ホーム > 森林管理局の案内 > 森林管理署等の所在について > 由利森林管理署 > 国土を守る治山事業
治山事業は、森林の維持造成を通じて山地に起因する災害から国民の生命・財産を保全するとともに、水源のかん養、生活環境の保全・形成等を図る極めて重要な国土保全施策の一つです。
また、治山事業の目的は、自然災害により被害を受けた森林の手当(工事)を行う事が目的ではなく、健全な森林へ復旧させ、森林の持つ様々な機能を十分に発揮させることです。 自然災害による被害をゼロにすることは残念ながら不可能ですが、予防、復旧することにより、被害の軽減が図られます。
由利森林管理署では、安全で安心できる豊かなくらしの実現を図るため、以下の事業や取り組みを行っています。
治山事業は森林法及び地すべり等防止法に基づき実施されます。
「森林法第25条第1項第1号から第7号までに掲げる目的を達成するため、国が森林の造成事業又は森林の造成若しくは維持に必要な事業」を「保安施設事業」と定義しています。
第25条第1項から第7項までに掲げる目的とは、次のとおりです。
1 |
水源のかん養 |
2 |
土砂の流出の防止 |
3 |
土砂の崩壊の防止 |
4 |
飛砂の防備 |
5 |
風害、水害、潮害、干害、雪害又は霧害の防備 |
6 |
なだれ又は落石の危険の防止 |
7 |
火災の防備 |
「地すべり防止区域内における地すべりを防止するための工事」を「地すべり防止工事」と定義しています。
由利森林管理署における近年の工事実績を紹介します。
写真:クロマツ植栽 (海岸防災林造成)
写真:なだれ防止柵 (なだれ防災林造成) |
海岸防災林造成 秋田県由利本荘市の田尻海岸、水林海岸、西目海岸において、海岸防災林造成事業を実施しています。 【関連事例】 ○森林ボランテアによる森林づくり活動(下刈り) ○海岸林への松くい虫防除対策(薬剤の地上散布)
なだれ防災林造成 由利本荘市鳥海町において、なだれ防災林造成事業を実施しています。 ○今年度事業の進捗状況 |
写真:階段状に配置されたダム群 |
秋田県にかほ市を流れる奈曽川流域において、昭和30年代より渓間工を実施しています。
|
写真:保安林管理道 |
秋田県にかほ市を流れる白雪川流域において保安林管理道を整備し、周辺の荒廃した森林の復旧や管理を行います。 ・平成21年度、白雪川第1保安林管理道(延長1,850m)のうち760mを施工。 ・平成22年度、残りの1,030mの施工。 |
暴雨風や融雪、地震等により崩壊した山の斜面(山腹)を森林に復旧したり、山腹斜面からの落石などを防ぎます。
由利森林管理署における近年の施工実績は、平成23年の豪雨災害により被害のあった山腹の復旧を行いました。
地すべりは、地質、地下水などが原因で山全体が移動(すべる)する現象です。
対策工種として、抑制工と抑止工があり、これらの工種を組み合わせて地すべりを防止します。
(近年、由利森林管理署での施工実績はありません)
由利森林管理署が主催するボランティア活動や各種イベントにおいて、一般参加者へ以下のような資料を配布し、治山事業を紹介しています。