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東北森林管理局

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    令和2年度第2回国有林モニター現地見学会の開催結果

      林野庁では、国有林野の管理経営に国民の皆様のご意見・ご提案を役立てるため、「国有林モニター制度」を設けています。
      東北森林管理局では、令和24月から2年間を任期として管内5県にお住まいの48名の方に国有林モニターとしてご就任いただき、国有林野事業について理解を深めていただいた上でご意見・ご提案をいただいています。
      こうした取組の一環として、令和21030日(金曜日)、岩手南部森林管理署遠野支署の管内において、令和2年度第2回国有林モニター現地見学会を開催しました。
      本現地見学会は、林道などの路網の維持修繕、シカの森林被害防止対策をテーマに、現地見学会を企画しました。


    1  遠野支署の概要と庁舎見学

      遠野支署会議室において、遠野支署の概要を説明しました。併せて遠野市の歴史や文化についてもご紹介しました。遠野支署の現庁舎は昭和51年に竣工し、東北森林管理局管内の中でも古い庁舎となっています。庁舎の内装や事務机などには積極的に木材を使用しており、また敷地内には「山の神」を祀っています。

    庁舎敷地内にある「山の神」の見学

     

    2  林道の維持修繕の取組

      岩手県遠野市金堀沢林道、南沢林道において、林道の維持修繕の取組として、金堀沢林道沿いにある「土石流フェンス」、南沢林道の「鉄鋼スラグ舗装」を見学しました。
      平成28年に金堀沢林道が横断する沢に埋設したコルゲート管が上流から流下した土砂や流木で詰まり、堰き止められた沢水の圧力で林道が決してしまいました。沢の上流には、なお不安定土砂が堆積していることから、コルゲート管の口径を拡大するともに、沢の上流から流下する土砂や流木を捕捉するフェンスを設置し、林道を保護しています。
      林道では、従来の砕石に替わる路盤材として、再生資源である鉄鋼スラグを活用しています。鉄鋼スラグを用いることで、耐久性の向上により維持管理コストの縮減が期待できます。
      地では、林道流出時の被害状況や復旧方法、工事の目的や構造、今後の課題について質疑応答を行いました。
    土石流フェンスの見学

    鉄鋼スラグを使用した林道の見学

     

    3  シカによる森林被害防止対策

      遠野市東恩徳国有林にある「琴畑水源遊々の森」において、シカによる森林被害防止対策を見学しました。琴畑水源遊々の森は、NPO遠野エコネット及び遠野市と市民参加による森林の再生を目的として協定を締結し、設定したもので、毎年小学生を対象にミズナラの植樹体験を実施しています。ミズナラなどの広葉樹を植樹していますが、ミズナラはシカの食害を受けやすいため、植樹にあわせて保護チューブを設置しています。
      琴畑水源遊々の森において国有林野事業としてシカの捕獲は行っていませんが、「囲いワナ」と「くくりワナ(いのしか御用)」を仮置きして、捕獲事業の概要、ワナの仕組み、特徴について説明しました。また、周辺にはハルニレ遺伝資源希少個体郡保存林があり、その概要について説明しました。
      見学地では、シカの捕獲等や被害防止に向けた取組のほか、イノシシなど他の鳥獣による被害の状況について質疑応答を行いました。

    くくりワナ(いのしか御用)の実演

    囲いワナの実演
    植栽木に設置している保護チューブ(9月撮影)
    ハルニレ遺伝資源希少個体郡保存林の説明




    お問合せ先

    総務企画部企画調整課

    担当者:林政推進係
    ダイヤルイン:018-836-2228
    FAX番号:018-836-2031