青森ヒバ林復元プロジェクトについて
目的
日本三大美林にも数えられる青森ヒバの天然林は、かつては津軽半島、下北半島を中心に豊富にあったが、現在は高齢級の大径木が大幅に減少するなど、蓄積・面積とも少なくなっている状況にあります。
一方で、当該地域においては、天然更新によるヒバの発生が旺盛であり、スギ等の人工林内においても同様の状況が観察されます。
このような状況を踏まえ、津軽半島及び下北半島において、将来のヒバ林の拡大・充実が図られるようヒバ林の復元を図ることを目的として、ヒバを主とする天然林の周辺に分布するスギ等の人工林を、主に天然更新によりヒバを主とする林分へ誘導する取組を推進していきます。
ヒバ林復元推進エリア及びプロジェクト対象林分
ヒバ林復元推進対象エリア 全体面積:146,362ha
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<津軽半島> ・金木支署管内 津軽半島の屏風山地区を除く国有林(30,022ha) 津軽半島の内真部地区以北の国有林野(39,449ha) <下北半島> ・下北署管内 |
プロジェクト対象林分 全体面積:10,000ha【金木支署2,000ha 青森署3,000ha 下北署5,000ha】
対象エリア内のスギ・カラマツ等人工林のうち、「ヒバを主とする天然林の周辺に位置し、林床にヒバの稚幼樹が旺盛に侵入している林分」又は「既にヒバを含んだ混交林となりつつある林分」を対象としています。
ただし、(1)水源涵養タイプ以外の人工林,(2)ヒバの生育に不適な人工林,(3)スギやカラマツの成長が極めて良好である人工林,(4)歴史的経緯等によりスギ等の維持が必要な人工林については対象林分とていません。
取組内容
人工林に侵入したヒバを活かし、最終的にヒバを主とする林分へ誘導するために、実証箇所を設定し、林内照度・傾斜・稚幼樹の成長等を調査しています。なお本取組については、林業有識者をはじめとするヒバ林復元プロジェクト推進協議会と連携・協働で活動しています。
「ヒバ林復元手法の実証箇所」の設定状況
金木支署 | 4箇所 | 30.05 ha |
青森署 | 9箇所 | 53.50 ha |
下北署 | 21箇所 | 79.85 ha |
計 | 34箇所 | 163.40 ha |
注:面積は伐採面積、伐採予定面積を計上
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調査の様子 |
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ヒバ林復元プロジェクト推進協議会との現地視察 |
フォローアップ調査データの分析
フォローアップ調査として伐採前(1回)及び伐採後(3年間)のヒバ稚幼樹の成長推移や稚樹の発生・定着状況を調査し、施業効果を検証しています。
各署のフォローアップ調査データについては、「森林技術・支援センター」で一元管理しデータ分析を実施中です。
ヒバ林復元に向けたスケジュール
関連リンク
- ヒバ林復元プロジェクト(青森森林管理署)
お問合せ先
計画保全部 計画課担当:計画調整官
TEL:018-836-2464