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東北森林管理局

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    平成30年度第2回国有林モニターアンケート結果概要について

    東北森林管理局では、開かれた「国民の森林」の実現に向け、国民の皆様の意見等の的確な把握とそれらの意見を反映した管理経営の推進のための取組の一つとして国有林モニター制度を設けています。
    この度、平成30年11月~平成30年12月に、平成30年度第2回国有林モニターアンケートを実施しましたので、その結果概要についてお知らせします。
    なお、集計結果の詳細については別添の集計結果をご覧ください。自由意見等については、抜粋・整理して掲載しております。
    今回アンケートにご協力いただきました国有林モニターの皆様に、厚く御礼申し上げます。

    アンケート実施概要

    発送日         平成30年11月30日
    回答期限      平成30年12月21日
    回答率         89.6%(モニター48人中43人回答)

    ※集計結果の詳細はこちらをご覧下さい。
    【集計結果】平成30年度第2回国有林モニターアンケート(PDF : 789KB)

    結果概要

    1.国有林について

    国有林については、98%(42名)の方がモニターになってから「国有林」を身近に感じるようになったと回答されました。
    国有林のイメージについては、「何が行われているかわからず触れられもしないブラックボックスのような存在から、身近で共働できる存在へと変わった。」との回答があったほか、「国の財産であり、国土の保全としても大切な資源と考えている。」など国有林の重要性を感じている方が多いことがわかりました。その一方で、「目立たない、地味で普段一般人からあまり関心を持たれていないイメージを持ちます。」との回答もありました。
    国有林の情報を得る手段としては、「新聞」や「テレビでの報道」との回答が多く、今後もプレスリリースや広報の充実により、国有林の情報発信に努めていこくとが重要と考えます。




    2.シカによる森林被害とその対策について

    シカによる森林被害については、70%(30名)の方がモニターになる以前から知っていたと回答されました。東北地域における対策において重要だと考える対策については、「個体数調整のための捕獲の実施」と「民有林と連携した捕獲」との回答を合わせて25名の方にいただき、捕獲の実施に対する要請が強いことがわかりました。



    また、今後のあり方としては、58%(25名)の方が「国と地方公共団体が連携して被害対策を講じていくべき」と回答されたほか、その他として、「国や地方公共団体も含め、民間企業やNPO、大学教授等の専門家など、様々なところからの連携が必要では。」との回答をいただきました。今後とも様々な主体と連携してシカによる森林被害対策に取り組んでまいります。



    対策についてのご意見・ご感想を伺ったところ、個体数調整のための捕獲の強化等の積極的な取組が必要であるとの意見が多く、シカの生態の把握や国民への情報発信が重要との意見もありました。今後もシカによる森林被害の情報発信やシカの生息状況の把握に努めるとともに、関係機関との連携を図りながら、シカ被害防止に向けて様々な取組を行ってまいります。

    (対策に対するご意見・ご感想について、自由記述より一部抜粋・整理)
    森林被害の現状、将来的な危惧などの情報を、国・各自治体双方から連携して発信し、自然環境の維持に向けたシカ個体数調整の実施が必要不可欠であり、計画的な必要対策として進めることを、広く国民の理解を得る必要があると考えます。
    対策が受身になっているように感じました。環境保全も含めた視点を示し、合意形成を図りつつ積極的な取組の必要を感じます。
    ネット等の設置は部分的には効果があると思うが、経費・労力を考えると無理と思うので、生息個体数の調整等が効果があるように思います。
    シカに限ることではないが、被害があるから殺せと短絡的な考えがまかり通っている。数を減らす前に生息数を調べること、野生動物のエサ場を減らさないこと。森林環境の保護、里山の整備など野生動物と共存する方法を実施していくことが重要。


    3.林業の低コスト化について

    コンテナ苗を活用した伐採と造林の一貫作業システムの取組について感じたこととしては、「林業における技術革新(生産性向上)を実感した」(回答数26)や「技術革新(生産性向上)に向けた取組をさらに推進すべきと感じた」(回答数17)との回答が多く見られたほか、「高性能の林業機械を使った一貫作業システムは、平地では良いと思うが、日本のような急峻な山林が多い国土では効率が上がらない地域が多いのではないかと思った。」との感想をいただきました。
    また、林業の低コスト化に向けた取組に対する評価は、「取組が十分であり、評価できる」又は「ある程度評価できる」との回答を合わせて39名の方にいただきました。今後とも、林業の低コスト化に率先して取り組むとともに、新たな低コスト造林技術の開発・確立に取り組んでまいります。



    (対策に対するご意見・ご感想について、自由記述より一部抜粋・整理)
    初心者や女性でも参加でき、将来とても有効なシステムと感じた。人手不足による省力化又は低コスト化に向けての要望は国家・地方自治体財政からも、また労働環境改善の見地による民間企業からも歓迎されるものであると思いました。
    日本の山林では高機能の林業機械が入って作業できる地域が限られているのではないでしょうか。もし、この政策を進めるとしたら作業道の整備がもっと必要になるのではないでしょうか。従来からのチェーンソー等による伐倒の必要な山林もあると思うので、それらの山林についての作業環境についても整備していく必要性もあるのではないでしょうか。
    現状はメリットばかりでなくデメリットもあるようなのでさらなる技術革新が必要だと思います。

    4.現地見学会について

    10月16日に開催した現地見学会について、参加された皆様に、意見等を伺いました(参加者31名、うち回答者29名)。なお、不参加の皆様には、問3のみにお答えいただきました(不参加者17名、うち回答者14名)。

     第2回現地見学会については、93%(27名)の参加者に「満足である」と回答していただきました。その一方で、「時間が短すぎる」との意見もございました。各見学行程についても、およそ9割程度の方に「満足である」と回答していただきました。
    現地見学会については、「休日等にも開催して欲しい」、「一つの事案についてじっくり探求することも必要なのでは。」との意見もございました。いただいた意見等も踏まえて、来年度の現地見学会もより多くの皆様に気持ちよく参加していただけるよう、尽力いたします。



    (現地見学会に対するご意見・ご感想について、自由記述より一部抜粋・整理)
    現場で林業に携わる方の安全対策も含めて、一連の森林産業活性化への取組とその努力精進の姿に感動いたしました。特に機械による一貫作業を拝見し、今後の我が国林業の可能性を実感することができました。
    シカによる森林被害対策については、森林を守らなければならないし、むやみにシカの命も奪えない難しさ・費用がかかることなどを、ご説明や対策を見学して肌で感じました。
    説明を聞いて、視て、触れて感じ、自分で体験できて理解が深まりました。
    日程及び見学内容も適切で説明等もわかりやすかった。
    無理なく集合できる時刻設定だった。場所もわかりやすかった。
    1回目の現地見学場所から昼食場所に移動する前にトイレタイムを設けてもらえればと思いました。
    一つの事案についてじっくり探求することも必要なのでは。
    一泊二日で深く掘り下げた内容でも良いと思う。
    休日等にも開催して欲しい。
    今後も日程を早めに知らせてもらえると調整しやすい。

    5.今後の国有林モニター活動について

    来年度の現地見学会で見学したい内容については、「多様で健全な森林づくりの推進(例:青森ヒバ林復元プロジェクトの見学)が回答数24と最も多くなりました。また、その他として「路網整備の推進が課題と言われている中、どのような取組が行われているかについて」との回答をいただきました。



    毎月の配付資料については、「コンパクトかつ詳細に書かれており、重宝しております。」や「配付資料でわからない言葉があってもホームページを見ると解決します。とてもわかりやすいホームページがあるので配付資料内でももっとPRをしても良いと思います。」といった感想のほか、「資料が多すぎる」との意見をいただきました。

    (今後の国有林モニター活動に対するご意見・ご感想について、自由記述より一部抜粋・整理)
    土日を利用した現地見学会をお願いしたいです。
    来年度の計画を立てるのに、見学会等をだいたい何月に予定しているのかの日程を早めにお知らせいただきたい。
    岩手・宮城内陸地震や東日本大震災等、震災の復旧現場の状況を目で見て確かめたいです。
    モニター同士の話し合いには興味があります。

    6.まとめ

    国有林モニターの皆様には、毎月の配付資料や現地見学会の開催(平成30年度は2回)を通じて、国有林をより身近に感じていただけるようになったことが分かりました。その一方で、依然として「情報がない」、「目立たない」等との意見もあったことから、国有林モニターの皆様に限らず、広く国民の皆様に「国有林」について知っていただけるよう、広報活動などの情報発信に努めてまいります。
    第2回現地見学会のテーマとして取り上げた「シカによる森林被害とその対策」及び「林業の低コスト化」については、現地見学会の開催や資料送付を通じて、多くの方にご理解いただけました。今後も様々な主体と連携したシカ被害対策に取り組むとともに、林業の成長産業化のための低コスト技術の実証に率先して取り組んでまいります。
    また、今後の国有林モニター活動につきましても、皆様からいただいた意見等を踏まえて、より充実した活動となるよう取り組んでまいります。
    最後に、今回アンケートにご協力いただきましたモニターの皆様に、御礼を申し上げますとともに、寄せられた意見等を踏まえて、国有林野事業をよりよくしていけるよう努めてまいる所存です。

    お問合せ先

    企画調整課

    担当者:林政推進係
    ダイヤルイン:018-836-2274
    FAX番号:018-836-2031