、直径20cm~30cmになる。

秋の紅葉シーズンになり山の散策で聞かれることは、カエデ(モミジ)って・・花咲くのですか、目の前のカエデの樹木に果実がなっているにもかかわらず。カエデ(モミジ)といえば紅葉としか思っていない人が多いとおもいませんか。カエデの種類の中でもハウチワカエデの花は特に美しいと思います。ある本にはこの花の素敵なのは光線で花色が変わること。陽が当たるとローズ、くもるとマジェンタ、透過光ではワインレッド。姿はまるで舞妓の華かんざしという記述がありました、花をよく観察した結果とその人の感性とおもいます。

カエデ類の性には三タイプがあり、まずは雌雄異株。次いで雄株と両生花の株のある雌雄異株。最後にハウチワカエデのような雄性同株。このタイプは一つの株に雄花と両性花がつく。ハウチワカエデの雄花は両性花より大きく花数も多く、雄しべが四方に突き出し、黄色い葯と濃紅色の萼とのコントラストがより映える。他方両性花にも雄しべがあるが、こちらは突き出した赤い花柱の雌しべがよく目立つ。

なおこの花には、なぜかカミキリムシ類がよく集まっている。早春なのでハチ類が活動していないからか、それともカミキリムシ好みの花粉を出しているからか。それぞれの記述も樹木やその花を時間をかけて観察しなければ書けない文章である。

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