後世に伝えるべき治山事業~よみがえる緑~
林野庁では平成25年治山事業の実施100年を経過したことを機に、全国の治山事業地から「後世に伝える治山事業~よみがえる緑~」として60個所を選定しており、その中に岩手南部森林管理署からは岩手県一関市の「平成20年岩手・宮城内陸地震を後世に伝える磐井川地区民有林直轄治山事業」が選ばれています。
【後世に伝えるべき治山事業~よみがえる緑~】の選定箇所の公表について(東北森林管理局HPへリンク)
「平成20年岩手・宮城内陸地震を後世に伝える磐井川地区民有林直轄治山事業」(PDF : 474KB)
事業の概要・目的
磐井川地区は、岩手県一関市西部に位置してます。
昭和22年のカスリン台風、23年のアイオン台風時には地すべり性崩壊による土砂が磐井川に流入し、下流の一関市一帯で大災害が発生しました(死傷者4,859人)。
この災害の復旧のために、昭和24年度から昭和30年度までに民有林直轄治山事業を実施しほぼ安定化が図られていましたが、昭和38年頃から地すべり活動が活発化し災害災害発生の危険性が高くなったこと、地すべり対策の規模が著しく大きく、排水トンネル工の施工等地すべり対策に高度な技術を要したことから、岩手県、一関市の強い要望を踏まえ、昭和44年度から地すべり防止事業に着手しました。
事業は平成22年度の完成に向けて順調に実施されていましたが、平成20年6月に発生した岩手・宮城内陸地震によって、大規模な地すべりが発生し、事業内容と計画期間の見直しの結果、平成30年度まで事業を実施することになり、事業が概成しています。
なお、地震以前に着手していた区域にはほとんど被害がなく、直轄地すべり治山事業の事業効果が実証されました。
・主な事業内容:集水井工133基、排水トンネル工1,873m、渓間工109基
・総事業費:153億8858万2千円
![]() |
![]() |
岩手・宮城内陸地震市野々原地区 (被害発生時:平成20年6月) |
岩手・宮城内陸地震市野々原地区 (復旧工事完了時:平成22年12月) |
岩手・宮城内陸地震市野々原地区 (現在:令和6年6月) |
![]() |
![]() |
![]() |
お問合せ先
岩手南部森林管理署
担当者:治山グループ
電話番号:0197-24-2131