第2回「知床の森林づくりに関する協議会」の概要について
プレスリリース
平成19年10月16日
北海道森林管理局
第2回「知床永久の森林づくり協議会」の概要について
第2回「知床永久の森林づくり協議会」が開催されましたので、その概要についてお知らせします。
1.日時、場所
平成19年9月26日(金曜日)午後1時~午後3時30分
北海道森林管理局知床森林センター(斜里町)
2.出席者(五十音順敬称略)
<委員>
秋山 英敏 セブン-イレブンみどりの基金理事
今井 鉄男 ウトロ漁業協同組合代表理事組合長(代理出席 野田 朝夫専務)
上野 洋司 知床斜里町観光協会会長(代理出席 喜来 規幸 副会長)楓 千里 (株)JTBパブリッシング法人事業部部長
菅野 光洋 北海道旅客鉄道(株)開発事業本部副本部長
鈴木 順策 オホーツクみどりネットワーク代表
鈴木 幸夫 朝日新聞北海道支社広告チーム マネージャー
田澤 由利 (株)ワイズスタッフ代表取締役
辻井 達一 (財)北海道環境財団理事長
辻中 義一 知床羅臼町観光協会会長
中川 元 斜里町立知床博物館館長
村田 均 斜里町長(代理出席 増田 泰 環境保全課自然保護係長)
森 信也 (財)知床財団理事長(代理出席 山中 正実 事務局長)
森本 全 (株)ANA総合研究所主席研究員部長
脇 紀美夫 羅臼町長(代理出席 寺澤 哲也 水産商工観光課長)
3.委員からの主な意見
【既存の委員会等との連携・調整の考え方について】
- 知床の各委員会等との調整については、本協議会からの報告だけでなく、双方向で情報共有を図り連携しながら進めていく必要がある。
【「知床らしい」森林づくり活動のアピールについて】
- 来年の洞爺湖サミットも踏まえ、知床の森林づくり活動として、森林の二酸化炭素吸収機能による環境貢献をどう盛り込んでいくかを検討すべき。
- 知床の森林ならではの特長を積極的に打ち出した方がよい。本州では、里山での活動が中心のため、知床の原生的な森林での体験活動はアピールポイントになるのではないか。
- 知床の森林では、アクセスが困難なことなどから、ツアーの受け入れ人数が制限される。知床の奥山性をあえて強調し、特色化することも1つの方策といえる。
- 遺産地域外、国立公園外の森林では、規制の厳しい区域内ではできない体験要素を組み入れ、「知床らしい」森林に触れてもらうことで森林の大切さを伝えることができるのではないか。
【「知床自然の森林再生ビジョン」について】
- 森林づくりへの協力、体験プログラムへの参加を促すためには、活動フィールドとなる森林において、将来目指す森林の姿を明確にする必要がある。
- 本事業の目的である「普及啓発」を主目的として先に掲げるのではなく、ビジョンの目的として「将来目指す森林の姿」を先に掲げるべきではないか。
- 「普及啓発」を目的に掲げ、その達成のために各フィールドにおけるビジョンを決めていくという組み立ての方がわかりやすく伝わるのではないか。
- 説明資料に主目的をどう位置づけるかは、立場によって違ってくる。その説明資料が誰向けなのかで、目的をどう位置づけるかは変わってくる。
- 支笏湖での森林づくりでは、台風被害のあった国有林の復興という共通の目標の下で、様々な機関が参加するほか、地元旅館組合が宿泊者に植樹を呼びかけるなど地域が森林づくり活動を支えている。「知床永久の森林づくり」が目指すのはこのような取組なのではないか。
- 各委員からの意見を事務局で整理し、再度提示することとする。
【地元の受け入れ体制の検討について】
- 地元受け入れ体制として、ツアーガイドだけではなく、観光事業者全体が、知床の森林についての共通認識を持ち、旅行者にPRできることが重要ではないか。
- 修学旅行やツアーの誘致を考えた場合、植生の踏み荒らし等の対策、ガイドの養成、観光事業者側の受け入れ体制をどうするのか、地元の状況も踏まえ計画を立てていただきたい。
- 森林づくりでは、植栽(植樹)後も保育作業が必要となるため、地元でどこまで担うことができるかを踏まえて継続可能な企画を検討していく必要がある。
【PR手法の重要性について】
- 森林づくり活動に参加する新たな層を増やすためには、企画したツアーやプログラムを幅広い層に対して効果的に情報発信をしていくことが重要である。
- 都会では、子どものために様々な体験をさせたいという親が増えており、そのような層をターゲットとしたツアーを企画してはどうか。マスコミで取り上げられれば、一般の市民へのPRにもなり、参加のきっかけづくりとしても有効である。
【その他】
- 実際にシマフクロウを見ることができなくても、シマフクロウが生息する環境を観察したり、シマフクロウが生息しやすい森林づくりを進めるプログラムがあってもよいのではないか。
- シマフクロウなど希少種の生息地を活動フィールドとする場合には、慎重な判断やルール設定が求められる。
- 知床では、気象条件が悪く簡単には森林づくりができない場所もあるので、適切な技術手法(海岸防災林造成技術等)を採用することも重要である。
関連資料一覧
01次第、名簿、資料一覧(PDF:152KB)
02(資料1)各委員会等との連携・調整(PDF:86KB)
03(資料2)部会等の結果概要(PDF:160KB)
04(資料3)ビジョン作成の目的(PDF:89KB)
05(資料4)フィールドの例(PDF:358KB)
06(資料5)プログラムの例(PDF:262KB)
07(資料6)アンケート案(PDF:170KB)
08(資料7)MLの進め方(PDF:152KB)