東大雪地域は、大雪山のやや南東に位置し、かつては、「裏大雪」とも呼ばれたこの区域は、旭岳や十勝岳のような噴煙を噴き上げる活火山はほとんどありませんが、険しい原生的な山々が連なり、表大雪とは異なった姿を見せています。
大雪山忠別川源流部森林生態系保護地域などの保護林と、日高山脈中央部森林生態系保護地域は全長約90キロメートル、幅約2キロメートルの「北海道の屋根」と「北海道の背骨」と呼ばれ、野生生物が移動できる経路を確保し、生息・生育地の拡大と相互交流を促すため、既存の保護林同を連結するように大雪・日高緑の回廊が設定され、北海道を代表する動物のひとつのキタキツネや、生きた化石と言われているエゾナキウサギが生息しています。
これらの地域の国有林には、貴重な植物群落を守るための保護林やレクリエーションの森として、比較的手軽に東大雪の自然が満喫できる地域の然別自然休養林や東大雪から大雪連峰を目指す登山客の基地として利用されるトムラウシ自然休養林等が設定されています。
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