2-8鷲羽岳・硫黄岳・高瀬渓谷生物群集保護林【2550ha】
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硫黄が噴出し生まれた特異な地理 |
設定目的
本保護林は鷲羽岳(2,924m)の南・東斜面と真砂岳(2,862m)の南斜面に位置し、亜高山帯に至る高山草原、低木群落等の原生的な植生を保護しています。また、硫黄岳(2,554m)と赤岳(2,416m)を結ぶ硫黄尾根の北斜面は、硫気噴出の影響等により全山にわたって植生がほとんどない状況となっており、特異な地理となっています。
地況・林況
信濃川の源流の1つである湯俣川左岸(北側)から鷲羽岳に至る斜面に位置し、湯俣川左岸はカラマツ、キタゴヨウ、コメツガ等から構成される亜高山帯針葉樹林及び高山帯の原生的な植生となっています。硫黄岳の北斜面の上部にはダケカンバ群落が、下部にはコメツガ、シラビソ、オオシラビソ、クロベ等の亜高山帯針葉樹林が広がっています。硫黄岳西側は植生が少なく裸地化しており、岸壁・岩隙植物群落となっています。
湯俣川には、石灰華を主体とする温泉沈殿物が河床に堆積し小さな火山のような形をした墳湯丘ができており、中央の湧き口に白い豆粒状の球状石灰石ができる珍しい現象がみられることから、国の天然記念物「高瀬渓谷の墳湯丘と球状石灰石」に指定されています。
墳湯丘の周辺は、コメツガを主体とする針葉樹林です。
法指定等
土砂流出防備保安林、砂防指定地、史跡名勝天然記念物、中部山岳国立公園、鳥獣保護区所在地
長野県大町市モニタリング調査結果
令和5年度(PDF : 4,692KB)お問合せ先
計画保全部計画課担当:生態系保全係
ダイヤルイン:026-236-2612