平成30年度第1回国有林モニターアンケート結果概要について
東北森林管理局では、開かれた「国民の森林」の実現に向け、国民の皆様の意見等の的確な把握とそれらの意見を反映した管理経営の推進のための取組の一つとして国有林モニター制度を設けています。この度、平成30年7月~平成30年8月に、平成30年度第1回国有林モニターアンケートを実施しましたので、その結果概要についてお知らせします。
なお、集計結果の詳細については別添の集計結果をご覧ください。自由意見等については、抜粋・整理して掲載しております。
今回アンケートにご協力いただきました国有林モニターの皆様に、厚く御礼申し上げます。
アンケート実施概要
発送日 平成30年7月31日回答期限 平成30年8月17日
回答率 93.7%(モニター48人中45人回答)
※集計結果の詳細はこちらをご覧下さい。
【集計結果】平成30年度第1回国有林モニターアンケート(PDF : 341KB)
結果概要
1国有林について
国有林モニターの皆様の国有林に対するご関心、イメージ、ご要望等に関してお答えいただきました。
○国有林の認知度について
45人中32名の方が、国有林についてモニターに応募する以前から「よく知っていた」(32名のうち1名)または「ある程度知っていた」と回答され、国有林について知ったきっかけとしては、「自宅等の近隣に国有林があった」との回答が最も多く、次いで「新聞、雑誌」が多く挙げられています。
国有林のイメージとしては、国が管理している森林との回答が多く、森林整備が行き届いていると認識されていることがわかりました。その一方で、国が何をしているのか分からない等のご回答もありました。
○国有林の利用について
45人中32名の方が、国有林に行ったことが「ある」と回答され、その場所が国有林であることを知ったきっかけは、「看板など現地での表示」が最も多い回答でした。また、国有林へ行った目的は32名のうち21名の方が「レクリエーション(観光地巡り、登山、キャンプ、森林浴など)」と回答し、多くの方がレクリエーション目的に国有林へ訪れていることが分かりました。
○国有林について
国有林に期待する働きとしては、「山崩れや洪水などの災害を防止する働き」が回答数36で最も多く、次いで「水資源を蓄える働き」(回答数24)、「二酸化炭素を吸収することにより、地球温暖化防止に貢献する働き」(回答数21)となりました。
国有林について、興味・関心のある情報としては、「具体的な事業(森林整備や治山、木材生産など)に関する情報」(回答数33)が最も多く、次いで「野生動植物に関する情報」(回答数25)、「森林・林業関係のイベント(林業体験、森林教室など)に関する情報」(回答数20)となりました。
2広報について
○情報提供方法について
望ましい情報提供方法としては、「森林教室など体験型の企画の実施」が回答数27と最も多く、次いで「新聞」(回答数22)、「テレビでの報道」(回答数20)、「インターネット」(回答数20)となりました。
○平成30年度林野庁東北森林管理局重点取組事項について
東北森林管理局が取り組んでいる事業については、「地域の安全・安心を確保する治山事業の強化」(回答数24)や「林業の低コスト化に向けた取組強化」(回答数20)、「多様で健全な森林づくりの推進」(回答数20)に関心が高いことがわかりました。
○東北の国有林(東北森林管理局パンフレット)について
東北森林管理局のパンフレットについては、「生物多様性の保全」や「地域の安全・安心の暮らしの実現」について関心が高いことがわかりました。
○林野庁ホームページについて
林野庁ホームページについては、44名のうち30名が閲覧したことが「ある」と回答され、そのうち22名の方がホームページについて「とても見やすい」又は「どちらかというと見やすい」と回答されています。
ホームページのデザイン性については、トップページの背景写真について皆様に高く評価していただいていることがわかりました。見やすいとの回答をいただいている一方で、伝えたいキーワードが分かりにくい等のご意見もいただいています。また、PDFで公開されている文書等についてスマートフォンからは見にくいとのご意見もありました。皆様からいただいたご意見を参考に、親しみやすいホームページづくりに取り組んでいく考えです。
3現地見学会について
○事前の案内等について
宿泊費や見学場所について、わかりにくいとのご意見をいただきましたので、今後の現地見学会の開催においては、わかりやすい情報発信に努めたいと思います。
○第1回現地見学会について
第1回現地見学会の見学内容については、特に治山事業について関心を持っていただけたことがわかりました。現地見学会に参加された国有林モニターの皆様におかれましては、当日は暑い中お越しいただきありがとうございました。拡声器の音が聞こえにくかった点や、解散時間が予定時刻を過ぎてしまった点等につきましては、深くお詫び申し上げます。第2回以降の現地見学会においてはこのようなことがないよう、改善してまいりたいと思います。
現地見学会の満足度については、29人中19名の方に「大変満足である」「満足である」との回答をいただきました。「どちらともいえない」「不満である」「大変不満である」とお答えいただいた皆様からのご感想や問5において皆様からいただいたご意見等につきましては、次回以降の現地見学会の開催に役立ててまいります。
○今後の見学会において見学したい内容
見学したい内容については、「森林景観を活かした観光資源の創出について」の回答数が23と最も多く、次いで「東日本大震災からの復興への貢献」(回答数19)、「生物多様性の保全」(回答数19)となりました。来年度開催の現地見学会につきましては、これらの意見を踏まえて見学内容を決定したいと考えております。
4今後の国有林モニター活動について
○毎月の配布資料について
毎月の配布資料につきましては、いずれの資料も、多くのモニターの皆様に「興味深い」又は「やや興味深い」とお答えいただきました。今後も引き続き、資料の配布を通して充実した情報の発信に努めてまいります。その一方で、専門用語がわかりにくいといったご意見もいただいておりますので、今後よりわかりやすい資料の作成に努めてまいります。
○モニターとしてやってみたいこと・知りたいことについて
「白神山地のブナ林と野生動物の現状を見て体験したい。」や意見交換の場を設けてほしい等のご意見をいただきました。
様々なご意見をいただき、ありがとうございました。皆様からいただいたご意見等につきましては、今後の国有林モニター活動に役立ててまいります。
5まとめ
国有林モニターに応募される方々には、国有林はある程度認知・利用されていたことが分かりました。その一方で、身近に国有林がなく普段の暮らしと国有林のつながりが感じられないという声もありました。山地災害を防止する働きなどの国有林の公益的機能に対する期待が大きい一方で、具体的な事業に関する情報を求める声が多くあり、治山事業や森林整備事業などの具体的な事業についての情報発信について工夫していく必要があると考えております。
今回のアンケートを通じて、治山事業や生物多様性の保全など国有林の持つ公益的機能に対する期待や関心が大きいことが分かりました。今後も公益重視の管理経営の一層の推進に努めるとともに、開かれた「国民の森林」としての管理経営に向けた情報発信等に努めてまいります。
お問合せ先
企画調整課
担当者:林政推進係
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