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チングルマ

チングルマ

チングルマ
(バラ科・ダイコンソウ属)稚児車

 

夏の飯豊山を縦走すると一般的には不思議な風景に出会うことがあります。この3枚の写真は撮影している場所は少し違いますが、同日に撮影したものです。なぜ同じ植物なのに生育状況が違うかといえば、高山帯の積雪に原因があります。強風の場所は積雪が少なく、風が弱く吹きだまりになるヶ所は何メートルもの積雪になり雪解けが遅く、夏にならないと雪が融けない場合があります。日当たりが良く雪解けの早い場所では、季節通りに花を咲かせ、蜂などの昆虫を待って受粉が行われていますが、雪解け直後の場所ではようやく芽吹きがはじまったばかりで、どの新芽も柔らかくおいしい野草にしか見えません、このような風景が標高の高い山(飯豊山は高山帯までのアプローチが長いので特に人気がある。)では普通ですが、どの植物の新芽がどの様な花を咲かせるのか確認してみて下さい。今から登山シーズンの6月から7月へむけて軽い運動をして身体を慣らしておくといいと思います。

Geum pentapetalum (Linn.) Makino 属名(ゲウム)はPlinyによりつけられた名でgeuoは美味の意。白い毛をつけた果実が風に揺れているさまが、子供の玩具の風車に似ているところから、チゴグルマ(稚児車)の名がつき、それがなまってチングルマになったといわれています。

本州中部以北の高山帯のお花畑に群生する、茎高10~20cmの小低木。葉は羽状複葉、小葉は7~9枚。花は花茎に1個ずつ頂生し、花弁は5枚、白色で径2~3cm。花期は6~8月。花後、花柱が長く伸びて、羽毛状の白毛群となる。湿った草原に大きな群落をつくり、雪解けとともにウメに似た白い花を付けます。果実は羽状の毛が生え、風に吹かれてゆれる姿は感動ものです。

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