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考察ミズナラ堅実(ドングリ)結実調査 考察 (1)堅果個数・重量の推移を調査しましたが、豊凶に明らかな周期性は確認できなかったものの、一部例外を除き、豊作年の後に凶作年が現れる傾向が見られることから、豊作年時の多量の堅果生産活動が翌年の堅果生産数に影響を与えていることが推察されます。 (2)堅果の生産数と樹木の大きさの関係では、今回の対象木の中では胸高直径が大きくなるほど個数が少なくなる傾向が見られました。そのことは、ある程度の大きさ(太さ)を超えると堅果の生産能力が低下することを表していると考えられ、その境は胸高直径60cmが目安になると思われます。 (3)気象条件が堅果に与える影響として、温量指数と平均重量との間にある程度の相関が見られました。このことは、堅果の成長に温度が大きな役割を果たしていることの表れだと考えられます。 (4)豊凶とクマの目撃件数の関係については明らかな相関は見られませんでした。これは知床半島は海と山が近く、堅果が落下する時期にサケやマスが捕れるなど、堅果の豊凶がクマの行動に与える影響限定的であると考えられます。
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