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このページでは、雷別地区国有林及びパイロットフォレストでの出来事を中心に写真を通して皆様にご紹介致します。 |
寒い釧路地方も徐々に気温が上昇し、ようやく構内の樹木に春のきざしが見え始めました。
ヤナギが芽吹き始めました。今後、興味深い花を着けますので楽しみです。
次に芽吹くのは、おそらくこのエゾニワトコ。これも芽吹きが早い樹木。
その他の樹木は冬芽が固く、芽吹きはまだ先のようです。ナナカマドとシナノキ。下はヤチダモ。
当センターは、昭和初期に植栽されたトドマツ人工林が気象害に遭い、ササ地になった場所を広葉樹主体の森林に再生させる事業(雷別地区自然再生事業)に取り組んでいます。平成19年に実施計画を作成し、事業を進めてきましたが、その妨げになっている問題にエゾシカによる苗木の食害があります。このため、鹿侵入防止柵をササ地の周りに設置したうえで苗木を植栽することとしております。この日は、柵を設置するための測量を実施。
一見すると、一部に樹木がかたまって生えている何ともないササ地に見えますが・・・。
ササ地の中には、古い丸太や切り株が隠れており、足を取られることしばしば。
しかも、ササは高く、測量は苦労の連続。
ササ地の中に沢山のシカ道を見つけました。左はシカ道の脇の樹木がこすられた痕、右はエゾシカに食べられたササの先端。
自然再生事業を着実に進めるため、学識経験者や技術者の意見を踏まえながら事業を実施しております。
釧路市内にある鳥取ドームにおいて「くしろ木づなフェスティバル2014」が開催され、当センターも根釧西部森林管理署と共同で会場の一角をお借りし、ご来場の皆様に木工体験を楽しんで頂きました。この催しは、釧路地方の木材関連業者や団体、地方公共団体、公立研究機関、学校などが一堂に会し、「木と遊び・木と学び・木とふれあう」をサブテーマに、様々な展示をし、体験して頂くものです。
会場の鳥取ドーム。中は結構広い。
開場とともに多くの皆さんがご来場。
当ブースにはいち早くお客さんが殺到し、リース作りの順番待ちの列が。
多くの皆さんにリース作りを楽しんで頂きました。
最後にリボンを付けて完成です。アカエゾマツやカラマツのドングリ、オニグルミの実などで装飾。素敵に出来上がっています。
リース作りの順番待ちの間、当センターの定番、ミニクリスマスツリーを作成して頂きました。
完成です。これも素敵に出来上がっています。
木の積み木「つみっき-」も大好評。
おっと、大丈夫かな?。意欲的な挑戦。
当職員一同、フル回転の2日間でした。
「道民森づくりネットワークの集い」は、赤れんが庁舎(旧北海道庁庁舎)前で、公的機関、NPO、市民団体などが、テント村で森とのふれあい活動の紹介や木製品の展示・販売を行う催しです。今回で10回目を迎え、当森林ふれあい推進センターのほか、北海道森林管理局に設置されているすべてのセンターが出展しました。晴天に恵まれ、会場は多くの来場者で賑わいました。
当センターでは、様々な樹種の松ぼっくりを用意し、ビーズや綿などでデコレーションを行うミニクリスマスツリー作りを楽しんで頂くことにしました。
評判は上々。順番待ちまで出る状況。寒い中、お立ちになって待ち続けて頂いた皆さんには大変申し訳なく存じます。
作品完成。デコレーションがとても綺麗です。
ある父兄の方から、「これはいい企画だ。今の子どもは家にこもっていて自然と触れあう機会が少ないから、このような活動を積極的に・・・。」というお言葉を頂きました。当方も大変励みになります。心より感謝申し上げます。
雲一つ無い青空の下、第4回雷別ドングリ倶楽部を開催しました。倶楽部の会員の皆さんにお願いした作業は、前回に途中まで進めていた鹿侵入防止柵を完成させること。
既に高さ180センチメートルの支柱と柵の設置は終わっていますので、今回は鹿が近づくのを防止するために柵の裾に「スカート」と呼ばれる網を取り付ける作業。
まず、スカート用の網をぐるっと柵外を一周。
スカートを柵に仮止めします。スカートの張り具合を後に調整するために必要な作業です。
スカートの張り具合が適度になったところで結束バンドで柵とスカートを接合。
スカートの接地部分をプラスチック製の杭で固定。
どうしても隅や傾斜のある部分のスカートの張り具合を再調整する必要が生じ、結束バンドの付け替えも。しかし、予定時間どおりに完成。。
午後は自然再生事業地周辺の植物の学習。皆さんの持てる知識を出し合い賑やかに。特に会員の皆さんのキノコに関する知識の豊富さに驚かされました。
1ヶ月ぶりにセンター構内の植物の様子を観察致しました。
見つけられた花は、オハツキガラシ、セイヨウノコギリソウ、西洋タンポポ類などの外来種を除けばカタバミや下の写真のナギナタコウジュのみ。
街路樹でおなじみのナナカマドの実は赤みを増し、葉は茶色になったり、落ちてしまったものもあります。
イチイ(オンコ)の実。これも道民には極々ありふれたもの。
ミズナラは既に堅果を落とし、冬芽を形成しつつあります。樹木は前年に冬芽を形成して越冬し、翌春に芽吹きます。
これはダケカンバの果穂。シラカンバが下垂するのに対してダケカンバは上を向き、これにより両者を明確に見分けることができます。
この日の天気予報は「晴れ時々曇り」でしたが、釧路市街は霧が立ち込め少々不安を抱えての出発。しかし、標茶町雷別地区の自然再生事業地では晴天。暑ささえ感じる位。
ドングリ倶楽部の会員の皆さんにお願いした作業内容はエゾシカによる苗木の食害を防止するための柵の設置。設置距離は約100メートル。この中で、マルチキャビティコンテナを用いてセンターの敷地で育成した小苗や自然再生事業地の近くで山引き苗(造林用として使用する自然に発生してきた苗)を苗高50センチメートル以上の大苗に育てる予定です。
最初は、防鹿柵とはいかなる物なのか分からない中、自分たちで設置できるものなのか、会員から不安の声が聞こえましたが、とにかくやってみなければ分からないではないか、ということで作業開始。
まずは、基礎となる約1メートルのステンレス製杭を掛矢(かけや)で半分程度打ち込みます。
次に、柵を張るための1.8メートルのステンレス製ポールを支柱の杭に被せます。
ポールに網を順次かけて行き、ポールには要所要所で転倒防止用の控えを取ります。
大変だったのが、網と交錯するかたちで転がっている倒木の除去。これは皆で力を合わせて実施。「おい、足に気をつけれ。」、「せーの、ヨイショ。」。
最後に網がめくり上がらないように地際にプラスチック製の杭を打ち込み、予定していた作業は時間内に終了。
次回は、エゾシカが防鹿柵に近づかないように、柵の外側に「スカート」と呼ばれる網製の裾を取り付けて完成の予定です。
この日は、毎年9月に実施している野生動物の生息状況を調べるための自動撮影カメラの作動点検とシードトラップ(落下や飛来した種子を捕捉する網状の用具)で集めたミズナラの種子の回収のため、標茶町雷別地区国有林及び厚岸町のパイロットフォレストに向かいました。
野生動物自動撮影カメラの点検では、電池の電圧が規定以上か、正常に作動しているのか、カメラの角度が変わっていないかなどをチェックします。
次にミズナラの種子の回収です。昨年は凶作で全く種子が回収できませんでしたが、今年は豊作。合計約10平方メートルの面積の網で採取し、漬け物樽に入れたらご覧のとおり。
この日に観察された主な植物です。
左から、エゾリンドウ、アキノキリンソウ、アキノウナギツカミ(蕾)。
エゾタツナミソウ、ヒトツバハンゴンソウ、ヒヨドリバナ。
イケマ(実)、カタバミ、クサレダマ(実)。
ナギナタコウジュ。この葉を揉むと独特の臭みを発します。
9月13日及び14日の両日、白糠町のメインストリートであるハミングロードを締め切り、白糠町カミング・パラダイスが開催されました。当センターでは14日にトドマツの板にドングリや木の実などを貼り付けて写真立てやウェルカムボードを作る木工教室を開催。
最初は会場への来場者も少なく、当センターのテントに訪れる方は少なかったのですが・・・・。
会場が賑わうのにつれて、当センターへの来場者も増え、嬉しい限り。一時、来場者が集中し、席を拡張して対応したのですが、それでも席が不足する状態に。席に座れず、諦めざるを得なかった皆様には大変申し訳なく存じます。
綺麗に思い通りのものが出来て、笑顔でテントを後にする子ども達の姿は、当センターの活動の原動力。
実施に当たり、白糠町経済課林業係の皆様には多大なるご協力を賜りました。厚く御礼申し上げます。
釧路地方はすっかり秋風が吹くようになり、木々の実も赤くなるものが増えてきました。以下、構内に植えられている植物のご紹介です。
ナナカマドとハマナスの実です。ナナカマドは葉も次第に紅葉しはじめました。
ミズナラとカシワの実です。昨年はいずれも実が成熟する前にほとんど落下してしまいました。これらはリスやヒグマなどの食べ物として重要ですので豊凶の具合が気になります。
オニグルミの実。山では既に多くが落下していますが、構内では今が落下の最中です。
隣接する春採台地縦穴群のマユミがかすかにピンク色になってきました。市内のお庭を拝見すると真っ赤になっているものも散見されます。
駐車場は今年は2度草刈りをしたのですが、外来植物はしぶとく花を咲かせています。左から、フランスギク、コウリンタンポポ、セイヨウノコギリソウ。
当センターの主な活動地域の一つである標茶町パイロットフォレストの近くでは、いわゆる外来生物法で特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウ及びその八重咲き品種であるヤエザキオオハンゴンソウ(ハナガサギク)が生育範囲を着実に広げており、一度繁殖すると駆除が極めて難しいため、早期発見に努めています。
この日は、釧路湿原自然再生協議会の関係者を対象としたフィールドワークショップ(野外学習会)が開催され、釧路湿原の西部にある赤沼を訪れ、湿原についてより深く学ぶ場が設けられました。赤沼周辺は自然公園法に基づく「特別保護地区」に指定され、草木の採取や損傷、動物の捕獲などが一切禁止されている最も規制の厳しい場所です。
釧路湿原右岸堤防から見た赤沼。湿原の真ん中にあり、結構遠い。周囲は草原に見えますが、完全な湿原です。
胴長を着用して出発。先導者の踏み跡を正確に辿らないと大変なことになります。皆さん真剣に一歩一歩前進。
たとえば、ヤチマナコ(谷地眼)。様々なタイプがあり、下のものは表面がツルスゲに覆われていて全く気づきませんが、2メートルの棒を刺しても底に届かない深さ。試しに入ると、後ろから引っ張ってもらわなければ底無しでどこまでも沈んでしまう。まるで落とし穴。ちなみに、その向こうのススキが群生している場所は、通常、伏流水が湧き出るところだそうです。
このヤチマナコは直径僅か50センチメートル程度で、単なる水たまりにしか見えません。しかし、中は壺状になっていて、深さはやはり2メートル以上。
このロケット状の棒は高さ3メートル。釧路湿原は、枯れた植物が毎年少しずつ堆積して千年で1メートルになるとのことですので、この棒が埋まるのに3千年かかることになります。
次第にミズゴケが盛り上がってコブ状になったものの間を縫って歩き、赤沼到着。周囲約1.3キロメートル。周辺はイソツツジやツルコケモモなどが生えています。
この日、案内人かつ先導役を務められたのが、新庄久志釧路国際ウェットランドセンター技術委員長。分かりやすくユーモラスな語り口と豊富な知識と経験を活かした熱心な説明には誰もが引き込まれます。釧路湿原研究の第一人者。
新庄先生が特殊な器具を使って、2メートル下の堆積物を採取。植物の根が腐らずに残っていました。赤沼周辺の湿原が健全に保たれているからだそうです。
左はコタヌキモ(食虫植物)の花。湿原ならではの植物。右はヒシの実。ヒシは釧路湿原の湖沼にも繁殖しています。
木道の上からでしか観察できない湿原について、そこを歩くことによってより深く学ぶことができ、非常に意義深い学習会となりました。主催者(釧路湿原自然再生協議会 再生普及行動計画オフィス)に厚く謝辞申し上げます。
今日は久しぶりに構内の植物の様子を観察しました。当センターではイベントや学校の教育活動の支援の場で植物の説明をする機会が多いので、日頃から勉強を兼ねた観察が欠かせません。構内には様々な樹木が植えられているので、観察には絶好の場所です。以下、現在の植物の状況をお伝えします。
オニグルミの果実です。まだ成熟する前で、上を向いた状態。この木には果実がほとんど見つからない状況でしたが、標茶町内の自然再生事業地では順調に結実しているようです。
ハクサンシャクナゲの花。街でも山でも花びらが散ってしまったものが多くなりました。
コメツツジの花。ツツジにしては花が小さく2センチメートル程度。山では亜高山帯までの尾根や岩場で見頃を迎えています。
エゾニワトコの実が真っ赤に。
目を下に向けるとツルマンネングサが。肉厚で先が尖る葉が茎に3枚輪生します。蔓が旺盛に匍匐して延びて生育範囲を広げます。中国及び朝鮮半島原産の外来種。
構内のお隣の春採台地縦穴群を覗くと、今年もツリガネニンジンが開花。花は茎に数段輪生し、下から上に咲き上がって行きますので、長い期間開花します。高山植物として知られるハクサンシャジンは本種の変種とされ、花は同様に茎に数段輪生しますが、花茎に密集します。
構内の片隅にエゾノヨロイグサが一本出てきました。セリ科の植物は釧路地方でも多くの種類が生育しております。セリ科の植物の中には、花の集合体である散形花序がさらに数個集合した複散形花序を構成するものが多く見られ、姿や形が非常に似たものが多いので、しばしば見間違えが起きます。種を同定するうえでのポイントは、花びらの形、散形花序の下にピロッと出る小苞片の有無と形、複散形花序の下にも出る総苞片の有無と形状、茎の毛の有無、葉の形(時には草丈や葉の位置)です。茎の色は変異が大きく、茎の色だけで判断すると誤りの原因になります。
エゾノヨロイグサを例にご紹介すると以下のとおりです。
草丈が2メートルほどあったので開花したものが撮影できず、蕾の状態で恐縮ですが、花びらに際だった特徴はありません。オオハナウドの場合は散形花序の一番外側の花びらだけが大きくなり、これが同定するうえで大きな決め手となります。
複散形花序の裏側です。各散形花序の裏側にも、その集合体の総散形花序の裏側にも、何も突起物(それぞれ小苞片、総苞片)がありません。これがエゾノヨロイグサの同定上、重要なポイントです。例えば、エゾノシシウドでは小苞片が複数目立ち、総苞片は無いかあっても僅か、オオハナウドでは小苞片も総苞片もある、オオカサモチでは小苞片の先が程度の差こそあれ割ける傾向が強く、総苞片の形も多様で複雑に枝分かれしたものが見つかります。エゾノヨロイグサの茎に目立った毛は無く、オオハナウドは毛が目立ちます。
最後に葉。小葉が複数集まって一枚の葉を構成する羽状複葉です。特徴は、切れ込みが著しく、最も先の小葉は他の小葉と離れて完全に独立し、先の尖った細長い一枚の葉の様に見えること。ただし、独立する前の状態のものは切れ込みが浅く、完全に独立しないものもあります。その他のセリ科の植物もそれぞれ特徴的な葉を持ち、例えば、葉が丸くて肉厚で表面に光沢を持つもの(マルバトウキ。海岸近くに分布。草丈が低い。)、葉が3出複葉で大きな小葉を持ち著しく切れ込むもの(オオハナウド。低地から山地まで広範囲に分布。)、など、葉の形、表面の光沢、葉の厚み、葉の位置(例えば、シラネニンジンの主な葉は下部に集中するなど。)が種を特定するうえで重要な手がかりになります。
オオハナウドなど大型のセリ科の植物は、果皮がまだ柔らかい時、カメムシが中の果汁を吸っているのを見かけます。試しに潰してみたところ、臭い液が顔に飛び散り、「タデ食う虫も好き好き」と思った次第です。
これからは美しい実が楽しめる季節。実も植物ごとに特徴があり、イベント等でご参加の皆さんに正確な情報を伝えるため、日々の観察や勉強が欠かせません。
晴天に恵まれ、釧路地方としてはかなりの暑さを感じる中、標茶町雷別地区国有林の自然再生事業地において、第2回雷別ドングリ倶楽部を開催しました。
本日のメニューは、表土流出対策としてササを用いての粗朶束作り・設置及び外来植物の除去の2つです。
まずは粗朶束作りの様子からご紹介。女竹を芯にして刈り取ったササを縄で束ねます。
次に、設置作業。粗朶束が雨水で流されないように溝を掘り、そこに設置。皆さんの手際の良さには感心します。
ササが侵入し、土壌が安定している箇所を除き、予定箇所を全て粗朶束で覆うことができました。
次に外来植物の除去。雷別地区国有林ではオオハンゴンソウなどの特定外来生物の侵入は確認されていませんが、アラゲハンゴンソウ、オオアワダチソウ、ヒメジョオンなどの外来生物が繁茂しています。写真は皆で一斉に開花前のオオアワダチソウを除去しているところです。オオアワダチソウは比較的簡単に根まで引き抜くことができますが、アラゲハンゴンソウは根がよく発達しているため引き抜いても途中で切れてしまい、完全に除去するのは難しいようです。
この日観察された植物の姿です。左はイケマの蕾。花が終わるとオクラと見た目がそっくりの実(袋果)を着けます。右はご存じの方も多いと思いますが、ウドの花です。
オオウバユリは開花を始め(左)、ヤマブドウは果実が膨らんでいるものが確認されました(右)。
サラシナショウマの花はこのような状態。今後、開花が楽しみです。
標茶町立久著呂中央小中学校は本年度をもって閉校となり、当センターとの森林教室を通じてのおつきあいも本日が最後となりました。これまで大変お世話になりました。同校の歴史は昭和10年の久著呂尋常小学校付属久著呂中央特別教授場の設置から始まります。開校から約80年。長い歴史に幕を下ろします。
最後の森林教室。対象は小学生全員3名。皆さん元気はつらつ。広い大地でのびのびと育っている様子が窺えます。
まずは、校庭と隣接する公園に立っている樹木を使って、木の勉強から。同じ形に見えるカエデの葉も樹種によって微妙に異なること、種子を遠くに運ぶための風や鳥を使った様々な工夫、樹木の中には雄株と雌株があるものがあること、などを説明。先生も一緒になって説明を聞き、熱心にメモ取り。
次に、当センターが育てたハルニレの苗木を使って、校庭の一角で植樹を行いました。ここは長年にわたり小石混じりの砂利を敷き込んだ箇所のようで、ショベルがうまくささらず、植栽用の穴を掘るのに一苦労。
そして苗木の植付け。皆さん丁寧に土を穴に戻していました。
閉校後、来年度からは、標茶町の隣接する小学校まで通うことにしている子と比較的近くて生徒が多い鶴居村の小学校に通う子に分かれるそうです。
再来年の平成28年から、8月11日が「山の日」として国民の祝日となることとなりました。当センターでは、これを記念し、植樹の集い「自然再生は一本の植樹から」を開催しました。
雨の日がずっと続く道内でしたが、この日は曇り。会場は標茶町内の雷別地区自然再生事業地。曇りの日でも熱中症は発生しますので、十分な休憩と水分補給を呼びかけつつ、植樹を行って頂きました。用意した苗木は、ハルニレ50本とヤチダモ50本。皆さん大変手際がよく、午前中で全ての苗木の植栽を完了。
午後は、苗木をエゾシカによる食害から守るためにツリーシェルターを組み立て、設置。設置は二人一組での作業。これもスムースに完了。
ツリーシェルターの設置完了後。壮観。
時折、青空が見られました。様々な鳥のさえずりを聞きながらの楽しい植樹に。帰りの林道歩きでは、やはり、皆さん山菜採りを楽しんでおられました。
標茶町雷別地区国有林の自然再生地で自然再生事業に積極的に参加するボランティアグループ「雷別ドングリ倶楽部」の第1回目をこの日開催致しました。エゾ梅雨を思わせる雨天が続く北海道。この日の天気予報も雨でしたが、日中は幸いにも雨は降らず、時折、日が差し込む状況でした。
実施内容は、当初、表土流出防止対策としてササを束ねて表土に設置することを予定していましたが、ササが濡れて作業は困難と判断されたことから、広葉樹の苗木の植栽とエゾシカによる食害防止のためのツリーシェルターの設置に変更しました。
用意した苗木は100本。午前中にたちまち植え終えてしまい、参加者の手際の良さに感心。湿度は高めでしたが気温は低く、時折日差しが差し込んだ時だけ暑さを感じる程度。
午後はツリーシェルターの組立てと苗木への被覆。これも毎年行っているため、作業は順調に進行。エゾシカにより食害を受けたものの、まだ生き残っている苗木にもシェルターを設置。
バスから植樹場所への往復はお花の観察や山菜採りも。 写真、左から、ネムロブシダマ、オオアマドコロ、コンロンソウ。
ウド、フキ、ワラビなど沢山手にして帰路へ。
蝉時雨がなりやまない一日でした。
「雷別ドングリ倶楽部」は随時参加者を募集しております。会費は無料ですが、傷害保険料として300円が必要です。ご入会のご希望やご質問は当センター(電話:0154-44-0533)までご連絡下さい。職員一同、皆様のご参加をお待ち申し上げております。
6月5日は環境基本法に基づく「環境の日」であり、6月の1ヶ月間は環境省主唱により「環境月間」とされています。当センターは、「環境を守る活動を見て・体験して・考えよう!」をテーマとする「くしろエコ・フェア2014」に参画することとしました。会場は釧路市こども遊学館。30団体40のイベントのコーナーが設けられ、この日だけは子どもも大人も無料解放され、多くの入館者で賑わいました。
当センターも一角をお借りし、木の輪切りや小枝、様々な樹種の松ぼっくり、ドングリなどを用意し、子ども達に、自由な発想のもと、様々なオブジェクトを作って頂きました。当センターのコーナーには途切れることのない体験希望者が訪れ、大好評でした。
松ぼっくりは、カラマツ、アカエゾマツ、ドイツトウヒ、ヨーロッパアカマツを用意。さらにドングリ、マッチの軸木を用意し、ボンドで接着してオブジェを創作。
作成中の作品例。小枝を使い、ドングリやドングリのキャップを使って思い思いに創作。
木の積み木、「つみっきー」も大好評。積み木を並べて、ドミノ倒し。
お子さんはもとより、お母さん達も一緒になって熱心に作品作りに取り組んで頂き、沢山の感謝のお言葉を頂戴し、材料集めの苦労が報われた一日となりました。
当センターは根釧西部森林管理署の建物の中にオフィスを構えております。構内には様々な樹木が植えられ、草本類も植えられたもの、自然に生えてきたものなど、多くの種類が観察され、植物の観察や勉強を行うのに非常に適しています。
その中から、本日も数例をご紹介します(クリックで拡大です。)。
(写真左)エゾノクサイチゴ。少々日陰のところに。雄しべが雌しべよりも遙かに長く、外来種のエゾヘビイチゴはほぼ同長です。
(写真中)オオバナノエンレイソウ。開花期間が長い植物。
(写真右)スズラン。花茎を伸ばしていない個体はギョウジャニンニクと似ているので誤食にご注意。
顔を上に向けると、様々な植物の様子が。
(写真左)エゾニワトコの開花。
(写真中)ナナカマド。なかなか開花しない様子。
(写真左)サクラの子房が膨らんで、その周りのもの(花被:かひ)がはずれていく途中。
植物は種類が多く、植物体の一部が異なり亜種として分類されるもの、似て非なる別種として扱われるもの、在来種にそっくりな外来種があるので、日々の研鑽は欠かせません。
3週間にわたるミンクを主な対象とした自動撮影装置を本日終了とし、回収することと致しました。回収は電源をOFFにして持ち帰るだけですが、パソコンで映像を見ると、体の一部だけが写っているもの、小さすぎて種の判別が困難なものなどがあり、種の確定は非常に根気が必要な作業です。
今回の調査結果の概要報告は後日行うこととして、本日観察された植物をご紹介致します。
(写真左)エンコウソウ。釧路地方では湿原の周辺や湿地で良く観察されます。エゾノリュウキンカに似ていますが(その変種とされています。)、匍匐性があり、全体的にエゾノリュウキンカよりも小さく、葉に鋸歯がほとんどありません。
(写真右)カンボク。まだ蕾の段階ですが、ノリウツギ(サビタ)のように両性花を白い装飾花が取り囲む美しい花を着けます。
(写真左)以前ご紹介したエゾノウワミズザクラです。花が散り始めていました。
(写真右)パイロットフォレストの中を流れるトライベツ川。沢山のサクラの花びらが流れていました。
(写真左)エゾシモツケ。まだ咲きそろっていません。
(写真右)エゾシモツケの花。雄しべが花から飛び出しているのが特徴的です。
(写真左)所変わって標茶町雷別地区国有林ではハルニレの種子が鈴なり状態ですが、・・・。
(写真右)高枝鋏で切り落として確認したところ、まだ充実していない状況でした。今年は充実を待ってハルニレの種子を一気に採取する予定です。
外来生物法に基づく要注意外来生物に指定されているハルザキヤマガラシ。見つけたらすぐに抜き取ることにしていますが、絶やすのは容易なことではないようです。
釧路も温かくなってきて、シャツ一枚でという訳に行きませんが、昼休みにカメラを手に構内の植物を撮影することができるようになりました。今回はその中の数枚をご紹介します。
(写真左)オオバナノエンレイソウ。北海道の皆さんにはおなじみの花。北海道大学の校章にこの花を図案化されたものが採用されています。
(写真中)クサノオウ。まだ出始めで花や葉がちじれた状態です。葉をちぎると黄色い汁が出てきます。
(写真右)ハマナス。ようやく葉が開き始めました。
ナナカマドはまだ開花しておらず、オニグルミは芽吹いたばかり。ミズナラやヤチダモはようやく芽が膨らんできた状態です。構内のサクラはミヤマザクラ(写真右)を除いてすべて花が散り始め、葉が目立つようになりました。
(お知らせ)
来る6月22日(日曜日)、標茶町雷別地区国有林において、植樹の集い「自然再生は一本の植樹から」を開催致します。現在参加者を募集中です。電話、FAX又はE-mailにて、当センターに住所、氏名、電話番号をお伝えしてお申し込み下さい。募集人員は25名、先着順に受け付け致します。当センターからバスで会場まで向かいますが、お車は当センターの駐車場が利用できます。誠に申し訳ございませんが、参加には保険料として300円が必要です(当日に集金致します。)。多くの皆様のお申し込みをお待ち申し上げます。詳しくはこちらをご覧下さい。
釧路湿原森林ふれあい推進センター
085-0825 釧路市千歳町6-11
電話:0154-44-0533 FAX:0154-41-7305 E-mail:h_kushiro_f@rinya.maff.go.jp
5月14日の記事で標茶町雷別地区国有林ではエゾシカによる食害が激しく、補植を行わなければ森林の再生が不可能と述べましたが、問題はどの樹種をどのような密度で植えるのか、ということ。その手がかりをつかむため、雷別地区国有林とパイロットフォレストで過去に造成された広葉樹人工林の植栽密度、下刈りや間伐などの施業の履歴、現在の生育状況を調べることとしました。これらの広葉樹人工林は50年以上前に植栽されたものが多く、現況はどうなっているのか、調査に先立って場所の確認を行いました。広葉樹人工林は林道から相当離れた湿原の近くに多く、植栽からかなり年数が経過しているため作業道や歩道は消滅し、場所の特定は困難を極めました。
パイロットフォレストは湿地が網の目のように入り込み、尾根を一つ間違えると引き返すか、湿地の中に横断できそうな箇所を見つけて渡ることとなります。やや太目の木が湿地に横たわっていたのでその上を歩いて横断しようとしたら木が沈んでズボリ。なかなか足が抜けず、悪戦苦闘。その後の長靴の中の気持ちの悪さはご想像のとおり。
歩行中に見かけた花を2つご紹介。
エゾノウワミズザクラ。やや湿ったところに生えていました。自生しているのを見かけたのは久しぶりです。
ヒメイチゲ。花とコンペイトウのような痩果(熟しても皮が開かず,一つの種子をもち,全体が種子のように見えるもの。キンポウゲやタンポポ・ヒマワリの種子など。)が同時に観察されました。
当センターが自然再生事業に取り組んでいる標茶町雷別地区国有林では、エゾシカによる食害が激しく、補植とエゾシカの食害対策を行わなければササ原を森林に再生することが不可能な状態にあります。このため、造林地にエゾシカが侵入するのを防止するための防鹿柵を設置することとしました。この日は、防鹿柵の設置のための測量をセンターのスタッフ総出で行いました。ササの丈は1メートル近くあり、ササの中に倒木が隠れているため、何度も転倒し、笹原は木陰が無いため直射日光を受けて汗ダクダクの辛い仕事となりました。約1200メートルの測量に丸一日を要し、作業後にお互いの体をチェックするとダニが見つかり、足や手に何カ所もアザや擦過傷を作りました。
笹が深く、視準(測量器の方向を先方のポールに合わせること)は非常に困難な状況。
一日で作業を終えたかったため、歩きまくり、何度も転び、写真を撮っている状況ではありませんでしたが、下の2枚をご紹介。
当センターでは、毎年5月、主に特定外来生物に指定されているミンクの生息状況を把握するため、パイロットフォレストの7地点に自動撮影装置を設置しています。この装置を用いたミンクの生息調査は始めてからまだ数年で、生息状況を把握するためにはさらなる調査の継続と情報の蓄積が必要と考えており、まだ調査結果を発表するには至っておりません。
自動撮影装置の設置状況を簡単にご紹介します。
装置設置前に丹念に撮影範囲の下草を刈ります。下草が動くと装置が動物と間違えて撮影してしまうからです。装置の設置の際、角度にも細心の注意を払います。後で画像を見た時に、足先しか写っていなかった、頭の上しか写っていなかった、ということを避けるためです。
装置は1週間に1度、正常に作動しているのか点検をします。装置の設置期間は約3週間です。現在のところ、ミンクが写る頻度は極めて低い状況です。
装置の設置の合間を見て撮影した花をご紹介致します。
どれも釧路地方ではおなじみの花です。左から、キジムシロ、ヒメイチゲ、エゾヒメアマナ。
一株に一輪のみ花を着けるキタミフクジュソウは見納めの時期。結実の準備に入っている個体がほとんどでした。広大なパイロットフォレストでミズバショウが見られる所は限られています。近くにヤチブキ(エゾノリュウキンカ)の変種エンコウソウの群生が見つかりましたが、まだ開花していませんでした。機会があれば、このページでご紹介したいと思います。
カラマツは芽吹き始め、ヤチボウズは青々としてきました。
パイロットフォレストでは、現在、カラマツの伐採を行っています。作業用の重機、作業員の乗用車、トラックなどが林道を走りますので、パイロットフォレストを訪れる際には、スピードを出さず、安全運転でお願い致します。また、まだ路肩が緩い状況ですので、路肩に寄りすぎないようお気を付け下さい。
釧路市こども遊学館では、毎年、ゴールデンウィークイベント「木のおもちゃであそぼう!」を開催しており、当センターは5月5日と6日の両日、遊学館の一室をお借りして木工教室「アイスの棒deクラフト」を開催しました。
この木工作は、アイスの棒の形をした小さな木片をボンドで接着し、子ども達に自由に様々な形のものを作って頂くものです。子ども達に加え、お父さん、お母さんも一緒になって取り組んでいました。
椅子とテーブルのセットです。様々な作品づくりを楽しんで頂きました。
山小屋の制作。非常に難しい作業ですので、お父さんの方が熱心なご様子。お子さんは一生懸命に独自の作品に挑戦。
このような作品も。想定外でした。スカイツリー。接着をしつつツリーを立ち上げるのに苦労していましたが、洗濯ばさみを使う方法を考案。見事に完成へ。
完成した作品群です。山小屋も非常に丁寧な仕上がり。ボンドが固まれば透明になり、見栄えはさらに良くなるはずです。
これも想定外の作品。良く出来ています。子ども達の創造力は無限大です。
両日とも僅か2時間の制作時間でしたが、合計77名の子ども達に木工作を楽しんで頂きました。木工作を通じて、子ども達の創造力が豊かになることを願うとともに、環境に優しい材料である木に親しんで頂けたら幸いです。
昨日、今日と比較的暖かい日となり、昼休みにカメラを持って当センターの敷地の植物を観察しました。
エゾノバッコヤナギは雌雄異株で、雄株は真っ黄色の雄花を咲かし始めていました。
エゾニワトコは芽吹きが早い樹木の一つ。
ヤチダモはまだ休眠中。
目を下に向けると外来生物のセイヨウノコギリソウが葉を這わせていました。昨年に何回も刈り払った箇所ですが、刈払いだけで絶やすのは非常に難しい植物の一つです。
何故か敷地にはハルニレの木がありません。春先にブロッコリーを小さくして赤くしたような面白い形の花を沢山咲かせます。北海道の公園に良く植えられていますので見に行ってみて下さい。
4月17日と18日に帯広で会議が開かれました。その際、貴重な工場視察の時間が設けられました。山で育てる木は太ければ良いのか、長ければ良いのかというと必ずしもそうではなく、各製材工場ではメイン商品としている製材品があり、製材品ごとに木の種類と品質(節の多さや曲がりの有無など)が異なり、歩留まりが高くなる(捨てる部分が少ない)太さと長さがあります。このため、山で丸太を生産する際、製材工場のニーズを踏まえつつ、樹種、品質、太さ、長さごとに仕分けをし、仕分けをした丸太の山(「はい」と言います。)を一単位にして入札にかけて販売します(国有林ではシステム販売という、森林管理局長の公告に応募した方と森林管理局長が協定を結び、それに従って計画的に国有林材の販売を行う制度もあります。)。したがって、各製材工場のニーズの把握は丸太を生産するうえで重要なことで、我々が育てた木がどのように使われているのか目で見て確かめることができるという点において、製材工場の視察は非常に勉強になります。
本日の話題は、雷別やパイロットフォレストに関するものではありませんが、製材工場とはどのようなことをしているのか知らない人が多いと思いますので、このコーナーを使ってご紹介したいと思います。訪れたのは十勝地方でも最大規模を誇る製材工場です。
樹種と太さごとに仕分けられた丸太の山です。会社の説明によりますと、夏場の丸太の確保に苦心しているとのことでした。丸太は放置しておくと変色したり、虫に食べられたりするので、品質が変わらないうちに加工しなければなりません。特に夏場は材が傷みやすく、夏場の需要を予想して買いだめすることは高いリスクを背負うことになります。
製品づくりは、丸太の皮を剥がすところから始まります。
大きな装置に丸太を入れて、皮が剥かれた丸太が装置の右側から出てきて、皮が下に落ちる仕組みです。
樹皮は、鋸で切削する際に発生するおが粉とともに、大事に貯めておきます。おが粉は樹種ごとにまとめておき、主に畜舎の中の敷き藁の代わりとしての需要があります。この会社では、樹皮をボイラーで焚いて蒸気を作り、木材を乾燥するために使用し、余った蒸気も発電機を回すために利用しております。
品質規格を満たさないものも別のボイラーで燃やして蒸気を作っています。
生産ラインは完全に自動化され、オペレーション室で一人の従業員が操作しています。特殊な装置で丸太の形状を瞬時に読み取り、歩留まりの高い最適な製材方法をコンピュータが判断します。
まず、大割工程と言って丸太を大まかな角材に仕上げ、次に小割工程と言って決まった寸法の製材品に加工していきます。
乾燥機(「釜」とも言います。)に入れる前に、乾燥ムラが出ないように、細い角材(「桟」と言います。)を挟む必要があり、これだけは手作業のようです。この日は、乾燥機の中は空の状態でした。乾燥時間は、ここの工場の主力製品であるカラマツのパレット用の製材品で1日、トドマツの製材品で5日だそうです。特にトドマツは、既に丸太の段階で含水率にムラがあり、乾燥ムラが出来やすく、非常に乾燥が難しい樹種なのだそうです。
カラマツは乾燥させるとネジレが発生しますので、おもりを載せて乾燥させるそうです。
主力商品のパレットの組立て(釘打ち)の様子です。道内向けは組み立てて納品し、道外向けは組み立てずに板のまま発送します。釘はマシンガンの弾丸のように繋がっていて、抜けにくいようにネジのような形をしています。釘打ちは一瞬のうちに終わります。
どこの製材工場もこのように自動化されている訳ではありませんが、製材工場に関する印象が変わったでしょうか。ちなみに、パレットはプラスチック製もありますが、一体成形で作るため補修ができないので、木製のパレットの需要は引き続きあるとのことです。強度の落ちたパレットは、粉砕して接着剤で固めて木質ボードを作るなど、再生利用することができますので、非常に環境に優しい製品と言えます。
(謝辞)なかなか見ることができない製材工場の内部を見せて頂き、誠にありがとうございました。また、写真撮影及びホームページへの掲載も快く承諾して頂き、このようにして皆さんにご紹介することができました。厚く御礼申し上げます。
本年度の自然再生事業の実施内容を検討するため、標茶町の雷別地区国有林に行ける日を今か今かと待っておりましたが、釧路地方の雪解けも徐々に進み、本日向かうこととしました。
しかし、国有林への入口はご覧のとおり。吹きだまりに雪が積もり、車が入れない状況。致し方なくツボ足で自然再生事業地へ。
風で倒れたツリーシェルターを起こした後、ボランティアの皆さんに植樹をして頂く箇所、エゾシカ食害防止のための防鹿柵の設置箇所、エロージョン(表流水による表土の流出)対策として粗朶束を設置する箇所などを確認しました。
歩いて車に戻る時の写真を2枚ご紹介。
釧路地方はフクジュソウが各地で花を咲かせています。この個体は、一つの株に一つだけ花を着け、花弁(かべん、はなびら)よりも萼片(がくへん、花弁の下に付いているはなびら状のもの。左の個体ではやや薄暗い緑色に見えるもの。)の方が長いため、キタミフクジュソウと判別できます。
雷別地区国有林から標茶町中茶安別に向かって撮影した写真です。まだまだ日陰や吹きだまりに残雪があります。
出来るだけ早く車で入林し、本年度の自然再生事業の準備を進めたいと思いますが、焦りだけが募ります。