1-3南アルプス南部光岳森林生態系保護地域【1511ha】
大きく深い山脈 南アルプスの最南端 |
設定目的
南アルプス最南端に位置する光岳をはじめ、加加森山、中ノ尾根山など2,000mを越える一帯には、本州中部の太平洋側における山地帯から高山帯に至る植生の典型的な垂直分布がみられます。我が国の主要な森林帯を代表する変化に富んだ原生的な森林生態系を保護・管理し、自然環境の維持、動植物の保護、遺伝資源の保存、森林施業・管理技術の発展、学術研究等に役立てるため、保護林として設定しています。
地況・林況
標高2,000mを越える山々に囲まれ、多くの沢が流れています。沢の流域は極めて急傾斜で、下部には浸食により生産された砂礫が堆積しています。また、特徴的な周氷河地形が存在しており、光岳付近が南限とされるハイマツ群落との関連が深いといわれています。
約1,700mまではイヌブナやミズナラ等の冷温帯の植生分布を示し、それより上部は亜寒帯の植生を示すコメツガ、ウラジロモミ等の針葉樹が、尾根筋にかけてはシラビソ、オオシラビソが多く分布しています。
最上部の高山帯にはハイマツ群落及びアオチャセンシダ、イワウサギシダ等の石灰岩地特有の植生が分布しています。
指定等
水源かん養保安林、土砂流出防備保安林、鳥獣保護区、南アルプス国立公園所在地
長野県 飯田市 南信濃お問合せ先
計画保全部計画課担当:生態系保全係
ダイヤルイン:026-236-2612