令和2年度第1回国有林モニター現地見学会の開催結果について
林野庁では、国有林野の管理経営に国民の皆様のご意見・ご提案を役立てるため、「国有林モニター制度」を設けています。
東北森林管理局では、令和2年4月から2年間を任期として管内5県にお住まいの48名の方に国有林モニターとしてご就任いただき、国有林野事業について理解を深めていただいた上でご意見・ご提案をいただいています。
こうした取組の一環として、令和2年9月10日(木曜日)、三八上北森林管理署の管内において、令和2年度第1回国有林モニター現地見学会を開催しました。
本現地見学会は、人々の暮らしを守る治山事業、林業の基本的な施業及び林業の低コスト(コンテナ苗の普及、一貫作業システムの導入など)に向けた取組をテーマに、現地見学会を企画しました。
1.地すべり防止対策
青森県十和田市蔦国有林115林班において、地すべり防止対策工事のひとつである「集水井(しゅうすいせい)」を見学しました。
集水井はパイプで地下水を集める構造となっており、集めた水を川に排水することで、地下水位の低下を図っています。今回見学した集水井は深さ21.5mですが、地上からも水の音が聞こえ、集水の様子を観察しました。
また、地下水位や土の動きなどを観測するモニタリング調査についても説明しました。
地すべりの発生原因や、集水井の点検・維持管理等について質疑応答を行いました。
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集水ボーリングから水が流れ出る様子 |
2.一貫作業システム
青森県十和田市谷地国有林125れ2林小班において、林業の基本的な作業と低コスト化に向けた取組について見学しました。本見学箇所では請負事業体である有限会社下久保林業にご協力いただきました。
伐倒、木寄せ、造材、運材、巻立の一連の作業を見学しながら、その作業について説明をしました。従来は、伐採作業と地拵え・植付の作業は別々に発注されています。人力での地拵えや苗木運搬は重労働です。そこで、伐採から植付まで連続して行う「一貫作業システム」の取組を推進しています。一貫作業システムでは、伐採・搬出に使用した大型機械(グラップル)で地拵え、苗木運搬を行うため、労働強度の軽減につながるほか、全体として育林の作業コストを縮減することが可能となります。植付作業では職員による裸苗、コンテナ苗の植付行程の違いを説明しました。
見学箇所における森林施業の方法や、コンテナ苗について質疑応答を行いました。
ハーベスタによる伐倒の様子 |
プロセッサによる造材の様子 |
運材に使用したフォワーダで苗木を運搬 |
クワを使った裸苗植付のデモンストレーション |
コンテナ苗の植付体験の様子 |
お問合せ先
東北森林管理局企画調整課
担当者:林政推進係
ダイヤルイン:018-836-2228
FAX番号:018-836-2031